【AZU】初めて人生を思い返させられ
る曲に出会えた

スウィートな歌声で魅了するシンガーソングライター、AZU。通算15作目シングルは、切々と歌い上げるしっとりナンバー、そして気分がアガるサマーチューンという2曲による両A面だ。
取材:金澤隆志

「Circles of Life」は、テレビ朝日系 木曜ミステリー『京都地検の女』の主題歌ということですね。こういった曲はAZUさんにとっても新境地だったりするのでは?

そうですね。もともと数年前に作家のRyosukeさんからいただいていた曲なんです。曲も歌詞も素晴らしかったので仮歌だけ録っておいてあったんです。なので、この曲自体は数年前ぐらいからの付き合いということになりますね。最初の印象は“時代劇に似合いそう”でした(笑)。

最初に曲に出会った時から最終的なかたちに仕上がるまでには曲の見え方もずいぶん変わったのでは?

何回も歌っていくうちに、最初は自分の中ではぼんやりとしかイメージできなかった世界観が、次第に鮮明に見えてくるようになってきて、“もしかしてこういう意味なのかも?”と感じるようになってきました。より深いところが見えてきたというか。レコーディングをやればやるほど、感じた部分がありましたね。

言葉選びが本当に素敵ですよね。抽象的でイメージの世界を大事にしている印象を受けます。AZUさんはこの歌詞をどのように捉えていますか?

一番最初にこの歌詞を見せてもらった時、音楽という答えがないものをずっと追い求めてきた自分のことを言われているような気がしたんです。音楽活動を続ける中、一体何がゴールなのか、何が正解なのか分からないままで夢を追いかけてきたので。自分がこれまで歩いてきた人生を、子供の頃から思い出してみたり。これまで自分が歌ってきた中で、人生をここまで思い返させられる歌というのは、あまりなかったように思いますね。とても奥深い歌詞です。

歌詞における言葉のチョイスがとても昭和的で、ダウンロード世代の若いリスナーには新鮮に映るかもしれないですね。私のように40代以上の人間には懐かしく感じられますが(笑)。

私自身、こういうきれいな日本語の曲というのは初めてかもしれないですね。日本人にしか書けないし歌えないというか、日本人ならではの曲。ドラマで聴いてくれたファンの子から“胸にグッときた”“なぜか分からないけど涙が出てる”といった感想をいただいて、聞き慣れない言葉であっても感情はしっかりと伝わる楽曲なのかなと思いました。今の若い子たちに“難しいけど歌ってみたい”と思ってもらえるような曲になっていたらいいんですけどね。

歌う側としても、日本語ならではの難しさというのはあったのでは?

確かに日本語だけの歌詞というのは、本当に難しいんですよね。言葉の響きがまるでタイムスリップしたかのような、最近の歌謡曲では聴いたことがないような感じで。でも、言葉が尖ってなくて丸いせいか、歌いやすいんです。自分の中にスッと入ってきましたね。メロディーに対する言葉の乗り方が自然というか。歌詞の漢字が読めなくて、“読み方これで合ってましたっけ?”って確認しながら歌ったりはしましたけど(笑)。

一転して、もう1曲の「Summer Time !!!」は、大磯ロングビーチのタイアップということで、まさに夏全開のサマーチューンですね。

テーマとしてあったのが“夏の思い出になるような、キラキラした曲”。歌詞は1番が大磯ロングビーチ、2番がエプソン品川アクアスタジアムをイメージしていて、それに合わせてそれぞれの舞台が砂浜と海の中になっているんです。2番の歌詞は急遽1日で書かなくてはならなかったので、ホームページやYouTubeで動画を観て、実際にその場にいる気持ちになって書きました(笑)。

便利な世の中になりましたね(笑)。歌詞は英語がちりばめられた、テンポ感のあるものに仕上がっていますが。

サマーチューンというのは本当にいろいろな曲があるので、他の曲と被らないように、英語を多めにしたというのはありますね。歌詞を一緒に書いてくれた彼女は帰国子女で、英語もペラペラで、自分でバンドもやったことがあって音楽制作にも造詣が深いので、一緒にやろうよって家に来てもらって。ごはんを作って食べたりしながら書きました。

ガールズトークを重ねて歌詞にまとめていったような感じですか?

作業当日までに、それぞれ夏の恋の物語をまとめてきて、それをベースに書こうということになって。それぞれの夏の体験談ですね(笑)。私は散文のようなかたちで、“初めて胸がドキドキした”や“浜でキス”とかフレーズ単位で書いたんですけど、彼女が書いてきたポエムというのが“平成○年、何個上の先輩の○○さんと…”って詳細に書いてきて。ポエムというよりそれ日記やん!っていう(笑)。そんな感じで、お互いの恋愛ストーリーを照らし合わせて爆笑してました。それは結局、歌詞にはまったく反映されてないんですけど(笑)。ただ、お互いぶっちゃけたおかげで、“ひと夏の恋”の感覚は共有できたので、それが歌詞に反映された部分はあるかもしれないですね。

しかし、この2曲の世界観の落差はすごいですね(笑)。

ビーチに遊びに行ったら「Summer Time !!!」をリピートで聴いてもらって、帰りの車で「Circle of Life」を聞いて人生をしみじみと振り返ってほしいですね(笑)。
「Circles of Life / Summer Time !!!」
    • 「Circles of Life / Summer Time !!!」
    • BVCL-546
    • 2013.08.28
    • 1223円
AZU プロフィール

アズ:16歳でシンガー“AZU”としてクラブシーンへ。 2007年メジャーデビュー。「いますぐに…」「YOU & I feat. LOVE LOVE LOVE」でレコチョク着うたフル(R)週間ランキング1位獲得。12年、デビュー5周年を記念して初のベスト盤『BEST』が大ヒットを記録。13年、ウェディングソング「Promise」、iTunesでシングル総合3位に入るスマッシュヒットを記録した「Summer Time!!!」、初のドラマ主題歌「Circles of Life」など話題作をリリース。14年1月、5thアルバム『4seasons』をリリース。これまでの総ダウンロード数は500万ダウンロードを超え、歌詞サイトでこれまでに17曲連続1位に輝くなど、女性を中心に圧倒的な支持を集めている。15年春からは全国ツアーの開催が決定している。AZU オフィシャルHP
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