L→R 5°(Gu)、noriyuki(Ba)、Jon(Vo)、rui(Dr)、kansei(Gu)

L→R 5°(Gu)、noriyuki(Ba)、Jon(Vo)、rui(Dr)、kansei(Gu)

【fade】闘いや現実の中にある希望を
分かち合いたい

ジャパニーズモダンロックの雄・fadeが約1年5カ月振りの新作をドロップ! アンダーグラフの真戸原直人(Vo)から初の日本語詞の提供を受けるなど、新たなアプローチを貪欲に開拓した現在の彼らの音楽は、まさに世界標準の威力だ。
取材:道明利友

約1年5カ月振りの新作ですが、その間の成長とか変化がすごく反映している作品だなと思いました。

Jon
そうですね。今回は本当にいろいろ新しいことを試して…サウンドにしても、日本語の歌詞にしても、歌い方にしても、外部プロデューサー(岡野ハジメ氏)と一緒に制作したのも初めてで、今回のセッションは今までの中でも一番楽しかったっていう感じですね。
rui
でも、今回の新しいチャレンジは、実は俺が前からずっとやりたかったことだったっていうか。1枚目のアルバムを出した時はまだJonも入ってなくて、今とスタイルが全然違って。で、Jonが入ってちょっとUKっぽい感じをやって、2枚目からスタイルを変えていったんですけど、例えば俺らにはメタルっぽい要素があって、しかもそれがどうしてメロディー重視のものになってるかっていうと、俺とかギターのkanseiはニューヨークで育ってるんで、向こうのキャッチーな音楽が好きだったんですよ。METALLICA、Anthrax、Megadeth、Panteraとかに周りが行ってた当時でも。

90年代は、より激しいサウンドにロックファンがなだれ込んでいった時代でもあったかもしれないですね。

rui
もちろん俺らもそこにかぶってはいるんだけど、そういうバンドよりもうちょっとメロディー重視で。Mötley CrüeやSKID ROWとか、あのへんの80年代のバンドのサウンドはハードだけどメロディーがポップでしょ? そういう音楽が好きでルーツとしてあって、その何年か後にLINKIN PARKだったり、HOOBASTANKだったり、あのへんが出てきた時に俺らも好きだったメロディアスな要素を持ってるバンドが改めて認められるようになったりもして。そういうふうに時代が変わってきてるんだったら、自分たちの作品にもそういう要素を入れたいよねっていう感じに自然となりますよね。

アンダーグラフの真戸原くんが詞を提供した「コズミカリズム」は、まさにメロディアスなラウドロックっていう感じですよね。こういう曲を聴くと、ラウドロックファンだけに自分たちの音楽を聴いてもらいたいっていう志向ではないんだろうなっていう姿勢が見えるというか。

Jon
うん。そこはもう幅広くですよ。サウンド面で言えば、メタルとかラウドものが好きな人にはこのアルバムにも引っかかるものはすごくあると思うんだけど、言語の壁みたいなところでのひとつとしては、そういうサウンドにはやっぱり英語を乗せるっていうのは、俺たちが一番表現したいスタイルで。そういうスタイルで今までずっとやってきたんですけど、何を言ってるかもっと知りたいっていうリスナーもいるわけなんですよね。だからって訳詞を付けるのも、ちょっと違うじゃないですか。英語で書いてる内容を日本語に訳すと、歌詞の意味がちょっと違ってくるっていうこともあるだろうし。でも、それを今回試してみようよっていうアイディアは日本のリスナーのために。ロックが好きであろうが、ポップス好きであろうが、本当に幅広い音楽好きな人が聴いても、入りやすい窓口を作りたいっていう気持ちがあったからで。

真戸原くんが言っている“大切なひとを想う気持ち”、“地球人”としてのテーマは、日本語の歌詞だと日本人のリスナーにより濃く伝わると思います。

Jon
うん。それは本当に、俺たちも望んでます。さっきruiも言ったけど、俺たちはずっとハード&ヘヴィなものをやってきたかっていったら、それが全てではないんですよね。前の作品を聴いてもらうと分かるけどバラードとかもいっぱい入ってるし、どっちかっていうと本当にメロディー重視のバンドじゃないですか。だから、むしろ幅広いリスナーに届いておかしくないような音楽だと思うんですよね。

というのと、例えば「BLACK HEARTS & DOLLAR $ING$」の歌詞は英語ですけど、拝金主義みたいな現状への怒りが表れているような。そういう強い感情を言葉にしている曲がfadeの作品には多くないですか?

rui
このアルバムで俺らが書いてるようなことは、ずっと昔からのテーマなんですよ。“闘ってる”歌詞が多い。じゃないと、このバンドはやれないんですよ。どうしてかっていうと、否定するヤツらが多いから。例えば、ヴォーカルが白人だから日本じゃダメだよとか。
John
あるんですよ、そういうのも。英語で歌ってるから日本じゃダメだよ、とか。
rui
それはひとつの例だけど、この10年間そうやってずっと闘ってると、自然とそういう歌詞になりますよね。周りの状況に何かを言いたい、何かを表現したいっていう。それが“悲しみ”でも“楽しいこと”でも“怒り”でもいいんですけど。

なるほど。怒りだけじゃなくて、fadeとしての活動の中で感じている喜怒哀楽を表現している。

rui
そうですね。そういう喜怒哀楽が、俺は今の世の中では薄れてるような気がしてて。みんなあるんだと思うんだけど、表現の仕方が俺らとは違ったり。今って情報過多な時代で、その中でどれを選んだらいいか分からないって怒りを覚えるヤツもいるだろうけど、そういう気持ちを持ってるヤツらが集結して何かやろうっていうところまでは、たぶんいかないですよね。だから、そういう自分との闘いでもいいし、社会との闘いでもいいし。本当にカッコ良いことをやろうとするのか、売れそうなものをやろうとするのかっていう、今の音楽業界との闘いでもいいし。こだわりを何か持ってやっていかないとダメなんじゃないかなっていうのは、こういう時代だからこそあるんじゃないかなと思うんですよ。何かとの闘いだとか、何かに対する日々の頑張りだとか、現実って上手くいかないことの方が多いと思うんですけど、そういう中での希望を分かち合いたいなっていう気持ちで俺は歌詞を書くから、こういう作品ができるんだと思うんです。
fade プロフィール

過去にファーザー・シームス・フォーエヴァーやメイとの共演も果たした和洋折衷の信念を追求する無類のロック・バンド、fade。メンバーは、Jon(vo)、Kansei(g)、5゜(g)、Nori(b)、rui(dr)の5人。メンバー全員が共有する国際人としての経験と互いの豊富な洋・邦楽文化知識を引き出しあう能力がfadeの強みでもある。

ジェイソン・ミラー(ゴッドヘッド)、マルク・ラッパライネン(ex.フーバスタンク)などの錚々たるメンバーと制作作業を行い、ミニ・アルバム2ndアルバム『A Moment Of Truth』(05年3月)と3rdアルバム『Under The Sun』(05年6月)の楽曲制作作業をロスで行う。『A Moment Of Truth』に収録された「Beautiful」は、岩井俊二プがロデュースを手掛けた映画『虹の女神 Rainbow song』に挿入曲として使用され話題を集める。

07年に初主催イベント『Decade Of Influence Tour』を発足させ、ライヴ中心の活動にシフトする。マスタリングに世界有数のエンジニアであるテッド・ジャンセンを迎え、08年8月に4thアルバム『To Find A Better Tomorrow』を発表。制作活動を通して、よりハードでヘヴィーに、そしてよりエモーショナルでメロディアスなバンドへと変貌を遂げる。

09年には、全国各地のフェス『SWEET LOVE SHOWER SPRING09』『RUSH BALL 09』『OUD PARK 09』へ出演。その活動範囲は日本だけに留まらず、韓国一のロック・フェス『ETPFEST 2009』に参加。ナイン・インチ・ネイルズやリンプビズキットとの競演を果たす。同年11月には1stフル・アルバム『Age of Innocence』をリリースし、10年はいよいよ故郷アメリカ進出を狙う。オフィシャルHP

OKMusic編集部

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