ゼリ→

ゼリ→

【ゼリ→ インタビュー】
“ゼリ→とは何だ?”というのを
本当に追求した

ゼリ→の名前を掲げた時、
自分は何が歌えるのかを知りたかった

あと、「悪魔の証明」のサウンドの邪悪さっていうか、この痛快さは最高ですね。Kuboty(Gu/ex.TOTALFAT)、Hisayo(Ba/tokyo pinsalocks、GHEEE、a flood of circle)、YU-KI(Dr/dustbox)というメンツが放つ音の感触が歌詞ともリンクしている。

レコーディングして一番化けた曲っすね(笑)。YU-KIくんは人生で初めて自分の意志で観に行ったライヴがゼリ→らしくて…“学校をサボって行きましたよ”って言ってた(笑)、その“学校をサボって行った”感があるんですよ。Kubotyもいいギターを弾いてくれているし。

そういうサポート陣の想いも乗ってるから、ちゃんとバンドサウンドになってるし、今の音を刻んでる。だから、YAFUMIくんの単独プロジェクトというところに嫌悪感を持ってた人も、この音を聴けば“ひとりでやるゼリ→”というものに納得できると思う。

そうだといいんだけど、そこの誤解は解けないと思うんです。でも、それはそれで面白いと思ってて。こうやって取材を受けさせてもらっているのも、俺が20年後にゼリ→をやってるっていうことを、できるだけ多くの人に気付いてもらいたいからなんですよ。music UP’sを見た時に“あっ、ゼリ→やってんだ”みたいな。それが自分の意に沿わないって思うならそれでいいし、そこでどんなことが起こってるのかってことを自分の表現にしていきたい。「悪魔の証明」ってそういうことを歌っているので。

「風よ教えて」は“生きているってことは、こういうことだ”と言わんばかりに、そんなYAFUMIくんの生き様が出てますよね。余裕がなくてギリギリな状況にあがなうように生きているけど、だからこそ生きている実感を感じているみたいな。

奇しくもそういう状況にあるけど、それも面白いと思ってるんですよ。自分で選んできたわけだし。そういう意味では、まだロックバンドに夢があると思えてますね。それってすごくないですか(笑)。

20年の中でいろんなものを見てきたのに、まだそう思える(笑)。

そう! ロックバンドには役割があって、夢がある…って裏の裏の裏まで見てきた俺が言うってことは、“ほんとに夢があるんだ”って思ってほしいですね。夢、あるんすよ!(笑)

そんな曲の次が「作り雨」で。仲間とライヴでシンガロングする曲ですね。

この曲、すごい好きなんですよ。一番最後に入れることが決まったんですけど、勝田欣也くん(Gu&Vo/STANCE PUNKS)のために作ったんです。欣也くんがサポートしてくれるってなった時、“ゼリ→ってサビでメンバーが歌う曲ってないよね”って言われて。実はそういうのを避けてたところがあったんですよ。当時の青春パンクと差別化したかったのもあって。欣也くんは結構歌えるから、欣也くんと歌いたいと思って作った曲ですね。

まさにバンドじゃないですか。

そういうのがないと空洞になってしまいますからね。俺の単独プロジェクトとは言っても、一緒にステージ立ってるのは本気でパンクロックをやってきた人たちだし。

バンドのメンバーとして参加してくれてるわけだしね。

そうなんですよ。SNSとかでも“サポートという気持ちでは一切やってません”って言ってくれたりして。

そして、アルバムを締めるのが「STAY DREAM」。やっぱりこの曲が最後ですよね。《あの頃の自分より 今の自分の方が好きだということ》というフレーズで終わるので、今回のゼリ→に対して意思表示しているというか。

そう感じてもらえたなら、それが全てだと思いますね。

では、どんな作品になったと自分では思ってますか? 言いたいことは全て言えた?

ロックバンドを20年間続けてきて、ゼリ→の名前を掲げた時、自分は何が歌えるのかってことを一番知りたかったので、“あぁ、俺はこういうことを歌いたいんだ”って思うことができた…ってところまでしか、まだ実感はないですね。そういう意味では、一番最初の手紙っていう気持ちが強いかも。“拝啓 ○○様 お元気ですか? 僕は今〜”みたいな。だから、これが前編としたら後編があるわけで、そこが全てになる…という気がしてるところですね。

じゃあ、この手紙を持ってツアーに出るわけですね。

そう。“みなさん、お元気ですか? 僕はまだ生きてます”って想いでステージに立って、そこで何が生まれるのか…うん、それを見てみたいですね。まずは20周年のツアーなんで、20周年という大きな旗を掲げて、“俺はここにいますよ”ってみんなに会いに行って、“今、俺はこうだけど、お前はどうだい?”って話をする。きっといろんな奴に会うだろうし、いろんなことを思うだろうから、それを感じに行く。それがそのあとに控えてるであろう最後のツアーにつながるんだと思いますね。

そこでゼリ→は終わるわけですからね。

だから、ひとつの答え合わせですよね。“もう会えなくなるかもしれないけど、俺らはこうやって生きていくと思うよ”ってことを伝えられるツアーになればいいかな。

取材:石田博嗣

アルバム『+×』2019年12月18日発売 POWERPLAY MUSIC
    • DDCZ-2245
    • ¥1,818(税抜)

『ゼリ→ 20th Anniversary Tour “+× (plus times)”』

1/17(金) 愛知・名古屋ボトムライン
1/25(土) 大阪・umeda TRAD
2/02(日) 福岡・BEAT STATION
2/09(日) 東京・新宿BLAZE

ゼリ→ プロフィール

ゼリー:1999年、シングル「おもちゃのピストル」でメジャーデビュー。情熱的な楽曲と過激なパフォーマンスを武器に多くのロックファンの心を掴み、瞬く間にチャート上位に上り詰め全国ツアーも各地ソールドアウトに。しかし、人気絶頂期の02年に日比谷野外音楽堂でのライヴでYAFUMI(Vo)がステージから落下し両足骨折、活動休止を余儀なくされる。04年に自主レーベル『VELVET SNOOZER』を立ち上げ完全復活。その後メジャーシーンに戻り多くのファンを再び熱狂させるも08年に解散。19年、メジャーデビューから20年の時を経てYAFUMIの単独プロジェクトとして2020年の年末までの1年間、期間限定で待望の復活。ゼリ→ オフィシャルHP

「キミのヒビ」
/ ゼリ→ 20th Anniversary

「STAY DREAM」
/ ゼリ→ 20th Anniversary

OKMusic編集部

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