落合陽一×日本フィル プロジェクト
VOL.4『__する音楽会 – ____
Orchestra -』が開催決定

2020年10月13日(火)、「落合陽一✕日本フィルハーモニー交響楽団プロジェクトVOL.4」となる《__する音楽会》が開催されることが決定した。
『落合陽一✕日本フィル』プロジェクトは、「テクノロジーによってオーケストラを再構築する」というテーマのもと、2018年から過去3回にわたって音楽会を開催してきた。聴覚障害のある方も一緒に音楽を感じて楽しめる「耳で聴かない音楽会」などを通して、オーケストラの新たな魅力と価値を広げてきたが、今年は、コロナ禍におけるオーケストラのあり方を模索し、オンライン鑑賞の新しい魅力を探る音楽会を開催する。
Vol.3交錯する音楽会 (C)平舘平
Vol.3耳で聴かない音楽会2019 (C)山口敦
今回のコンサートは、東京芸術劇場コンサートホールでの鑑賞券(※ソーシャルディスタンスを充分保てる限定数にて販売)とオンライン視聴券の2つの鑑賞方法がある。《__する音楽会》という公演名には、当初計画していた音楽会が新型コロナウイルスによって白紙となった様子、そして、そこから新しい演奏会を模索する「試行錯誤」への覚悟が込められているという。オンライン観賞を劇場観賞の単なる代替手段ではなく、オンラインにしかできない新しい鑑賞体験を提供することを目指し、ライブでのオーケストラの「響き」と「らしさ」を保ちつつ、会場とオンライン配信とで、同じコンサートを「まったく別の体験」として楽しめるようにしていくという。
なお、落合陽一✕日本フィルプロジェクトでは、本公演で使用するシステム資金と、最高級の音質・映像で生の「響き」、「らしさ」を届けるシステム資金の確保のため、クラウドファンディングプロジェクトを実施している。
■ステートメント(落合陽一)
Vol.3交錯する音楽会CC (C)平舘平
計算機時代の赤子のような,分断されたオーケストラと新しいデジタルの地平
Reborn to Digital Nature
オーケストラが分断される.今までと同じ形を作れなくなる.メロディも,ハーモニーも,体験も,感覚も,分断された世界で今まで通りに味わうには難しい.
距離の制約を電子技術を経由して取り戻そうという動きがある.多くの試みが流刑状態にある人々を癒すために,空間を超えて行われている.不意に現れたデジタルの自然への橋梁を前にして,世界の手触りを失ってしまっていることに気がつく.世界が今や質量への憧憬の中にあり,その憧憬がもはや郷愁へと変わりつつある.この現状に我々は満足していない.
我々はこの時空間的な分断に対して,実験と共有の連続こそがこの新しいデジタルの地平に生まれ直した時代にとりうる,手立てだと真摯に考える.我々は身体性を切り離したデジタルの地平で,オーケストラを聴くこと,見ること,共有することについて,実はまだ何も知らないことを,毎日明らかにしていくのだ.デジタルの地平から,改めてこの世界の触覚や調和を取り戻す作業は,世界を赤子が認識していく姿に似ている,初めてバイオリンを習ったときのあの窮屈さや,初めてピアノを褒められたあの奥ゆかしさに似ている.
繋がること,隣人を愛すること,夢を抱くこと,希望を持つこと,様々な大切さがある.我々はその中で,世界に生まれ落ちた赤子が,世界を触りながら愛していくように,オーケストラの原義に立ち戻りながら,デジタルの触覚や共有空間に対する想いを結実させていく.今我々が目指すのは,実験と共有の繰り返しからたどり着くはずの,名前のまだない,幼子の初めての発表会だ.

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