21世紀最高のプロデューサー、
マーク・ロンソンの名盤と言えば
『アップタウン・スペシャル』

ワインハウスとの出会い

中でも、彼の真骨頂ともいえるプロデュース作がエイミー・ワインハウスの2作目『バック・トゥ・ブラック』(‘06)である。彼女のデビュー作『フランク』(‘03)は、新時代のジャズ歌手としての作品であり、プロデューサーのサラーム・レミはワインハウスの本質を理解していなかった。しかし、『バック・トゥ・ブラック』ではロンソンのアイデア(バックバンドの生演奏でレトロなソウルを歌う)が収録曲の半分で使われることになった。このアルバムはワインハウスの性質にぴったりマッチしたジャジーでレトロなソウルを聴かせることで、グラミー賞の『最優秀プロデューサー』『最優秀レコード賞(シングル「リハブ」)』『最優秀ポップ・ボーカル・アルバム賞』などの受賞にまでつながった。彼のプロデュース手腕はこの作品で決定的なものとなり、引く手数多のスターとなった。このアルバムについては以前このコーナーで取り上げているので参照してほしい。
■『バック・トゥ・ブラック』/エイミー・ワインハウス
https://okmusic.jp/news/227057/

精力的なソロ活動

2007年、多忙なプロデュース活動の合間を縫って、2ndソロ作品『バージョン』をリリースする。この作品には巧みに作り込まれた楽曲群が詰まっており、ヒップホップだけでなく、ロックやポップスのアーティストも参加している。生演奏と打ち込みを効果的にミックスするなど、21世紀ポピュラー音楽のショーケース的な内容を持つ秀作だと言えるだろう。デビューソロとは比べものにならないほど濃密なアルバムとなった。この作品での方法論が、のちのブルーノ・マーズとのコラボレーションに活かされることになる。

2010年には3rdソロ『レコード・コレクション』を4人組のグループ作としてリリースする。この時のメンバーはワインハウスのバックも務めたシャロン・ジョーンズ&ダップキングスの一部の面々を起用、この頃からファンク系の音作りを考えていたようだ。ただ、この『レコード・コレクション』はシンセを中心にした実験的なポップサウンドで、わざと黒っぽさを抑えているような不思議な作品である。

OKMusic編集部

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