傷付きたくない。それでも伝えたい“好き”や“ありがとう”という想いを艶やかに歌い上げる女性シンガー・Noa。その一方で、力強く存在意義を主張したりと曲によって自在に変貌する彼女の3rdアルバム『Noaism』を紐解いていこう。
取材:ジャガー

3枚目のアルバムということで、何か意識したことはありましたか?

新しいジャンルへの挑戦を意識しましたね。それぞれの楽曲のテーマや世界観など、今まで以上にイメージを膨らませてみました。

確かに、切ない恋愛ソングからガールズの友情を描いた曲まで、いろんなNoaさんが詰まっていました。ボーナストラックの「SPINNING THE WORLD」のような、爽快なロックサウンドをバックに歌うのも新鮮だったのですが、これまでとテイストが違う楽曲にチャレンジしてみていかがでしたか?

新しいことに挑戦するのは好きですね。自分の世界がどんどん広がっていくのが楽しくて。『SPINNING THE WORLD』は、『劇場版 メタルファイト ベイブレード VS 太陽 灼熱の侵略者ソルブレイズ』の劇中主題歌なのですが、映画の内容に沿って勢いのある“まさに男の子”の楽曲になりましたね(笑)。こういうテンポ感であったり、楽器が前に出る感じは今までになかったので、新しい感覚でした。でも、歌うのが結構難しいんです(笑)

(笑)。ジャケット写真などのビジュアル面からしても、これまでとは雰囲気から別モノで。

今までのジャケット撮影と違うチームで、“新しいNoaを見せていこう!”ってノリが現場内に漂って…撮影時になるまで、何を撮るのか私自身分かりませんでした(笑)。今回は羽根を使った衣装や付け睫毛で、柔らかな印象のものが多い気がします。あとウィッグ! 金髪ショートを始め、赤色や水色、綿毛のようなモコモコなものといろんな種類のウィッグで撮影に臨んだので、写真一枚一枚にも注目してほしいです。

Noaさん作詞の「I wanna say」「The Past Day」での愛する人と離れいく距離感が心苦しいぐらいリアルでした。強がっていても、どうにも止まらない愛情が色濃く反映されているなと。

人それぞれに恋愛の形があって、人ひとりの恋愛で見ても時や場所、相手によって変わってくるものなので、歌詞を書く時はすごく慎重になりますね。歌詞の主人公を立てて、“この主人公ならどう感じるのか?”“この場合なら何を想うか?”を考えて、聴き手に分かりやすい言葉で表現しています。『I wanna say』に関しては、当初はあまりビートが強くなかったんですが、レコーディングが進むにつれ、ダンスチューンに変化して歌詞の世界がどんどん広がっていきました。1stアルバムから今作までを制作してみて、トラックもリリックもPVも一番こだわり抜けた曲です。

さらに、切ないメロディーに透き通った歌声が乗ると胸がギュッと締め付けられるのですが、最後は温かい気持ちなれました。

レコーディングの時に歌詞をよく噛み砕いて、そのストーリーなり、世界観なりに入って心情を理解し、歌う時には成りきることを大切にしていて。なので、自分が歌詞を書いていない曲でも、すごく集中するので違和感はありませんね。作詞してくださった方たちも、“これはNoaに合ってる”ってものを書いてくださるので、出来上がりが待ち遠しかったな。

また、「アンタがいてくれるから」ではガールズならではの空気感…近くにいなくても、ずっとつながっていられる、恋人とは違った強い絆を書かれていますよね。Noaさんにとって、友人とはどういう存在ですか?

影でいつも支えてくれるかけがえのない存在ですね。“アンタがいてくれるから”って、同性の女の子へ恋愛と似た愛情を書いてみたくて。友人って、一緒に笑ったり、泣いたり、いろんな話をできる不思議な関係じゃないですか。特に女の子同士の友情って、男の人の友情とは種類が違うっていうか…心強い存在です。

美しい風景が浮かぶ「線香花火」は、これまでとは逆に男性目線で歌われた歌詞が印象的でした。

イントロを初めて聴いた時に夏の終わりが頭に浮かんだんですよ。あとはそのイメージをもとに線香花火の儚さだったりは女性より男性目線の方がしっくりくるなと。こんなふうに言われたら嬉しいなって気持ちも込めちゃってますが(笑)

大切に慕われてますよね、女性としてはやっぱり憧れるシチュエーションかと(笑)。こうやってお話をうかがっていると、どの曲にも想いを注ぐことができたのですね。

そうですね。今回もいろんなアーティストに協力してもらい、表現の仕方ひとつひとつがとても勉強になりました。ライヴツアーや今までの活動を通して支えてくれるファンのみなさんやスタッフ、レーベルメイトのアーティスト、家族や友達がいるから私は歌っていられる…感謝しっぱなしで。少しでも、その感謝を伝えたくてアルバムに『Special Thanks for』を収録したんです。勇気付けられたい時に、思いきり泣きたい時に、ぜひ。あとは、お気に入りの曲を見つけて、いつでもどこでも聴いてほしいです。

では、タイトル“Noaism”とは?

リアルな描写で歌詞が書けたことと、今までのNoa、新しいNoaを思う存分に感じられるアルバムになったこと、これからのNoaを秘めているという意味を込め、“女の子のいろいろな想い=ism”を付けました。飾らないメロディーで、特に同世代の女の子に聴いてもらいたい曲をいっぱい収録しています!

いろんな側面を出すことができたアルバムを完成させた、現時点でのNoaさんが理想とするアーティスト像が気になるのですが。

私の曲を聴いている人に、夢や希望を持ってもらい、且つ、その人たちの気持ちや想いを代弁できるようなアーティストですね。これからもっと素敵に成長していきたいです。
『Noaism』
    • 『Noaism』
    • QWCH-10021
    • 2010.08.18
    • 2625円
Noa プロフィール

宮城県登米市出身、仙台を拠点に活動する女性シンガー。幼少の頃よりピアノを習い、歌が好きな母親の影響を受けて育つ。2008年12月、1stアルバム『LUCY LOVE』をリリース。収録曲の「信じてる」、「KO.A.KU.MAⅡ feat.MAICHI」、「Peace My Life feat.山猿」が話題となり、デビューアルバムにして5.5万枚を売り上げる。2009年8月に2ndアルバム『LUCY LOVE -SEASONⅡ-』、2010年8月には3rdアルバム『Noaism』とコンスタントにアルバムをリリース。11年12月、<キングレコード>移籍第1弾作品として4thアルバム『N』を発表。12年7月には、ベストアルバム『Noa’s LOVE』をリリースした。天性の歌声、磨きあげられた歌唱力、直情的なリリックが改めて評価され、自身最高位となるオリコン・ウィークリーチャート7位を記録し、着うた・着うたフル・RBTの累計ダウンロード数は350万を突破。2013年7月には、アルバムタイトルに“アーティストとしての新章幕開け”の意味を込めた5thアルバム『Molt』をリリースした。オフィシャルHP(レーベル)
Noa Official Twitter

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