【岡平健治】少しでも歌で喜びをプレ
ゼントできたら

自らがハンドルを握り、全国を回る岡平健治ならではの作品“ニッポンの唄”の第二弾が完成した。日本各地をテーマにした楽曲の数々はその土地での思い出だけでなく、人との絆であり、メッセージも込められている。
取材:土内 昇

前作『ニッポンの唄~あいのうた~』に続く、“ニッポンの唄”の第二弾が完成しましたね。

そうですね。1作品だけでは終われないと思っていましたし…それこそライフワークというか、今後もちょくちょく出していくと思います。そもそも19の頃にも『小田急柿生』とかありますし、3B LAB.☆Sでも『大浦崎海岸』とか土地を歌った曲があるので、これからも歌っていきたいですね。

それを立て続けに2作品出したというのは?

出したかったんですよ(笑)。全国を回ってきたホットな気持ちは、5年後や10年後になってきちゃうと忘れてしまうんで。正直言って、前作は余力を残して12曲に絞ったんですね。この勢いでもう一枚作ろうっていう流れがあったというか。

でも、3B LAB.☆Sのアルバムのレコーディングとかが重なっていたんじゃないですか?

苦しかったですね。前作から10カ月しか経ってないから、1年間で24曲レコーディングしたことになるんですよ。自走ツアーもあったし、年末には『KENJI FES II』もやったんで、レコーディングが全て終わった後、2日ほど浮かれてました(笑)

そんな今作はサブタイトルが“喜びのうた”となっているのですが、何かテーマはあったのですか?

今の世の中って混沌としてるじゃないですか。エンターテインメントもそうだし、ニュースもそうだし、世界情勢も日本情勢も混迷の時期にあるし、天変地異の心配もあるし。前作よりも明るい曲が多いと思うんですけど、少しでも歌で喜びをプレゼントできたらなって。それはジャケットも含めて。聴いてもらって、見てもらって、ちょっとでも明るくなってもらえればいいなって。

明るい印象もあるけど、何よりも振り切っていると思いましたよ。

そうですね。やっぱり、前作を超えたいっていう気持ちが強かったんで。正直言って、キャラクター的に恥ずかしくてやりたくないことも詰め込んだんですよ。ポップを追究したというか。それこそ、僕が幼い頃に聴いていたようなアイドルのサウンドを参考にしてみたりとか。

楽曲的には地域密着型の曲ばかりじゃなく、歌詞に地名が入っているわけでもない曲もありますよね。

その土地でインスピレーションを受けて作った曲だよって。普通の人は気にならないかもしれないですけど、僕は好きな曲を聴いていると、“この歌詞はどこで書いたんだろう?”って、その場所や土地とかが気になるんですよ。だから、それを明確に教えてあげるっていうか。

なるほど。「茶畑の小さいプロペラ ~ニッポンの唄 静岡~」のばあちゃんの口癖がリアルだったのですが、実際にそういうエピソードがあったとか?

これはね、“もしも、自分に浜松にばあちゃんがいたら?”って僕がシナリオを書いたんですよ(笑)。同じ静岡でも富士市や静岡市だと富士山がきれいに見えるんだけど、浜松は富士山があまり見えないんですね。だから、そのお婆ちゃんは浜松から富士のほうに嫁いできたっていうシチュエーションが僕の中にあったんです。で、浜松の友達に電話して、“これ、美味しいでしょ?”って方言を教えてもらったら、“これ、うまいらぁ?”って言うらしくて。

そういうばあちゃんに静岡で会ったのかと思ってました(笑)。「大自然~心~ ~ニッポンの唄 小淵沢~」は19のリメイクですが、なぜこの曲を?

この曲は“ニッポンの唄”に絶対に入れたいと思ってて、2年ぐらい前にオケは作ってあったんですよ。この曲ってロッテのスイカバーのイメージが強いと思う…CMソングだったんで。で、どんな風景を観て“大自然”って歌っているのかを知ってもらいたいと思って。小淵沢で合宿レコーディングした時にできた曲なんですよ。その時の思いが強いんですよね。

“Check My Soul”というフレーズが加わっているのは?

気付いたら、そう歌ってたんです(笑)。オリジナルを作った頃って青年っていうよりも、19歳とかなんで、まだ少年だったと思うんですよ。そんな田舎の少年が都会にもまれて、故郷の大自然が恋しくなって、“自分の心は汚れてないか?”って心をチェックする…みたいな。そんな感じですね、頑張って説明すれば(笑)

最後は「握手~50000キロのメッセージ~ ~ニッポンの唄 日本~」。まさにアルバムを締める曲ですね。

そうですね。一番最後にレコーディングした曲です。ワンコーラス目は自分のこと、ツーコーラス目はみんなのこと…結婚しますって言って結婚した人もいれば、別れた人もいるし、就活頑張りますって言って就職できた人もいれば、まだもがいている人もいるし、そういうことを2番で歌ってます。言ってしまえば、みんな好きでその土地に生まれてきたわけじゃないですよね。だけど、その場所が自然と好きになるんですよね。そんなみんなが育った大事な場所に来させてくれてありがとう、っていう気持ちを歌ったというか。この“ニッポンの唄”のコンセプトですよね。

この曲は“君が頑張ってるから僕ももっと頑張らないと”という一文も印象的でした。

この一文は泣きながら書いていたんですけど…やっぱりね、頑張ってないヤツもいるんですよ。だけど、この一文を読むことによって絶対に変わってくれると思っていて。頑張っている人は素直に頷ける一文だと思うんですけど、頑張ってないヤツはドキッとすると思うんですよね。

そして、このアルバムを引っ提げた、5度目となる自走ツアーが決定しましたが。この振り切ったアレンジをひとりで演奏するってことですよね。

これがねー、もう見えてるんですよ。阿波踊りの『踊らにゃ損々 ~ニッポンの唄 徳島~』も問題ないですね。今、ボイスパーカッションをすごい練習していて、8ビートやブレイクビーツができるようになったんで、それも披露しようかと思ってます。なので、楽しみにしていてほしいですね。
岡平健治 プロフィール

オカヒラケンジ:1998年に19としてデビュー。数々のヒット曲を生み、01年には3B LAB.☆を結成。02年の19解散後、3B LAB.☆を本格始動させ、05年に新メンバー加入に伴いバンド名も“3B LAB.☆S”に変更。07年11月21日には、3B LAB.☆Sを継続させながら、アコースティックギター1本でソロプロジェクトを開始することを宣言し、健治自身が車を運転し、弾語りで音楽を届ける自走ツアー『岡平健治ソロ全国47都道府県 弾語り自走TOUR2007→2008』に旅立つ。そして、14年5月より全国47都道府県52公演を回る、7度目となる自走ツアーが予定されている。オフィシャルHP

OKMusic編集部

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