RADWIMPS「そっけない」が紡ぎ出す、やるせない恋愛温度感

RADWIMPS「そっけない」が紡ぎ出す、やるせない恋愛温度感

RADWIMPS「そっけない」が紡ぎ出す、
やるせない恋愛温度感

「その気」があるのは自分だけ?

「君」とやたら目が合ったり、自然と身体が触れ合ったり。
些細な仕草に魅入られて「もしかして、あの人は自分に気があるんじゃないか」と思った経験はありませんか。
そうなってしまうと「君」の仕草や行動すべてが、全て自分に向けられたモノとしか思えなくて、頭から離れなくなってしまいます。
でも「君」は、そんなつもりは全くなくて。
求めているのは自分の方なのに「本気じゃないならやめてくれよ」なんて「君」の素っ気ない態度にズレたことを言ってしまう自分に情けなくなる。
そんなやるせない恋愛の温度感を、痛くなるくらい鮮やかに描写したのが、RADWIMPSの『そっけない』です。

そっけない 歌詞 「RADWIMPS」
https://utaten.com/lyric/sa18111408
「君」の仕草が何を意味しているのか。
遊びなのか本気なのか。
その思いを知る為に、一瞬で頭をフル回転させる。
自分からは決して切り出さないけれど「君がその気なら、俺もそのつもりになるよ」なんて脳内で情けないポジティブ思考をしてしまう男の女々しさをよく表しています。
そっけない 歌詞 「RADWIMPS」
https://utaten.com/lyric/sa18111408
意気地が無いくせに遊びには興味がなくて、「君」の正式な恋人になることを願っている純情感にとてもリアリティを感じます。
ちょっとダサくて情けないけど、芯には真っ直ぐな思いを秘めている主人公を描いているからこそ、『そっけない』は多くの方に支持されているのでしょう。
口をついて出る未練の言葉
そっけない 歌詞 「RADWIMPS」
https://utaten.com/lyric/sa18111408
二人の間に何があったのかはわかりません。
しかし「俺」が本気で愛した途端に「君」の態度が「そっけない」ものになった、ということはわかります。
頭では自分が勝手に恋をしただけだと理解しつつも「俺じゃないなら早く言ってよ」と「君」の冷たい態度に悪態をついてしまう。
失恋を受け入れられず「ちょっとひどいんじゃない。あんまりじゃない」と「君」を責めてしまう言葉は、多くの人に刺さるはず。
「そんなに暇じゃないんだ」と強がった皮肉も、切なさを一層引き立てます。
そっけない 歌詞 「RADWIMPS」
https://utaten.com/lyric/sa18111408
「君」の仕草から何一つ気持ちを読み取れなかった自分の能力のなさに気付いてしまったら「恋がなんだかもうわからないんだ」と考えてしまっても仕方ありません。
「君」の為なら何だって出来る覚悟があることを「暇はいくらでもあるから」とは遠回しにしか伝えられない弱さが、「君」が「そっけない」原因かもしれませんね。

そっけない 歌詞 「RADWIMPS」
https://utaten.com/lyric/sa18111408
この「イヤホンの絡みを一瞬で解くような魔法」のたとえはどうにもダサく思えます。
意図的にダサい表現にすることで、主人公のかっこよさを排除し、平凡で冴えない男を演出しているのでしょう。
「俺」と「僕」の境界線
この楽曲の歌詞は、主人公の目線で、語るように話し言葉で書かれていますが、途中で一人称が変化しています。
「俺」から「僕」へ、その意味は?
もちろん、主人公が交代したり、別の人物が登場したわけではありません。
主人公の心情が変化し、それが一人称に表れているのです。
そっけない 歌詞 「RADWIMPS」
https://utaten.com/lyric/sa18111408
このフレーズ以降、一人称は「僕」に変わります。
「酔ってなら伝えられるかな」と思うも、それでは意味がないことを理解している「僕」は勇気を振り絞る決断をします。

そっけない 歌詞 「RADWIMPS」
https://utaten.com/lyric/sa18111408
これまで「なんでそんなにそっけないのさ」と駄々をこねるような事しか言えなかった「俺」が、素直に「君」を想う気持ちを伝える時、一人称は「僕」に変わりました。
傷つくことを恐れていた臆病な自分が、痛みを受け入れる覚悟をして、真っ直ぐな想いを伝えられるようになった。

弱気な主人公に感情移入させ共感を得るだけでなく、主人公の成長と愛に対する情熱を限りなくリアルに描き出していることが『そっけない』の魅力と言えるでしょう。
「君と今日はキスをするまでここから動かないから」という言葉で歌詞が終わるなんて、冒頭からは想像出来ませんよね。

TEXT 富本A吉

アーティスト

UtaTen

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