ROLLY

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人間は全員、自分の一生を
ドラマチックに演じる権利がある

ROLLYさんにとってのKey Personについても教えてください。

やはり母親ですね。つらければつらいほどトンネルを抜けた時の喜びは大きいということを教えてくれました。これはどんなことにも応用できるんですよ。うちの母親は自分の一生を客観的に見ていたというか、映画でも撮っているかのように思っていたみたいで。でも、人間って本当は全員そうだと思うのね。生きていく中で誰しもが“人生”という大スペクタクル映画の主人公なんですよ。そもそも宝くじよりすごい確率を勝ち抜いて生まれてきた生命じゃないですか、我々は。だから、ひとりひとりが自覚を持って、自分の命を大切に…そして、自分の一生をドラマチックに演じる権利がある。それを教えてくれたのが母親なんです。

母の教えによって、ROLLYさんの人格ができたと。

うん。だって僕ね、母親にそっくりやもん(笑)。僕は髪の毛をブラッシングするのがすごい好きで、ヘアブラシだけはイギリス製のMASON PEARSONっていうのを使ってるんですよ。それまでは知らなかったんだけど、母親が入院して亡くなる前に見舞いに行ったら、ずっとヘアブラシで髪をといているの。そこは母親に影響を受けたわけじゃないのに、母親も僕もヘアブラシ狂だと知って笑いました。

そんなところまで似ていたのですね(笑)。

はい。一番尊敬していた人としても、やはり母親になりますね。

ちなみに音楽活動の中で影響を受けたKey Personは?

それはQueenのフレディ・マーキュリーだね。去年の映画『ボヘミアン・ラプソディ』で再評価というか、“こんなにすごい人だったのか! フレディ素敵!”ってなってるけど、長年、そうじゃなかったよね?(笑) フレディは最後の最後までエンターテイナーだったなと。出てきた瞬間、お客さんがクスッとしちゃう感じというか。

エンターテイナーという部分では、今のご自身につながるところがありますよね。

もう、そのものだと思いますよ。カッコ良いだけのものだと物足りない…まずROLLYのことをカッコ良いと思う前に、“なんか変だ”という違和感を乗り越えた人じゃないと僕の良さに気が付かないんじゃない?(笑) 例えば自分がそれを良いと思っていたとしても、周りはそうじゃないかもしれない。“自分だけが分かっている良さ”っていう感じかな、フレディも。“変わっている”を通り越したところにある芸術性というかね。他の人ではあり得ないステージアクションをはじめ、何もかもが魅力的でした。…ゆえに、誰に影響を受けたかと言うと、母親とフレディ・マーキュリーです(笑)。

そういう意味ではROLLYさんの作る楽曲は、さまざまな音楽に影響を受けてきたからこそのものになっていますよね。

僕は自分からは何ひとつ作ってないです(笑)。それは良い意味で自信を持って言える。僕は自分を育ててくれた、子供の時から聴いてきた音楽やギタリスト…例えばNOVELAにはすごい影響を受けましたよ。NOVELAもそうだし、MOONDANCERにも。ああいうプログレッシブロック、ハードロックみたいなものだったり、もっとグラムロック丸出しな感じの部分とかも自分の中にありますね。1曲の後ろには10曲の元ネタがある…たくさん影響を受けたりしているけど、自分を育ててくれた音楽に対して、自分からは生み出していないけど、その影響を受けた要素を合体して自分の細胞のひとつとして生み出すというお礼をするというか。“これってそうなんだ!?”って分かった時の喜び…松田聖子さんの「風立ちぬ」って大瀧詠一さんが作曲じゃないですか。ギタリストの伊藤銀次さんが大瀧さんに“「風立ちぬ」の元ネタはジミー・クラントンの「ヴィーナス・イン・ブルー・ジーンズ」ですね”って訊いたら“それだけか? 気付いたのは”って言われたそうなんですよ。大瀧さんもそういう人だったんですよ。自分が子供の頃から聴いてきたアメリカンポップスとかをいい感じに分かるように配置して、音楽ファンをニヤッとさせる…そのセンスは尊敬してやまないですね。だから、聴いてくれた人に元ネタを探る旅をしてほしい。それはすかんち時代からずっとやっていたことで、結局ずっと同じことしかやっていないですからね。呆れるほどに。最新アルバムの『ROLLY'S ROCK WORKS』でも「眠れる森の少女」にはNOVELAの「Farewell」のフレーズっぽいものを入れていたり、「鏡の中のフェアリーテール」には《星降る夜のおとぎ話》ってNOVELAの曲のタイトルを入れてますからね。で、結局はQueenが好きなんですよね(笑)。映画『ボヘミアン・ラプソディ』が公開されて、“まさかこんなことになるとは!?”と思いましてね。映画が公開されるにあたって、元サッカー選手のラモス瑠偉さんとかスケートボードとかのスポーツ選手が…例えば卓球ならラリーの音で“コン・コン・カン”とか、他にもいろんな楽器で「We Will Rock You」の“ドン・ドン・タン”ってリズムを出して、それの最後に僕がスタジオでギターを弾いているという映画の宣伝VTRに出演させてもらったんですけど、“Queenを好きで良かった!”と。まったく映画には関係なく、ただ単に好きだっていうだけでレッドカーペットを歩かせてもらったし…Queenのコンサートは大阪城ホールに1回行っただけなのに。だけど、NHK FMで『今日は一日“クイーン”三昧』という10時間生放送のメインパーソナリティーもやらせてもらったり。本当にこんなことになるとは、いじめられっ子の時には思わなかったけど、心のどこかで“こんなことになったらすごいなぁ”と思っていた通りになったんですね。音楽が自分をここまで連れて行ってくれたから、音楽があって良かったなぁと改めて思いました。

OKMusic編集部

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