『みねこ美根の“映画の指輪のつくり方”』

『みねこ美根の“映画の指輪のつくり方”』

『みねこ美根の
“映画の指輪のつくり方”』
- 第三十七回 -
「サウンド・オブ・
ミュージック」の指輪

2017年から本格的に活動を開始したシンガーソングライター〈みねこ美根〉が大好きな映画の世界から作り出す紙粘土細工と指輪の制作過程をお見せします。ミニチュア好きな方、アクセサリーづくりに興味のある方は是非見ていってください。指輪はライブ会場にて展示しております。

動画監督・撮影・編集・演奏・文:みねこ美根

「泣きたいときは楽しいことを思い出す(1965年「サウンド・オブ・ミュージック(The Sound of Music)」)」

先日、高校の時の友達とリモートお喋り会をした(誰もお酒を飲まないのでお喋り会)。みんなラフな格好でのんびりとお話をする。これまでのようにお茶に行ったりご飯を食べに行ったりして会うのも良かったし好きだけど、やむを得ずとは言え、選択肢としてオンラインが登場したのは面白い進化なのではないかなとプラスに考えてみる。背景を自分の姿と合成して変えられるのが面白い。設定がうまくいかず、私はまるで鉄橋の近くをホバリング(空中停止)しているような謎の画になってしまう背景にしかならなかった。シャイニングの長い廊下とかの背景にしたい。面白い背景を探しておこう。次にやる予定はないけど…。
大自然の背景もいいかもね。今月の映画は「サウンド・オブ・ミュージック」、大自然の風景も楽しめるミュージカルです。これは、子供のころから大好きな映画で、何度も観てきた。「ドレミの歌」「私のお気に入り」「エーデルワイス」などなど、言わずもがな大御所ミュージカルです。まだ見ていない人は動画配信サイトに飛んでいってすぐにでも観て欲しい。3時間弱あるけど、途中で休憩時間もあるから安心してください。休憩時間というのは昔の映画でよく見られるインターミッションというもの。高校生の時に、名作映画を映画館で再上映するという企画で本作が上映されたときに、この休憩があることは承知済みの私は真っ先にお手洗いに走った記憶。

主演はジュリー・アンドリュース。修道女見習いのマリアは、周りのシスターたちから修道女には向いてないと言われるほどお喋りでお転婆。修道院長から、雇う家庭教師が居つかず困っているトラップ大佐の子どもたちの家庭教師になるよう勧められ、トラップ家の屋敷に向かう。トラップ大佐は最愛の妻を数年前に亡くしてから、7人の子どもたちを軍隊のように厳しくしつけていたが、マリアは子どもたちには自由に楽しく過ごさせたいと考え、大佐の留守中に子どもたちとマリアは打ち解けていく。そんな中、大佐が婚約者を連れて帰ってくる、そしてオーストリアはナチスドイツとの併合を間近にしていた…。冒頭はこういう感じです、今回あらすじ紹介が難しいな。

小さいころ見ていたときは、曲が良いな、とか、トラップ大佐酷いけど途中からひょうきんだな、とか、男爵夫人ひどい!とかって思っていたのだけれど、今見直すと、隅々まで見ごたえがあってやっぱり名作って名作なんだな、という凡人の感想を素直に抱き頷く私。
今回見直してみて、魅力再発見したシーンは「私のお気に入り」のところ。マリア先生にいたずらしていた子どもたちだったが、雷が怖くてマリア先生の部屋に来てしまうところから始まる。昔見たときは「甘えん坊だなぁ!」って思っていたけれど、今見ると、母親を亡くした子どもたちが些細な不安を抱いたときのよりどころを欲している気持ちが見えるようで、、、泣いた。歌のシーンのマリア先生と子どもたちのやり取りが素敵で演技とは思えないくらい。可愛くて心が幸せで溢れる。DVD特典のロバート・ワイズ監督のコメントによるとこれは一番最初に撮影したシーンらしい!監督にとっても自慢のシーンとのこと。打ち解けていく姿も自然で良い。よーく見てみると表情がまた細かくすごい演技をしている。子どもたちの目配せとか、とにかく自然で細かく、可愛らしい。「楽しいことを考えよう」ってピーターパンが空を飛ぶときの方法と同じなんだけど、これがまた良い。泣いちゃうんだ、ささやかなんだけど、大事なことだよね。

「自信を持って」という曲は、小さいころから真似していたシーン。最後に歌いながらワーッ!と走っていくところをやりたくなる。マリアがちょっとこけるのも良い(あれはどうやって生まれたシーンなんだろう?)。

映画全体の流れは、この脚本家アーネスト・レーマンのアイデアによるところが大きいらしい(監督のオーディオコメンタリーより)。原作や、元のミュージカルはあるのだが、映画にしたときにどうしたら歌が自然に入ってくるか、ということに重きを置いていたようで、確かに喋っているセリフからだんだんと歌に入っていく楽曲が多い。あと、秀逸だなと思ったのは、マックスおじさんの紹介の仕方。映画を見終えても、マックスおじさんが一体何者だったのか詳しくは分からない。しかし、トラップ大佐が子どもたちに「マックスおじさんが来てくれるよ」と言った後、「マックスおじさん!」と子どもたちが嬉しそうに叫ぶシーン。これだけで見ている観客は、「マックスおじさんというのは、良くこの家に遊びに来る、子どもたちに優しい面白いおじさんなのかな」と予想がつくのだ!本編の流れを壊さず解説する…。こりゃすごい。

そして、今わかる良さ第一位、男爵夫人!トラップ大佐の婚約者で、とにかく男前。演じるエリノア・パーカーの凄さ。目線で表す感情!嫉妬心、本心を探るような視線、マリアの部屋に行って話す1部の最後の場面、マリアのあまりの純粋さにちょっとうろたえて罪悪感を抱いているようにも見えるのよ。良い…。吹き替えだと増山江威子さま(2代目峰不二子のお声)のバージョンで親しんでいるのですが、私的にこれも最高。

そしてそして、何といってもジュリー・アンドリュース。メリーポピンズとはまた違う役柄なんだけれど、やっぱりこの漂う凛とした知的さが素敵。それでいて純真さと愛が核にある。最初のディナーの時に「うれし涙です」というときの顔とか好き。この年代に活躍している俳優さんたちって、本当にジャンルオールマイティ過ぎて凄まじいです。メリーポピンズもまた観たくなってきたぞ。

あと最後に一つ、音楽祭でトラップ大佐がエーデルワイスの途中でぐっとこらえるシーン、あれも今見たら泣きました、良い。。。

ちょっと話過ぎてしまった。ここまで読んでくれてありがとうございます。王道ミュージカルなんだけど、やっぱり侮れない、細やかさや華やかさ(エキストラの多さ、舞台の豪華さも含め)、映画ならではの展開、とにかくどこをとっても最高です。

レディ・ガガが2015年のアカデミー賞でサウンド・オブ・ミュージックのメドレーを歌っている。これも凄まじかった。こちらも併せてぜひ見てみて欲しい。

では、お互い体に気をつけて、過ごそうね。もう5月も半ばすぎましたね。
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モチーフ:マリアの部屋の窓とカーテン、松ぼっくり、かえる、市場のトマト、マリアのギターケース、帽子、かばん、十字架のネックレス、エーデルワイス、遠くに見える山々、湖に浮かぶボート、丘で歌うマリアと子どもたち
音楽:Richard Rodgers「私のお気に入り」「すべての山を登れ」オルゴールver.cover
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みねこ美根 オフィシャルホームページ
https://powerpop.co.jp/minekomine/

2020年10月20日SHIBUYAPLEASURE PLEASUREにて
初ホールワンマン決定

オリジナル楽曲は全10曲各配信サイトで配信中。
みねこ美根 プロフィール

ミネコミネ:6歳の時にピアノで初めて作曲、11歳からはギターでの作曲も開始し、現在はピアノとギターを用いてライヴ活動中。2019年1月リリースの配信EP『心火を従えて愈々』で楽曲のクオリティの高さ、世界観が注目を集め始める。同年8月に下北沢GARDENで初のワンマンライヴを開催し、座席チケット、立見チケットともに完売。みねこ美根 オフィシャルHP

OKMusic編集部

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