L→R 苣木寛之(Gu&Vo)、佐々木 周(Dr&Vo)、森山達也(Vo&Gu)、北里晃一(Ba&Vo)

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【THE MODS インタビュー】
“それでも俺たちはここにいる”
っていうことが全て

SCARFACEは
半分成功で半分失敗だった

SCARFACE は91年から94年まで続いた、THE MODSをはじめ、THE COLTSやJACK KNIFEなどの作品もリリースしていたレーベルなのですが、そのSCARFACESの名前を掲げて、THE COLTSと一緒にやろうと思ったいきさつというのは、どういうものだったのですか?

いつだったかは覚えてないんだけど、THE COLTSの岩川浩二と久しぶりに呑んでて、“一緒にライヴをやりたいよね”っていう話になったんですよ。でも、ただライヴをやってもつまんないから、かつてのSCARFACESの連中を集めてやるのも面白いかもってなったんだけど、だいたいがもう解散してるから、俺たちとTHE COLTSとで小さくやろうってことでやったのが2017年の『LITTLE SCARFACE FESTA』なんですよ。これを1回やってみて、それが良ければ、また何か考えればいいっていう軽い感じで。

でも、今回のツアータイトルでは“GOOD-BYE SCARFACES”に。

うん。みんな楽しんでくれてたんだけど、前回のファイナルって赤坂BLITZ(現在のマイナビBLITZ赤坂)だったのね。で、浩二が“BLITZじゃないですよね。森山さん、やっぱり野音ですよ!”って言うから、“分かったよ。じゃあ、もしも来年の10月に野音が取れたら、またSCARFACEでやろう”って軽〜い気持ちで言ったら野音が取れたんです(笑)。だから、“じゃあ、やろう!”って。それも単発でやるんじゃなくて、ちゃんと地方も回ろうって。で、それでもう“GOOD-BYE”にしようと。

そうだったんですね。正直言って、不本意なかたちで終わったSCARFACEに対するけじめだと思っていました。

そういう想いも多少はあるけど…俺と浩二の中にもそういうのはあったけど、あれはあれでどうしようもなかったことだからね。でも、ちゃんとみんなのCDを出して、ビデオも出して、THE COLTSとかはメジャーと契約もできたわけだから、SCARFACEは半分成功で半分失敗だったっていうか。あの頃の俺はお金のことが全然分かってなくて未熟な部分があった…勢いだけで理想を追って、中途半端で終わってしまったのは確かなことだけど、そんな月日を乗り越えて俺たちもTHE COLTSもまだやっているわけだがら、SCARFACEというのは意味があったと思うけどね。

そうなんですよね。だから、最初はそういう気持ちで観ていたところがあったんですけど、アンコールで「汚れた顔の天使達」を聴いて、その歌い出しのように《あの日があるから 俺たちは今がある》ということなんだと実感しました。

そういうことなんですよ。“それでも俺たちはここにいる”っていうことが全てであって、SCARFACESは終わったかもしれないけど、その意志を持って好きなロックをやって、ちゃんとステージに立っている…それが一番大事なことだから。時代も変わったしね。ロックってもうメジャーもインディーも関係ない…それこそリスナーにとっては昔ほど大切なものじゃなくなっている。小さな娯楽のひとつでしかないというかね。要するにお金をかけるところが昔みたいにレコードとかじゃなくて、アプリとかのスマフォ代になっている。音楽をやっていく…特にロックをやっていくには、大変な時代になっていると思うわけ。ちゃんとしたメジャーであっても、ごく一部のアーティストを除いては食っていけるかいけないかで、他に仕事を持ちながらやってたりするし。でも、それは仕方ないことだと思うんですよ。そういう意味で、俺にとってSCARFACEというレーベルがあったというのは、のちにインディーズでやる…今のマネージメントであるロッカホリックをやることの一番最初の取っ掛かりだったと思うのね。あの経験がなかったら怖かったと思うし。ずっとメジャーにしがみついて、ダメになったら解散っていうパターンもあったんじゃないかなって。あそこでお金のことを…知りたくもないことを知ったからね(笑)。そういうことを全部踏まえてロッカホリックの立ち上げを踏み切れたから、ひとつの勉強だったと思う。それでもロックをやりたいし、実際にやれているから、THE MODSもTHE COLTSもお手本のひとつになってもいいんじゃないかなって。

その生き様がそのまま、あのライヴにはありました。

やっぱり楽しいからね。一番の基本形? “楽しいからロックをやるんだ!”っていう。そこから先はそのバンドの姿勢だよね。もちろん時代性もある。俺なんかは60年代のロックが好きで、そのあとのパンクロックやグラムロックの洗礼を受けているから、それが自然に出てくるし。だから、若い奴だったり、もっと年寄りとも違うし、それはそのバンドの姿勢だと思うのね。俺と浩二にしても10歳ちょっと違うけど、俺らの音楽と彼らの音楽はルーツ的な部分ですごく似ているし、共有もできるし、一緒にやってもすんなりと入っていける。言い方は悪いけど、俺たちのやっていることってビンテージなのかもしれないけど、まだこういう音楽を必要としているアーティストもいれば、ファンもいるっていうことは、それは潰したくないよね。

ビンテージうんぬんじゃなくて、パンクを通っているかどうかも大事だと思います。それは昔のような反体制じゃなくて、自身の現状に対する反発ということで。

ストリートサイド的なね。もちろん政治のこともあるだろうけど、それは一番最初に感じるところだよね。俺もそう思ったし、だからパンクロックに共鳴したし、自分が感じるものを曲にすればいいっていう自信にもなった…きっとそれがTHE MODSの大事な核になっていると思う。俺が書く歌詞を大事にしてくれているファンも多いし…それがプレッシャーになることもあるけどね(笑)。

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