Editor's Talk Session

Editor's Talk Session

【Editor's Talk Session】
今月のテーマ:
未曾有のコロナ危機、
ライヴハウスは何をすべきか?

無料で配信する流れを
変えたいと思った

石田
篠くんは先日、有料の無観客での配信ライヴをやったじゃないですか。あれはやってみてどうでした?
二位
何人くらい観てくれた?
篠塚
600円でやって…500円プラス手数料みたいな感覚で、アーカイブも合わせて300人くらいが観てくれました。だから、売上的には20万円ほどになったんで、それはそのままライヴハウスに寄付して。無料で配信されている人が多い中での有料だったのに、そんなに観ていただけたので、やって良かったですね。とにかく無料で配信する流れは変えたいと思ったんですよ。この先、しばらく生のライヴができなくなった時にどうするかって考えたら、僕は配信しか思いつかなかったんですね。その時に無料配信が当たり前の環境が出来上がってたら、誰も音楽にお金を払わないと思うんです。単純にコンテンツとして無料になってしまったら音楽自体が死んでしまう。
二位
100円でもいいから“お金がかかるんだよ”っていう風潮は残しておかないといけないよね。あと、やる側の意識としてもね、俺、ライヴハウスでのノルマをなくした最初の人間なんですよ。それはノルマが30に対して28人や29人の動員で、バンドが持ち出しになるのがかわいそうだったからなんだけど、だんだん時代が変わっていって、8枚しか売れてないのに平然としているんですよね。それはダメだと思う。
石田
バンド側も“これで食っていく”という気持ちがあるかどうかなんでしょうね。そういう意味では、音楽が無料になってしまったら、もう職業として成り立たなくなるからプロがいなくなって、それこそ趣味感覚になってしまう。楽しいだけの音楽だったり、自己満足の音楽も否定はしないけど、クリエイティブやポピュラリティーというところが疎かになるものはどうかと思うし、そういうものが多く発信されると、さらに一般層の音楽離れが進んでしまう。
篠塚
そういう局面にあるということですよね。コロナ以前に、そもそも今までの音楽の方法論では仕事として食べられなくなってきている現状もありますからね。そこに追い打ちでコロナの問題。感染と経済、どっちでも死ぬ可能があるじゃないですか。感染で亡くなる人もいれば、リアルにお金がなくて死んでしまう人もいる…特に僕らの業界では深刻ですよね。要請はあっても補償がないから。
石田
『Save Our Space』の活動が注目を集めましたけどね。
二位
“助けてください”と言ってる者を助けられるのは、強い人がいるから助けられるですよ。東日本大震災の時は福島とかを元気な人たちが助けてたんですけど、今回はみんなが被害者なんで、そこで補償を求めても時間がかかるだろうし、なかなか難しいだろうと。だって、政府は全世帯にマスク2枚とか言ってるわけなんだから。そうなると自力でなんとかしないといけない。そういう気持ちがゼロになってはいけないと思うんですよ。
まぁ、いいように考えると、この苦境でみんなが一致団結したというのはあるかもしれないですね。
篠塚
『Save Our Space』も10万人の署名が目標だったけど、30万人集まりましたからね。
でも、めちゃくちゃ叩かれてるんですよね。それがニュースになった時に、またライヴハウスから感染者が出たもんだから、“いくら署名を集めたって、またコロナを出したところの奴らに金なんか出せるわけないだろ”みたいな。
二位
結局、解決策にはならないし、いろんな面でライヴハウスは他業種と比べて弱いところは問題ですよね。
烏丸
東日本大震災の時もそうでしたが、有事が起こった時に必要なのは衣食住であり、音楽は何の役にも立たない。でも、そこを乗り越えた次の段階で、エンターテインメントは人々を元気づけ、前進を後押ししてきた。その道筋を絶やさないようにするために、今どうすればいいのかが最大の焦点ですよね。ただ、現時点でもっとも重要視しないといけないのは“人を集めるな”であり、“人と会うな”ですから、今はネットを活用するしかないですね。
篠塚
僕が有料でやったようなことですよね。
烏丸
有料であれ無料であれ、ITというインフラを使ってエンターテインメントを届けることが大事なんだと思います。リアルではなくバーチャルな場であっても、ユーザーが面白いと思えるものを提供しなくてはいけない。みんなの経験や人脈や知恵を使って、YouTuberが提供している面白さに負けない音楽コンテンツを作ること、それが求められていることなんだと思っています。

OKMusic編集部

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