取材:道明利友

人の心にずっと残るものを作らなきゃい
けない

3月から6月まで全国ツアーを行なっていましたが、そのライヴではもう今回の新曲は披露したんですか?

太志
いや。そのツアー中に、ちょうど作り始めた曲なんですよ。移動日に、レコーディング本番まではいかないにしても、サビのメロディーとかまでは作っておかないとっていうところから始まって、いくつかパターンを作ってたんですけど…。ツアーをやりながらだからこそできる曲ってきっとあるし、この曲もアレンジに関してはそれがデカかったと思います。ツアーをやってる中でのスピード感だったり、加速したまま作る良さって絶対あるから。

“ライヴ感”っていう言葉はよく使いますけど、ライヴから制作につながるものってやっぱりあるんですね。

mayuko
そうですね。今回はロックな曲の中でピアノをガンガン弾くのがやりたくて、アイデアを持っていったんですけど。それは、やっぱりライヴもやっていた状況だからこそのものだったんじゃないかなって。今までは、ピアノの音はバラードみたいな曲の中でしっとり使うみたいなことが多かったんですけど、もうちょっと激しい感じで使いたいなっていうふうに思って。それは、ツアーで自信が付いたからっていうのも大きいと思います。
OKP-STAR
僕も今回はツアーから使ってる竿(ベース)とアンプでレコーディングしたんですよ。ATELIER Z(ベース)とHARTKE(ベースアンプ)の音の組み合わせが自分的にかなり気に入ったんで、ツアーの時のセッティングのまんまやってみたんですよね。
大介
曲のイメージとしては、躍動感というか…“風”っていうのかな? “爽やかな風”を感じられるような音っていうのが、まず大前提にあって、だけど“ギターサウンドはロックにしたい”っていう意識で俺も作っていきましたね。ギターは今回、音色はふたつぐらいしか使ってなくて、結構一気に弾いていった感じだったんですけど…。それも、ある意味ツアーの影響かなって気がしたり。もうまさに、さっき言われた“ライヴ感”というか、小細工なしにそのまんま弾いて録ったっていう感覚なのかな。
TASSHI
うん。その躍動感とか、軽快さを出すためにドラムも結構叩きまくってるんです(笑)。

そうですね。曲全体の空気感はさわやかで、と同時にリズムはすごく高揚感を感じます。ライヴで披露したら、スケール感たっぷりに広がっていきそうなサウンドで。

TASSHI
そうですね! 早くライヴでやりたいです。どの曲でも、ドラムに関して心がけてるのは…サビのメロディーを一番際立たせられるようにっていうのは、いつも考えてるんですね。だから、この曲も躍動感と軽快さをサビ前まででしっかり出して、サビでリズム的には一気に“土台”に移るっていうか。メロディーを支える“土台”っていう感じですね、サビのドラムは。

という、今回の曲のタイトルは…“プルメリア”って、花の名前なんですよね?

太志
はい。“プルメリア”っていう言葉自体の響きもいいし、“恵まれた人”という花言葉が曲にマッチしてるなと思ったし。“あなたに出会えて本当に恵まれている”って意味で。

歌詞のメッセージとぴったりな花言葉なんですね。この曲もそうだし、前のアルバムもタイトルは“歌い去りし花”でしたよね。Aqua Timezの作品に“花”が印象的に使われているのは、意図的なものなのですか?

太志
なんか、自然と多くなっちゃってるんですよね。「向日葵」って曲もあったり、歌詞に花が出てくることはよくあって。それは、たぶん…すごく似てるからだと思います。“人間と花”、“人生と花”っていうものが。若い芽が出てる下では、根っこが頑張ってたり。太陽に当たるだけじゃなくて、雨にも濡れないと育たないっていうことだったり。そういう、キレイな花になる前にはたくさんのものがある、っていうこととか。すごく単純な連想かもしれないけど、花と人って本当に似てると思うんですよ。

自分自身の心情と花のイメージが重なる、というか。

太志
うん。そうなることが多いですね。綺麗な花のようになりたいけどなれない自分もいるっていう、葛藤だったり。人間、綺麗なものばっかじゃない。人も花も、朽ち果てていくっていう。枯れて土に還るまでが花なんだっていうのは、人間に似てますよね。

いつか朽ちてなくなっていく儚いものっていうイメージは、共通かもしれないですね。“この唄がいつか 流行の陰にしおれていってもかまわない”っていう歌詞とかも、そういう心情を映しているような気がします。

太志
俺らがやってる音楽自体が、大きく言うと“流行歌”っていうものに分類されますよね。でも、流行るものって、絶対いつかは廃れていくと思うし。それは俺たちにとっては、本質ではないんですよね。たくさんの人が聴いてくれるか、聴いてくれないかっていうのは、本質とはまた別の話で…。その俺たちの本質を愛してくれるとか、ずっと覚えててくれる人がいれば、その時点でその楽曲の役割は完了するんじゃないかなって俺は思うんですよ。人の心に、ずっと残るもの。いつでもそう思って音楽を作ってかなきゃいけないっていう、自分自身の気持ちを書いた感じですね。
Aqua Timez プロフィール

アクアタイムズ:2003年結成。05年8月にリリースされたインディーズ1stミニアルバム『空いっぱいに奏でる祈り』に収録された「等身大のラブソング」が注目され、80万枚の大ヒット、ウィークリーオリコンランキングで1位を獲得する。06年4月にはEPICレコードより2ndミニアルバム『七色の落書き』をリリースし、09年10月に発表した初のベストアルバム『The BEST of Aqua Timez』がウィークリーアルバムランキング初登場1位を記録し、史上初となるインディーズ、メジャー両時代での総合首位を獲得した。Aqua Timez オフィシャルHP
Epic Records Japan

OKMusic編集部

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