L→R アベノブユキ(Ba)、青山友樹(Dr)、きみコ(Vo&Gu)、ササキジュン(Gu)

L→R アベノブユキ(Ba)、青山友樹(Dr)、きみコ(Vo&Gu)、ササキジュン(Gu)

【nano.RIPE】コード一発のギターで
どれだけカッコ良いものが作れるか

ニューシングル「ライムツリー」はこれまでのバンドのイメージを一新し、よりストレートにロック色を打ち出したことで、“nano.RIPE=ロックバンド”を印象付ける作品に仕上がった。そんな本作について、きみコ(Vo&Gu)が語る!
取材:榑林史章

「ライムツリー」はストレートなサウンドで、今までのnano.RIPEサウンドとは、少し違うものになりましたね。

今までのnano.RIPEは、ディレイがかかっていたり、ピロピロしたりするササキジュンのギターが特徴でした。でも、今回はそれを禁止にして、コード一発のギターでどれだけカッコ良いものが作れるかに挑戦する試みで生まれた曲です。

ササキさんのギターはnano.RIPEの武器だったと思いますが、その武器をどうして封印することに?

あのギターはいつでも出せるし、もっと他に新しい武器を持っていてもいいんじゃないかと思って。

この曲はドラムから始まったり、フィルがたくさんあったり、カッコ良い箇所がたくさんありますよね。

ドラムは手数が多くて大変みたいですけど(笑)。リズム隊の聴かせどころがたっぷりの曲ですね。これはレコーディングの話ですけど、今まではギターの音をいくつも重ねて世界観を作っていましたが、今回は過去最小トラック数なんです。無駄なものを入れないこともテーマでした。そういう意味では、より一層バンド感が出たと思うし、ひとりひとりの楽器も立っているんじゃないかと思います。

ヴォーカルも今まで以上に熱いですが、それも意識的に?

歌いやすいメロディーだったことが大きかった。nano.RIPEの曲ってAメロは下のほうをいって、Bメロで少し上がって、サビでドカーン!という構成の曲が多いんですけど、この曲はAメロから少し高いので、スッと入れる感じがあって。最初から歌いやすいことで勢いも出せたし、ライヴ感も入れることができたと思います。

タイトルの“ライムツリー”と歌詞は、どういうイメージで?

“ライムツリー”は、日本だと“菩提樹”のことなんですね。ライムツリーの花言葉は“夫婦愛”で、それにまつわるギリシャ神話もあるんです。神様が人間界でとある老夫婦と出会い、老夫婦のやさしさに感銘を受けて、願いをひとつ叶えてあげるんです。老夫婦の願いは、永遠に一緒にいたいというもので、神様は夫を樫の木に、妻をライムツリーにして、いつまでも寄り添いながら立っていられるようにしたという。花言葉とか神話が好きで、よく調べていたんですけど、何をテーマに書こうかと題材を探していた時、この話を思い出したんです。それで、この曲に合うんじゃないかと。

今回は曲調だけでなく、アーティスト写真も今までとは違いますね。

初のスーツです! 2016年は“nano.RIPEはロックバンドである”ということを印象付けていきたいと思っていて。もちろんアニメ作品との出会いで生まれた曲もたくさんあって、当然それも大事にしていきます。実際にこの曲もアニメタイアップだけど、自分たちの作りたいように我がままに作らせてもらって、その上でOKをいただきました。ロックバンドである自分たちを忘れるな!と、世の中に対しても自分たちに対しても言っていこうという、その第一弾がこれです!

カップリングの「希望的観測」もメロディー感はこれまでの雰囲気ですが、サウンドがよりロックしてますね

3年くらい前に作った曲で、こちらもササキジュン節を抑えてロック色をもう少し打ち出そうと。展開やキメが多いので、聴いてて飽きないと思うし、こういうコーラスも今までやっていなかったので、すごく面白いものになりましたね。

今回得意なプレイを禁止されたことについて、ササキさんは何と言っていましたか?

「希望的観測」はプリプロまで終えていた曲だったので、それを壊すことに最初は難色を示していましたけど、このアレンジが完成した時は“こっちもカッコ良いね”と。あたし以上に新しいことをやりたがる人だし、結果的にジュンの引き出しも増えて、これがもっと広がっていくと期待しています。

そして、初回盤のカップリングには、もう1曲「ティーポットのかけら」を収録されているのですが、これは伏線があったとかで。

3rdアルバム『涙が落ちる速度』初回限定盤AのDisc 3のアコースティック盤に、あたしのつたないピアノの弾き語りで入っていた1分くらいの曲です。当時は鍵盤の練習をしていて、弾きたくて仕方がなくて。でも、フル尺までは弾けないからってことで、1コーラスだけ入れさせてもらったんです。その時にはすでに完成していて、あたしの弾き語りライヴでも歌ったことがあったんですよ。それが今回やっとフルサイズで、しかもバンドバージョンで収録することができました!

ティーポットを割っちゃったんですか?

そうなんです(笑)。喉の手術をした時、メンバーが退院祝いにティーポットをくれたんです。でも、3日後くらいに欠けてしまって…ちょっとだったけど、何だかすごく悲しかったんですね。その時に思ったのは、人が泣く時の理由には、大きいも小さいもないんだなって。子供が泣いてるのだって、大人から見れば些細な理由でも、本人にはすごく大きなことなんですよね。それで、そういう泣いてる人に少しでも寄り添ってあげられる曲になったらいいなと思って作りました。『涙が落ちる速度』の時から気になっていた人は、ぜひ初回限定盤を手に取ってほしいですね。

その初回限定盤にはライヴDVDも収録されていますしね。ライヴは今年もどんどんやっていこうと?

去年はワンマンを51本やりましたが、今年もワンマンをやりつつ、対バンツアーをやります。ワンマンってお客さんが温かいので、それに慣れてしまうのはぬるま湯に浸かっているようなものだと思って。いろんなバンドと対バンして、いろんなお客さんを前にすることで、よりライヴバンドとして進化していきたいんです。どんなフェスに出ても戦えるバンドでありたいし。ロックバンドとしてのnano.RIPEの今後を、楽しみにしていてください!
「ライムツリー」2016年02月24日発売Lantis
    • 【初回限定盤(DVD付)】
    • LACA-34457 2592円
    • 【通常盤】
    • LACA-14457 1296円
nano.RIPE プロフィール

ナノライプ:前身バンドを経て2004年にnano.RIPEとなり、地元である千葉・東京を中心に本格的な活動を開始。08年、インディーズレーベルよりミニアルバム『空飛ぶクツ』を発売。草野マサムネ(スピッツ)など多くのアーティストから推薦コメントが寄せられ、話題となる。10年、Lantisよりメジャーデビュー。その後、メンバーチェンジを経て、現在はきみコとササキジュンのふたりで活動を続けている。nano.RIPE オフィシャルHP

OKMusic編集部

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