「斬劇『戦国BASARA』関ヶ原の戦い」
 徳川家康役の中尾拳也&真田幸村役
の松村龍之介にインタビュー



中尾拳也:『戦国BASARA』の徳川家康なので、バサラならではの“徳川家康”を演じたいですね。衣裳が奇抜で、お腹をだしているから、腹筋をつけなくちゃとがんばったのに、ビジュアル撮影をしてみると、腕が細く見えて……(泣)。

外見はもちろんですが、役作りも台本を読んで自分の演じる役の人物像だけがわかっていても、他の武将との交友関係がわかっていないとできないと思っています。だから、早くみなさんの人物像を理解して、自分の色を出したいな、と。

中尾拳也

――松村さんは人気のある真田幸村です。

松村龍之介:原作あってこその舞台なんです。キャラクターを尊重するのはもちろん、立ち振る舞いや声だったり、体の動かし方は意識していますね。良い意味でも、悪い意味でも、正解があるので、それをどう自分なりに解釈していくかが求められている仕事かな。100%ゲームのように全部できる幸村が舞台にいても仕方がない。僕がやる意味を見つけ出して、この人がやるから素敵だなと思ってもらえるようにしたいです。

松村龍之介

――松村さんは2014年の「舞台『戦国BASARA3』-咎狂わし絆-」から真田幸村を5度演じていますが、演じる上で変わったことはありますか。

松村:ありますね。やればやるほど、2本の槍が体に染みついてきているし、役の解釈も変わってきます。最初は、余裕がなくて、ただ一生懸命ぶつかっていくだけだった。けれど、回を重ねるごとに、自分にとっての真田幸村は何なのか、幸村はこう思うけど、自分がそう思えないことの違いは何だろう? そうやって自分と幸村のすりあわせをしていけるようになりました。月日が流れていくと、自分の中身もリアルに変わっていくんです。役者としての経験を積みながら、いまの自分だからこそみせられる幸村になっています。

――なるほど。

松村:役作りは、名前をお借りさせていただく身なので、型があるところに、自分の色を流し込む作業をしていくイメージですね。自分なりの色を出すために型が決まっているものをどう広げていけるのか。自分の色をいれたときに、あまり型が違いすぎると、それはその役ではなくなってしまう。ゲームとはまた違うよさをだすために、稽古をしたり、台本を読んで突き詰めていく。

僕は、どの現場でもそうですけど、役を愛することから入るんです。役を愛して、その人を理解したからこそ、普段自分がしないようなことも、できるようになると思うんです。そうすれば幸村として舞台上で生きていける気がします。

(左から)松村龍之介、中尾拳也



――お二人は舞台上では敵方になります。

松村:今回の脚本とは関係なく、幸村は家康のことを好意的にみているんです。三河の虎の徳川家康、甲斐の虎の武田信玄のつながりもある。石田三成や伊達政宗も含め、それぞれ密接に関係している役なので、戦友というつながりもあるけれど、敵軍としてぶつかっていくジレンマを感じます。伊達政宗も戦友でありライバルでもありつつ、気持ちは繋がっているけれど戦わなければならないという……。

中尾:気持ちのぶつかりあいが難しいですよね。お前のことを嫌いじゃないのにって。

(左から)松村龍之介、中尾拳也



――交錯する様々な複雑な想いがあり、さらに舞台は誰もが知っている関ヶ原の戦いです。プレッシャーはありますか。

中尾:複雑な役ですし、天下分け目の戦いはみんな知っていますから、プレッシャーは半端ないです。一緒のカンパニーで稽古をやっていく仲間なのに、舞台上では敵。しかも、1人の役者として演じても、みなさんはそれよりさらに高いところに気持ちを持って演じていくからやばいなと感じます(笑)。でも、またさらに、自分を高みに持っていけるので良かったかな。

松村:プレッシャーはなくて、楽しみの方が多いです。サブタイトルが「関ヶ原」になったときから待ちに待っていたんです。最初に『戦国BASARA』にでたときは、Wキャストで、初めてシングルで出演したら、家康と三成の前任の方の卒業公演でした。それが彼らと向き合えた最初で最後だったので、2年たって、ようやく実現したので楽しいです。

中尾:2年同じ役を続けるってすごいです。誰にも役を渡さないぞという気持ちになりますよね。

松村龍之介



――前作「斬劇『戦国BASARA4 皇』本能寺の変」に続きヨリコ ジュンさんの演出です。

松村:真田幸村を、松村龍之介として見つめ直す機会をいただけましたね。初参加の方もいるからこその新しい幸村像ができあがっていくので、インタビューで答えている僕と、数ヶ月後、稽古をしている僕は違ってくると思うんです。そのときの心境の変化によって変わりそうなので、(中尾)拳也と一緒にゼロから作り上げていきたいですね。

中尾:「斬劇」とついているほど激しいアクションがあります。僕は腿の裏が固いので、まず体を柔らかくする。毎日するのは大変ですけど、お風呂上がりはストレッチをしたり、当たり前にできるとことはしっかりやって、怪我をしないように準備していこうと思っています。

――初演が09年なので7年も続いています。舞台としての歴史の重さは感じていますか。

松村:歴史の重みを感じ始めたのはつい最近なんです。これだけ長く携わらせていただいたからこそですね。いろんな方が想いを託していったからこそ、新しい人がでてくる。だから僕らは、歴史を踏襲して尊敬しつつも、「いま、ここ」にいる人たちでしかできない舞台を絶対に作ってやると思うようになりました。

中尾:7年も続けばいろいろあったと思うんです。毎回違うものがあって、その結果、たくさんのお客さんを引きつけられる魅力が詰まった大きな作品になった。僕はその魅力を受け止められる存在になれるようにがんばっていきたいですね。

――お互いの印象を聞かせていただけますか。

中尾:すごく気さくに話しかけてきてくれて「めっちゃいい人」って!

松村:いま違うみたいな言い方じゃん!

中尾:同い年(1993年生まれ)というのもあるんですけどね(笑)。

松村:中尾拳也でーす!ってバーンと弾けてる。観てて笑顔になれますね。口角をあげざるをえない(にっこりしてみせる)。

中尾:(笑)。いま、無理矢理あげたでしょ?

松村:いやいや、親しみやすくて、家康の体温に近い存在なのかなと思います。

中尾:それはうれしいな。

中尾拳也



――読者に向けて、意気込みや見どころをお願いします。

松村:関ヶ原の戦いということで、僕が待ち望んだ家康と三成を迎えての作品です。観に来てくださるお客さんの期待を良い意味で裏切るように、みんなと一緒に新たな“天下分け目の戦い”に臨んでいきたいです。

中尾:この作品が初アクション、初主演ということで、プレッシャーをひっくるめて、自分の力に変えて、初日にベストでいられるようにしたいです。そしてこの素晴らしい舞台をお客様に届けられる日を楽しみにしています。

(左から)松村龍之介、中尾拳也


取材・文・撮影=竹下力公演情報斬劇『戦国BASARA』関ヶ原の戦い​



【東京】
日時:2017年2月3日(金)~12日(日)会場:天王洲銀河劇場【大阪】日時:2017年2月17日(金)から19日(日)会場:梅田芸術劇場<キャスト>中尾拳也沖野晃司眞嶋秀斗松村龍之介椎名鯛造白又敦末野卓磨大山将司河村唯護あさな汐崎アイル伊藤裕一松田賢二映像出演:井上正大<スタッフ>原作:CAPCOM(「戦国BASARA」シリーズ)構成・演出・映像:ヨリコ ジュン企画・原作監修:小林裕幸(CAPCOM)、山本真(CAPCOM)シナリオ協力:松野出殺陣:清水順二舞台美術:中西紀恵 他

 

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