100byKSR Directory No.30 – 34 ア
ーティスト支援企画『100byKSR』特集
第7弾。Kick a Show、Opus Inn、onn
enら気鋭の5組が登場!

レーベル/プロダクション〈KSR〉によるアーティスト支援プロジェクト、 『100byKSR』(https://100byksr.com/) の第7弾リリースが7月17日(金)に行われた。

AwichkZmなど〈YENTOWN〉関連の作品やJP THE WAVY、YOSA & TAARなど、多岐に渡るアルバムなどの作品リリースを手がけている〈KSR〉。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、音楽活動の場所や機会が奪われているアーティストへの生活支援を目的として立ち上げられた本プロジェクトでは、アーティストから楽曲を募集・選考の後、採用された楽曲に対して制作費15万円を支給。合計100曲の楽曲の採用とリリースを行う。
Spincoasterでは本プロジェクトに採用されたアーティストたちに簡易的なインタビューを敢行。ジャンルもキャリアも形式も問わない本プロジェクトに選出されたアーティストのルーツやバックグラウンドを紐解く。第7回目となる今回は、Kick a Show、young donuts、onnen、Opus Inn、OoveenらR&B〜ヒップホップ/トラップ、エレポップまで、これまた多彩なラインナップとなった。

Text by Takazumi Hosaka


Kick a Show

(1)簡単な自己紹介をお願いします。

日本海に浮かぶ佐渡島で産まれ、現在は東京都内を拠点とするシンガー。

相棒とも言うべきプロデューサー、Sam is Ohmとのタッグは抜群のケミストリーを生み出しており、最先端ながらもどこか懐かしさが香るメロディとトラック、USのR&B作品などにインスパイアされたというセンシュアルかつユーモア溢れるリリックが特徴的で、ストリートからインターネット上まで、コアなミュージック・ラヴァーズを唸らせてきた。

これまでに数々の客演参加も経てきており、2017年にはG.RINAZEN-LA-ROCKMONDO GROSSOらのアルバムに連続して参加。『FUJI ROCK FESTIVAL’17』にも出演して話題となった。

2018年にはデビュー・アルバム『The Twelve Love』をリリースし、自身初のワンマン・ライブを東京・渋谷WWWにて開催。

2019年にはTOKYO HEALTH CLUBやJABBA DA FOOTBALL CLUB、eillといった気鋭のアーティストらともコラボ。さらに3つのEPもリリースし渋谷WWW Xにてワンマン・ライブを成功させた。

現在、2020年はROVIN(JABBA DA FOOTBALL CLUB)、Buddy、Sam is Ohmらとコレクティブ・ユニット、B-Lovedを結成。精力的に活動を行っている。

CP Companyやadidasの広告イメージにも起用されたほか、MIHARA YASUHIROやヨウジヤマモト社のクリエイティヴ・チームがデザインするTHE SHOP YOHJI YAMAMOTOの限定ブランドであるS’YTEのモデルにも起用され、各方面でその才能を開花させている。

(2)音楽活動を始めたきっかけは?

17歳くらいからDJを始めて地元新潟のクラブなどで活動してましたが21歳で上京し、カレー屋で働いてました。

働きながらなんだかんだと都内でもDJをやっていくなかでSam is Ohmと「友達以上恋人未満」という楽曲を遊びながら作ったのがきっかけです。

この一曲ができたお陰で今こうしてリリースを重ねることができてます。

Sam is Ohm含め周りの環境に感謝ですね。

(3)今の音楽スタイルに影響を与えたアーティスト、作品などを教えて下さい。

父が集めていたThe Isley Brothersなどの〈Motown Records〉のレコードや日本の歌謡曲の短冊CDを幼い頃から目にしてまして、高校生の頃にそれらを虱潰しに聴いてたのですが、周りの友達やSam is Ohmを筆頭とした地元の先輩方にも影響されて日本語ラップや王道のハウスなどのダンス・ミュージックも聴きつつ、10代の僕のDJはニューディスコを中心にプレイしてました。今の僕のリリックのスタイルができ上がったきっかけを作ってくれたのがアイズレーとも縁のあるR. Kelly。今のUSのR&Bシーンの楽曲に於いてもまだまだR. Kellyイズムを感じさせてくれるところはありますからね。ただ今となっては正直なところRさんの名前は出し辛い!(笑) だから最近は聞かれても名前を伏せてます。
女性R&BシンガーもAaliyahErykah Baduなどあげたらキリがないくらいです。もちろん過去にコラボしていただいたZEN-LA-ROCKさんや田我流さん、GAGLEのHUNGERさんなどの諸先輩方も高校生の頃からイヤホンで聴いていて憧れのアーティストです。普段から作詞をする上で思うことは、昔のUSのR&Bや日本のムード歌謡のエロティシズムに対する比喩表現が似てるということ。そこをいかに綺麗な日本語で表現できるかを意識してます。

これまでたくさん聴いてきた音楽が軸になっているのは間違いなくてこれからもずっと変わらないと思います。こうして見ると影響受けまくりな人生ですね。

(4)今回リリースされる作品はどのようにして生まれたのでしょうか?

今回の「Last Dance Last Romance」は昨年のワンマン・ライブが終わった直後からいつものようにSam is Ohmと2人で制作を始めました。テーマは“儚く散りゆくダンサブル・ディスコ”です。トラックはベースのグルーヴを先行させて、ハリのあるドラムスとのバランスをマッチアップさせてます。
リリックはテーマに沿って書き上げましたが儚さを出すために情景がより想像しやすい言葉と古き良き日本語の綺麗さを表現するために、“揺らめいて煌めいた”などの大和言葉を使いました。しゃくれ気味のファルセットと普段のトーンを使い分けてレコーディングしてます。

ジャケットはJAM gravityさんというアーティストさんに今回初めてお願いしました。ある日突然僕と僕が飼っている猫のアートワークを描いてくれまして、そのインパクトが強く、すぐに僕からお願いして描いていただいてます。

ジャケットも含めてお楽しみください。

(5)今後の展望は?

長いプロフィールの最後の方にも紹介してますが、JABBA DA FOOTBALL CLUBのROVINくんと昨年リリースの3つのEP中でコラボしたBuddyくん、そして日頃からトラック制作とバックDJをしてくれるSam is Ohm先輩とのコレクティブが始動しました。もちろんソロの楽曲も今回の「Last Dance Last Romance」のように今まで通り制作し続けてますが、B-Lovedの方でも僕らしさと新たな一面を見せていけたらと思ってます。こんなご時世なので激減しているライブは少しずつ再開していく所存です。ライブやDJの場に遊び来ていただける皆さんの健康第一で僕も新型コロナウイルスに負けぬよう活動して参りますのでどうぞよろしくお願いします。

(3)今の音楽スタイルに影響を与えたアーティスト、作品などを教えて下さい。

全てのヒップホップに影響を受けているのですが……最近だと、Pop Smokeが曲頭で言う「Look」の言い方がカッコいいので、その真似をよく家でしています。

(4)今回リリースされる作品はどのようにして生まれたのでしょうか?

ある日車に乗っていたら、急な登り坂を制服姿の学生が、自転車のサドルに座ったまま涼しい顔して漕いでいるのを見かけまして……。「おっ」と思ってよく見たら、その自転車が電動アシスト付きだったんですよ! 「一体今の日本はドーナツってるんだ?!」と言うことで、こんな曲が出来ました。

(5)今後の展望は?

先月に1stアルバムを出したばかりなのですが、年内にもう1枚アルバムを出す予定です。コロナが落ち着いた後は、ひたすらライブとドーナツ屋さん巡りしたいですね。

(2)音楽活動を始めたきっかけは?

粗悪ビーツちゃんが勧めてくれたからなんや。
合法ハーブでの失敗、万引き、深夜のバイトetc……
わいにも歌うことがあるてわかったんや。

(3)今の音楽スタイルに影響を与えたアーティスト、作品などを教えて下さい。

角田美代子さんやな。

(4)今回リリースされる作品はどのようにして生まれたのでしょうか?

自粛自粛でみんな『あつ森』ばっかやってたやろ?
わいもあつ森の世界に入り浸ってたんやけど、その時に起きた「真実」を全て語ろうと思ったんや。
トラックは粗悪ビーツちゃんが作ってくれて、ミックス・マスタリングはOGGYWESTの88LEXUZちゃんがやってくれたんや。

(5)今後の展望は?

タイムマシーン作っててもうちょっとできるんやけど、それができたら戦国時代に行こうと思ってるんや。そのことをまとめた久々の作品集『本能寺の変EP』を出そうと思ってるで!

(2)音楽活動を始めたきっかけは?

親の影響で楽器が家に多かったのと、小学生の頃に友達とThe Beatlesなどのコピーをやり出してから演奏することを覚えた。

(3)今の音楽スタイルに影響を与えたアーティスト、作品などを教えて下さい。

The Beatlesの綺麗なコード進行や、Tame Impalaの繊細な音作り、最近のJames Blakeのような楽曲はとても聴いている。

(4)今回リリースされる作品はどのようにして生まれたのでしょうか?

昨年2019年の夏頃から制作を始めて、当初はアルバム用に作っていたけど〈dilemma〉というブランドから楽曲を使わせて欲しいとのことで、この楽曲を使ってもらった。当時のはデモっぽい仕上がりになっていたが、全パートやり直して再構築したのが今回のフルバージョンになった。今回の『100byKSR』の企画がなければ、お蔵入りにしようとしていた曲。

(5)今後の展望は?

今はライブなどができない状況で、制作の方を地道に進めている。今後は自分が納得する作品を完成させることを一番重要視していて、音楽だけにとどまらず感動する物を作っていきたい。

(2)音楽活動を始めたきっかけは?

ery:小さい頃からクラシックピアノや高校軽音部でバンドを組んでいたものの作詞/作曲がどうしてもできなかったため、高校卒業後しばらく音楽よりもデザインやイラストの道に夢中になっていました。色々とパソコンに触れる時間が多くなると、「GarageBand」などの音楽ソフトや、サンプラーなどの機材を使うと自分にとって簡単に好きな音が作れることがわかり、機材にのめり込み、働いていた広告の会社を3年で辞めた今音楽活動を再開しています。

Makiko:幼稚園から中学生までピアノを習っていたり、18歳でDJを始めたり、きっかけは転がっていたのですが、本当の意味で音楽に覚醒できたのは21歳で出会った裸の魂のぶつかり合いをしているDJカルチャーに出会ったことです。そこから音楽の先輩達に教えてもらいながらレコードの沼に足を突っ込みバイナルDJになりました(笑)。DJの究極は自分で曲を作ることだとずっと思っていて、「Ableton Live」を2年前に買って試行錯誤(苦戦)しながら時が経ち、eryと出会うことで急ピッチで一緒に活動することになりました。

(3)今の音楽スタイルに影響を与えたアーティスト、作品などを教えて下さい。

ery:Grimes、Tirzah、seiho、Peaking Lightsといったアーティストに影響を受けています。電子音をメインで作っていると、自分の音の所有感を出すのが難しかったりするため、音のオリジナリティが強いアーティストはとても勉強になります。音楽性だけでなく、パフォーマンスやファッション面で影響を強く受けたのは、The SugarcubesJUDY AND MARY、Nena、Wedanceなどです。歪み感や可愛さの中にトゲがあるものが好きです。
Makiko:音楽を作りたいという意味での影響はヤン富田さん、Hiyama Akikoさん、ALTZさんです。この3人は心の師匠です。DJで影響を受けたのはCALMさん、BLACK SHEEP(DJクルー)、Mr.マジックバジャールさん。私の音楽カルチャーの思考に影響を与えてくれた身近な存在でもあり三大巨頭です。

(4)今回リリースされる作品はどのようにして生まれたのでしょうか?

リリースしていただく「六本木の中」は実は2年くらい前にeryがGarageBandで曲を作りはじめた時くらいにできた曲で、なんとなくポップな要素が強すぎで微妙かなと思ってずっと眠らせてたんですが、最近Makikoを家に呼んだときに聴いてもらったら「これいいじゃん!」って言ってくれて、そうしたらなんか良い気がしたので最後まで作りました。
歌詞は語呂の良さを優先的に作っているので深い意味はありませんが、この曲では強さと弱さのバランスは大事にしています。「槍、鉄砲」とか「針」みたいな言葉の中に「キティ」「熱帯魚の中」みたいな言葉を混ぜて遊んでいます。

(5)今後の展望は?

1stアルバムとしてCDは出していますが(手作りCDですが……)、かたちに残すものとしてはレコードを出すのがひとつの目標としてあります。他には、まだ日本でも東京の数ヶ所でしかライブをしていませんが、日本以外の音楽シーンにとても興味があるので早く海外でも演奏をしたいと思っています。

Spincoaster

『心が震える音楽との出逢いを』独自に厳選した国内外の新鋭MUSICを紹介。音楽ニュース、ここでしか読めないミュージシャンの音楽的ルーツやインタビュー、イベントのレポートも掲載。

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