「臼井孝のヒット曲探検隊
~アーティスト別 ベストヒット20」
男女問わず幅広い年代に支持される
平井堅のヒットを探る

『歌バカ2』は記録のヒットよりも、
あえて記憶されることを選んだ?

2017年には約12年ぶりとなる2作目となるベスト盤『Ken Hirai Singles Best Collection 歌バカ2』を発表。同作(通常盤)は2003年から2017年のシングル表題作22曲に加え、なんと全10曲新曲となる『歌バカだけに』というSpecial Disc付きという変わった仕様だ。本作は石野卓球(電気グルーヴ)、KAN、草野マサムネ(スピッツ)、tofubeats、中田ヤスタカ、古内東子、BONNIE PINK、槇原敬之、横山剣(クレイジーケンバンド)、LOVE PSYCHEDELICOと彼が敬愛するアーティストを指名して書き下ろされた楽曲が入ったベスト盤ながら愛の詰まった作品となっている。

『歌バカ2』スペシャルトレーラー

しかし、結果は3種類で発売したにもかかわらず、売上は累計10万枚に届かず。ちなみに、2005年の前ベストは約211万枚。いくら、CD市場が縮小したとはいえ、彼のヒット曲数から考えても30〜50万枚は売れてもおかしくないので、やはり、ヒット曲だけ聴きたいというベスト盤リスナーには、この渾身の力作は響かなかったようだ。

それでも、そんな売れないことを分かっていても、だからこそ平井堅の良質な音楽に対するこだわりが改めて浮き彫りになった気もする。40代後半となって、ますます年齢不詳、国籍不詳、ジャンル不詳、自作曲も提供曲も自由に往き来できるヴォーカリストとして、我々の期待を軽やかに裏切って、時にはベタなバラードを、時には不可思議なポップスを、今後も息の長い活動をしてもらいたい。

プロフィール
臼井 孝(うすい・たかし)
1968年京都府出身。地元大学理学部修了→化学会社勤務という理系人生を経て、97年に何を思ったか(笑)音楽系広告代理店に転職。以降、様々な音楽作品のマーケティングに携わり、05年にT2U音楽研究所を設立。現在は、本業で音楽市場の分析やau MUSIC Storeでの選曲、さらにCD企画(松崎しげる『愛のメモリー』メガ盛りシングルや、演歌歌手によるJ-POPカバーシリーズ『エンカのチカラ』)をする傍ら、共同通信、月刊タレントパワーランキングでも愛と情熱に満ちた連載を執筆。Twitterは @t2umusic、CDセールス、ダウンロード、ストリーミング、カラオケ、ビルボード、各番組で紹介された独自ランキングなどなど、様々なヒット情報を分析してお伝えしています。気軽にフォローしてください♪

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