L→R ユウコ(Gu&Cho)、サチコ(Vo&Gu)、ユウミ(Dr&Cho)、サヤカ(Ba&Cho)

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【FLiP】“FLiPらしさ”というサウン
ドと向かい合えた

1stアルバム『未知evolution』後、打ち出されたニューシングル「ホシイモノハ」は聴く者の深層心理に強く訴えかける、ミディアムテンポながらもエモーショナルな一曲。新境地に立った楽曲についてサチコ(Vo&Gu)に訊いた。
取材:高木智史

先日、1stアルバム『未知evolution』のツアーが終わり、夏には多くのフェスに出演されていましたが、そこではどのような経験が積めましたか?

リリースツアーを回って感じたことは“私たちの音を楽しみに待ってくれてる人がいる”ってこと。普段行けない地方のお客さんと出会えるのはとてもうれしい経験であり、大切な瞬間でした。またツアーに出たいって思える時間でしたね。今夏出演したフェスでは、最前を走ってるアーティストのみなさんのライヴをステージ横から観ててとても感動しました。命を音に託し、音を奏で、言葉を歌うみなさんの背中は逞しくて、追いかけたくて追いかけたくて…素敵でした。私たちのステージは始まったばかりなんだなと痛感させられ、音に向かう気持ちもこれまで以上に純粋になりましたね。

そして、シングルとしては2作目となる「ホシイモノハ」がリリースされますが、そのライヴで得たものが反映された曲でしょうか?

セッションからできた曲であり、メロディーも即興で作ったものがそのまま活かされているので、ライヴで感じた瞬間的なものが詰まってる曲だと思います。フェスから受けた音に対する素直な気持ちが反映されていたらうれしいなと思っています。

一聴した感想としてはライヴを経て、これまでの楽曲を踏まえさらに荒々しいサウンドで攻めるのかと思いきや、そうではない側面のある楽曲で意外でした。

自然にできた曲なので、新しいFLiPの一面を届けたかっただけなんですよ。

新境地となる一曲なのですね。

確かにそうかもしれません。ミディアムテンポの曲に切ないマイナー調のメロディーが乗ると、自然とアレンジがゆったりしたバラードのようなものになる傾向にあるんですが、今までFLiPの激しく歪むアタック感の強い曲を聴いてきた人たちにも耳馴染みのあるものにしたくて、決してヌルイ曲にならないようにミディアムテンポの中にも激しく、そしてエモーショナルなサウンドとリズムのキレも詰め込みました。その試みは新しいものだったと思います。

となると、ヴォーカルの面でも意識したところがあるのでは?

淡々と静かに歌い切ってしまうと等身大な感じがなく、かといって荒く歌ってしまうと曲の雰囲気をぶち壊してしまうので、言葉を一句一句に違った感情、優しさと切なさ、儚さと無力さ、そして温かさを意識しながら歌いました。

歌詞はどのようなことを意識しましたか?

人間みんなが持っている温かく柔らかい感情、それは優しさや思いやりだと思うんです。例えば、仮に恋人同士の会話の中で、“女:あなたに逢いたいけど、今日は仕事で疲れてるでしょう?無理しないでいいから、ゆっくり休んでね”“男:ごめんね。休ませてもらうね、ありがとう”。この“ありがとう”があるかないかで逢いたい女の気持ちの切なさは消えていくんです。なので、当たり前な大切な感情をお互いに与えられたら良いなという気持ちも入っています。“ホシイモノ”はきっと十人十色だと思う。聴く人それぞれの情景にあてはまってくれたらうれしいなと思いながら書いたので、自由に曲を描いてほしいですね。

《Do you want, you want?》というループするフレーズがとても印象的で、そういう言葉の妙を前シングルの「カートニアゴ」の時にも感じたのですが、それは歌詞の書く際に意識している部分でしょうか?

言葉の意味合いよりも音として気持ち良いか?という点は大切にしていますね。人それぞれだと思いますが、素敵な言葉を綴っていても聴いた時に言葉が聴き取れなかったら意味がないんじゃないかと。なので、既存のメロディーに活きる言葉を書くように心がけてます。といってもまだ未熟なので、もっと頑張らなきゃと日々感じています。

一転してカップリングの「ふつつか少女」はらしさが表れた曲ですね。

FLiPの得意とする曲調なんじゃないかと思う一曲を、新境地の曲『ホシイモノハ』の隣に並べたかったんです。ギター色の強い、ソリッドな曲を作ろうというコンセプトでできた曲ですね。

改めて今作「ホシイモノハ」はFLiPにとってどのような楽曲になりましたか?

激しいアッパーな曲を主に作っていると、ミディアムテンポの曲を作る時に多少のハードルを感じていたんですが、『ホシイモノハ』ができて、“FLiPらしさ”というサウンドと向かい合えた気がしたので、また一歩前進できた大切な曲です。聴く人が受け取ったように育てて感じてくれたらうれしいですね。サウンドに身体を委ねて踊ってくれても構わない、歌詞に耳を傾けてジッとしてくれても構わない、気軽に口ずさんでしまう曲になってくれたら幸せです。

最近では自主イベントも積極的に行ない、年明けからはワンマンライヴツアーを控えていますね。

FLiPにとってライヴとは“生きてる”ことそのもの。ライヴが中心にあるから日々の制作もやっていける。バンドにとって心臓みたいなものだと思っているんですね。FLiPの音がみんなの日常に寄り添って生きてくれてたら本当に幸せです。ワンマンでは、ワンマンでしか見せれない顔も見せれたら良いなと思っています。みんなと音でもっとつながっていけるようにと思ってる気持ちを糧に頑張ります!! ライヴで会いましょう!!
FLiP プロフィール

フリップ:05年10月6日(金)沖縄那覇市国際通りのマクドナルドにて高校2年生だった渡名喜幸子(vo&g)が「とにかくカッコイイ女の子バンドを組みたい!!」という強い衝動から、中学時代の同級生である(g&cho)に相談を持ちかける。その後高校の同級生、宮城佐野香(B&cho)、玉城裕未(dr&cho)が加わりFLiPを結成。バンド名のFLiPは、「弾く」「ぴしっと打つ」などの意味合いを持つ。

沖縄・那覇市を中心にライヴ活動を続けるなか、08年6月にMONGOL800を輩出したインディーズ・レーベル<ハイウェーヴ>より1stミニ・アルバム『母から生まれた捻くれの唄』をリリース。09年3月には、テキサス・オースティンで行われた『SXSW 2009』に参戦、そのまま全8ヶ所9公演を廻る全米ツアーを敢行。その後、チャットモンチーや9mm Parabellum Bulletを手がけるいしわたり淳治をサウンド・プロデューサーに迎えて10年3月、<デフスターレコーズ>よりミニ・アルバム『DEAR GIRLS』でメジャー・デビュー。オフィシャルHP
公式サイト(レーベル)

OKMusic編集部

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