竜星涼(左)と犬飼貴丈

竜星涼(左)と犬飼貴丈

【インタビュー】映画『ぐらんぶる』
竜星涼「日本のエンタメ界の火付け役
になれば」 犬飼貴丈「初体験は『不
安』から『自信』に」

 キラキラな青春を夢見て離島の大学に入学した北原伊織(竜星涼)と今村耕平(犬飼貴丈)。ところが、2人が入部したのは、なぜかマッチョな男たちが日夜ばか騒ぎを繰り広げるダイビングサークル「ピーカブー」だった…。癖が強めな女子メンバーも加わり、伊織と耕平の荒れ狂うキャンパスライフが始まる。ダイビングサークルを舞台にしながらダイビングシーンがほとんどなく、登場人物たちのあまりの脱ぎっぷりのよさに、実写化不可能と言われてきた異色漫画を映画化した青春コメディー『ぐらんぶる』(8月7日公開)。本作にダブル主演し、ほぼ全裸という衝撃のスタイルで撮影に臨んだ竜星涼と犬飼貴丈に撮影時を振り返ってもらった。
-「史上、最も服を着ていない主人公」というキャッチコピーの伊織役ですが、オファーを受けたときの率直な感想は?
竜星 最初は役についてあまり知らなかったので、『海猿』(伊藤英明主演のドラマ・映画シリーズ)のような“バディもの”を、ワーナー(配給会社)さんで格好良く撮ると捉えていました。でも、台本を頂き、原作のアニメ版を見たときに、「なるほど、こういう感じか…」とファンの方たちが求める世界観を知りました。
-思惑が外れたようですが、その後のモチベーションはどのように変わりましたか。
竜星 こういうテイストの作品はあまり経験がなかったし、僕を起用し、邦画では珍しい、ぶっ飛んだ作品に懸けるワーナーさんの気概に心を動かされ、やってみようという気持ちになりました。それに男は、こういうテイストの作品は好きですから。体を張らせていただきました。
-「無駄にイケメンなアニメオタク」という耕平も、その脱ぎっぷりのよさは伊織と変わりませんが、オファーを受けたときはいかがでしたか。
犬飼 僕はもともと原作のファンで、絶対に実写化は無理だと思っていたから、「できるの?」と最初は疑問でした。その後、企画書を渡されたので、「本当にするんだ!」と驚きました。
-竜星さんとは違い、ある程度の覚悟はあったわけですね。
犬飼 いいえ、最初はぬるい感じで、全裸ではなく半裸にするのかな…と。でも、それだと面白さが半減するな…と、いろいろ考えていました。だから、「全部脱ぎます」と言われたときは、「ガチでやるんだ!」とびっくりしました(笑)。
-竜星さんは「獣電戦隊キョウリュウジャー」、連続テレビ小説「ひよっこ」、犬飼さんは「仮面ライダービルド」、連続テレビ小説「なつぞら」などが代表作に挙げられ、爽やかな好青年というイメージが定着していますが、この映画のようなコメディーや、ぶっ飛んだキャラクターに挑戦したい願望を持っていたのでしょうか。
竜星 コメディーはやりたいと思っていたし、常々、未体験のことを経験したいと思っているので、今回の作品や役はとてもやりがいがありました。
犬飼 そういう願望はあったのかもしれません。これまで「負」の感情で振り切る芝居は何度か経験していますが、ガッツリしたコメディーや「陽」に振り切る役はなかったので、どうすれば面白く、楽しくなるのかを四六時中考えていることは新鮮でした。
-初体験に対する不安はありませんでしたか。
犬飼 ありました。最初は「何かをしなければいけない」という使命感に駆られて、せりふがないシーンの撮影でも考え込み、自分で自分の首を絞めていました。そんな僕を見ていた英勉監督から「普通にやればいいんだよ」と言っていただき、心が軽くなりました。
竜星 伊織は周囲に巻き込まれていくタイプだから、あまり役を作り込む必要がなかったので、自分発信で何かをしなければいけないというプレッシャーや不安はありませんでした。周りに合わせて瞬時にリアクションをする芝居を楽しんでいました。
-撮影中、一番ハードだったことは何でしょうか。
竜星 裸で花壇の中で寝転ぶと、毛虫に刺されるんですよ。洋服を着ていたらこんなこともないのになぁと思いました…。生身でいることが一番大変で、洋服の大事さに気付きました(笑)。
犬飼 あと、夏のコンクリートはかなり熱を持っているので、足の裏がすごく熱くて、靴って大事なんだなぁと思いました(笑)。
裸体を披露する上で、どのようなボディーメイクをされましたか。
竜星 屈強な先輩たちとの対比が必要だったので、特に体作りに励むことはなかったです。ただ、撮影の合間に先輩たちが筋トレをしているので、気付くと伊織みたいに巻き込まれる形で、僕もその輪に入っていました。
犬飼 僕もナチュラルな体を心掛けました。頑張ったのは、オタク感を出すために日焼けしないことです。竜星さんたちがロケ地の沖縄の日差しでどんどん焼けていく中、僕は女優さん並みに日焼け止めを塗りたくって白さをキープしていました。
-伊織たちの“夏の恋”も気になりますが、女性陣も、クーデレ美少女の古手川千紗(与田祐希)、千紗のシスコンの姉・奈々華(朝比奈彩)、セクシーな先輩・浜岡梓(小倉優香)、ケバめギャル・吉原愛菜(石川恋)とくせ者ぞろいですね。
竜星 与田ちゃんが演じる千紗がとてもよかったです。たまに見せる初々しさやみずみずしさは、与田ちゃんじゃないと出せない雰囲気がありました。
犬飼 僕は梓さんが好きです。こんなにエロ過ぎるキャラクターってなかなかいませんよね(笑)。男性陣に交じって野球拳に参加するノリのよさや潔さが魅力的です。
-本作でのかつてない体験を通して、役者としての成長を実感していますか。
竜星 成長できたかどうかは分かりませんが、これまでの自分のイメージからかけ離れた作品や役柄に挑戦することで、チャレンジ精神や、新しい自分をファンの皆さんにお見せできるんじゃないかと思います。
犬飼 僕は水が苦手なので、最初、ダイビングに対しては不安しかありませんでした。でも、講習を受けたり、練習を積んだりすることで徐々に恐怖心を克服し、最終的には海の景色を楽しめるまでになったので、今までできなかったことでも努力すればできるようになるという自信を得られました。
-最後に読者にメッセージをお願いします。
竜星 ただ笑って楽しむだけの邦画があってもいいと思うので、この映画が日本のエンタメ界の火付け役になればうれしいです。このご時世だからこそ、単純に笑って楽しんでください。
犬飼 一切守りに入らず、ただひたすら攻め続けているすがすがしさが夏の爽快感と相まって、見ていて気持ちがいい作品です。ぜひ劇場に足をお運びください。
(取材・文・写真/錦怜那)

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