L→R 三好空彌(Ba)、松本幸太朗(Vo&Gu)、gyary(Gu&Key)古俣駿斗(Dr)

L→R 三好空彌(Ba)、松本幸太朗(Vo&Gu)、gyary(Gu&Key)古俣駿斗(Dr)

【東京少年倶楽部 インタビュー】
どんどん想像を超えていく夢を見たい

自分や自分が愛してる人の
不安を消すようなことがしたい

「ぼくはかいじゅう」は絵本みたいな曲だと思いました。心が動いた時のことを柔らかな言葉で表現していて、サビのメンバーのコーラスにも温かみを感じます。ご自身ではいかがですか?

この歌詞、特にBメロとかは常に僕が思ってることがポロっとそのまま出たような曲で。僕は初対面の人と話す時に吃ることがあるんですけど、似たような人がこの曲聴いて温かい気持ちなったらいいなって思いながら作ったので、そういう曲になったと思っています。

「ぼくはかいじゅう」の前後にカセットっぽい演出があって、A面B面を意識した曲順になっているのかなとも思いました。次の「stand by me」で突き進んでいく感じは、このアルバムのもうひとつの幕開けのような気がしますが、曲順でこだわった部分はありますか?

全体的にはあまり意識してこだわっているわけではないんですけど、1曲目に「flipper」が来ることと、最後は「1998」で終わりたいって気持ちだけは作り始めた時からずっとありましたね。

「stand by me」では東京少年倶楽部のハングリー精神を見た気がします。ノスタルジックな感じもありつつ、現状から駆け出していきたいという衝動を感じるナンバーで、前のめりなバンドサウンドもグッときました。

日常でもネットでも銃弾が飛び交っているし、それに傷ついている人を見たり、命を落とす人もいて。もういっそのこと、自分が愛している人に害しかない人をどうにかしてやろうかと思う時があるんですけど。でも、僕だって誰かを傷つけて生きているし、それでも僕のことを愛してくれたり、大切にしてくれてる人がいるように、その人も誰かに愛されてたり大切にされているので、“どうにかしてやろう”なんて考えを持ちたくない。それよりも自分や自分が愛してる人、大切にしている人の不安を消すようなことがしたい。そう思う気持ちを信じて生きていたいって想いで作った曲です。

この曲は大サビ前の転調する部分でも引き込まれますし、10代の頃の情景が思い浮かぶ歌詞も印象的です。松本さんにとっての10代ってどんな時間でしたか?

友達はめっちゃくちゃ少ないほうだと思うんですけど、10代で信じられる友達や尊敬できる人たちに出会えたからこそ今の僕があるので、何歳になってもいい10代だったと思えるような時間を過ごせたことが幸せです。

「西武新宿駅、改札を出て左」は朝帰りみたいな清々しさもありつつ、失ったものを愛おしく思う気持ちや、大切なものがなくなった時のことをぼんやりと考えている様子が思い浮かびました。松本さん自身、なくなってから愛おしさを感じることはよくありますか?

あります。そのたびに今自分の周りにいてくれる人、もの、全てを大切にしなきゃと思います。でも、そんなによくできた人間ではないので毎回落ち込むんです。清々しい朝はいつも何か変われる気がしてるんですけど、上手くはいかないですね。

この「西武新宿駅、改札を出て左」と「1998」は前述の「ファーストシングル」にも音源化されていますが、このタイミングで再録曲に選んだ理由は?

僕たちが気に入っている曲だからっていうのが大きいと思います。演奏は今もまだ下手くそですが、初めて音源にした時は音作りなんてしたこともなくて、その上、今より15倍くらい下手くそで。こんなこと言うのはとても恥ずかしいんですけど…今回は録ってる時に感動しました(笑)。前よりは成長した3人にgyaryのギターが加わって、初めてレコーディング中に“バンドっていいな”って思った瞬間でもありましたね。2年越しに納得のいく「西武新宿駅、改札を出て左」と「1998」を聴いてもらえるのが楽しみでワクワクします。

「1998」は生まれた年だと思いますが、どんな想いでこの曲にこのタイトルを掲げたのでしょうか?

《降り続けた雨のせいでぬかるんだ道を苦労しながら歩いてきたはずだったな》という入りを書いた時に、自然とタイトルが「1998」になった感覚があります。気負わず、考えすぎずに自然とそうなったって感じですね。

松本さんの作る楽曲には、忘れてしまいそうなくらいに一瞬の出来事だったり、見逃してしまいそうな感情だったり、そのひとつひとつの想いを丁寧に届けている印象が一番にありました。楽曲を作る時に大切にしていることはたくさんあるとは思いますが、あえて答えるとしたら何ですか?

空や風、先ほど出てきたような夏など、正体が掴めないもの、自分の中で勝手に象徴にしている言葉を使う時はよく考えながら作るようにしていて、出来事やその時の想いを書く時には頭で考えず、思っていることをストレートにそのまま吐き出すように心がけています。

改めて『空の作りかた』はどんな一枚に仕上がったと思いますか?

僕たちはいいものができたと思っているので、どんな一枚なのかはこれから聴いてくれる人たちに任せたいと思います。ちょっとの不安とワクワクする気持ちです!

今後どんなバンドになっていきたいか、ビジョンやイメージ、大切にしていきたいことを教えてください。

まずは東京少年倶楽部の4人それぞれがカッコ良い人になり、背負える曲を作って、思い思いのミュージシャンになりたいです。曲を聴いてくれたり、ライヴに来てくれる人と一緒にどんどん想像を超えていく夢を見たい。あとはバンドが始まった頃から支えてくれてるマネージャー、ディレクターに恩返しがしたいですね。

取材:千々和香苗

ミニアルバム『空の作りかた』2020年6月17日発売 No Big Deal Records
    • NBPC-0078
    • ¥1,500(税抜)
東京少年倶楽部 プロフィール

2017年7月に京都で結成。18年11月にバンド初の音源となる1st シングル「ファーストシングル」をリリースし、タワーレコード未流通コーナー『タワクル』で東京、大阪、名古屋の全店舗1位を獲得(1,200 枚発売し、現在は廃盤)。19年7月に『ROCK IN JAPAN FESTIVAL2019』の出場をかけたオーディション『RO JACK for ROCK IN JAPAN FESTIVAL2019』にて優勝し、8月4日の同イベントにて“BUZZ STAGE”に出演。20年1月24日に新メンバーgyaryが加入し、4人体制となる。東京少年倶楽部 オフィシャルHP

「flipper」MV

OKMusic編集部

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