Editor's Talk Session

Editor's Talk Session

【Editor's Talk Session】
今月のテーマ:配信ライヴが
今後のシーンにもたらすもの

生のライヴができないことで
満足しない方は多いと思う

千々和
実際のライヴと配信ライヴはやっぱり別物ですが、世間的には配信ライヴでできるなら、これまでのライヴの代わりになるという認識もあると思います。今までよくライヴに行っていた人の気持ちと、行っていない人たち、またはこれからライヴに行こうとしていた人たちの間でライヴの認識がすごく変わっていく気がしていて。ライヴハウスの文化がこのように変わってしまうことにジレンマはありますか?
赤飯
その変化はヤバいと思っていますよ。配信ライヴを観て“ライヴって楽しい! 行ってみよう!”っていうのももちろんあると思うのですが、そこまでの手応えはみんな感じてないんじゃないかとも思っていて。実際のライヴを観ていたお客さんが配信ライヴを観て、“やっぱり何か違うな”とテンションが落ちてきている感覚があったり、配信ライヴ自体に対して伸びを感じなくなっているというか…もちろんやりようはいくらでもあると思うんですね。どんどんブラッシュアップしていけば!とは思うんですが、まだ“そこに明るい未来があるぜ!”とは感じないんですよね。ライヴハウスが営業できない今、ライヴという文化が今後どうなっていくかのかを考えた時に、結論を言えば焦りはあります。そこに対してどうアプローチをしていくのかを我々はしっかりと考えてやっていかないといけない…渉さんはいかがでしょうか?
豊島
配信ライヴでの生音や演奏をお客さんが楽しめないと考えるとすごくジレンマがありますね。生のライヴができないとなると、やはり満足しない方が多いと思っています。ただ、配信は配信で“ちょっと観てみようかな?”という人への入口としてハードルが低くなるとも思っていて。それこそサブスクでちょっと聴いたとか、YouTubeでMVを一回観ただけとか、一曲しか知らないけど数千円なら払ってライヴを観てみようという人の入口になり得るのかなと。あと、絶対に外に出ないという人だったり、フェスやライヴハウスには足を運ばないけど音楽は好きという人っているじゃないですか。そう言う人に対しての入口にもなるんじゃないかな? これまで配信ライヴをまったくやってこなかったので、そういう選択肢が増えたのは良かったですね。ただ、お客さんを入れてのライヴがロックバンドとしての本質ですし、個人的にも配信ライヴをするにしても、実際にお客さんを入れて盛り上がっているところを、さらに配信でも届けるのが一番いいと思っています。どのくらい先にできるかは分からないですが、時期が来ればそうなると思っているので、結果的にフェスやライヴハウスに行けなった人が“ちょっと観てみようかな?”と思ってくれるケースもあるかもと想像をしていますね。
千々和
最近では観覧しているお客さんをステージのバックビジョンに映したり、アイドルが自宅から参加しているお客さんのコールの声を流しているライヴもあるので、これからも通常のライヴと配信ライヴのそれぞれに良さが生まれていくのかなと。配信だと会場のキャパ以上にお客さんを集客できますし。
石田
配信だからこそ普段は見れない位置にカメラを置いたりしてね。会場の真上にカメラを置いて、ステージを上から映しているアーティストもいましたよ。
豊島
みんなすごいな!
赤飯
いろいろ考えていますね。
石田
そういう意味では、オメでたがコントを混ぜながらライヴやっているというのも、そういう観せ方の幅のひとつですよね。
赤飯
そうですよね。
千々和
他のバンドの配信ライヴを観ることもありますか?
豊島
打首獄門同好会がVRで配信するって言うので、それは観ましたね。他にも観てますし、池袋Admでほぼ毎日配信しているので観てます(笑)。
赤飯
僕は配信ライヴに誘っていただいたりなど、出る側が多くて。Zoomで生歌を配信するみたいなのをやったり(笑)。
烏丸
配信や無観客ライヴというものに対して否定的な意見を持つメンバーがバンド内にいてもおかしくないと思うんですが、バンド内で意思を統一することも大事な作業ですよね。
豊島
バクシンに関しては僕が舵を取ることが多いので、“配信をやろう”と言い出したのも僕でしたね。そこに抵抗もなかったので、まずは一回やってみようということで決まりました。やってみた結果、“思ってたのと違ったけど楽しかった”という反応だったから、“イベントがあればやりたいね!”という話にはなっています。
赤飯
オメでたの場合は舵取りポジションがいなくて、わりと民主制なチームなんですね。なので、配信に関してもぶつかったり、いがみ合うこともなくすんなり進んでいきました。
千々和
配信ライヴで機材トラブルが起こった時、お客さんの反応がリアルタイムに見えないことも多いと思うのですが、おふたりは配信だからこそ感じる難しい点はありましたか?
豊島
ライヴハウスで裏方として配信を毎日やってますので、バンド側に僕から前もって“何かしらのトラブルがあるかもしれないから、その時は申し訳ないけど我慢をしてくれ!”と言っていますね(笑)。うちのバンドはラッキーなことにトラブルはないんですけど、配信というものがプラットフォームも含めてまだ完璧に整っていない状況だからこそ、どうしてもトラブルは起きてしまうんですよ。
千々和
ちなみに、トラブルが発生したことを裏方の人はどうやって知るんですか?
豊島
配信をしながら画面でライヴを観ていますね。特に池袋Admに関してはツイキャスのプレミア配信を使用することが多いので、リアルタイムでコメントが流れるんですよ。だから、何かトラブルがあればすぐコメントに反映される。僕らよりもお客さんのほうが早く気づいたり。電波が届かなくなるのはお客さん側に原因があったりするけど、発信側のトラブルは迅速に確認して対応するようにしています。
赤飯
うちもお客さんのWi-Fの環境などが原因で観れなくて泣いてるツイートを見たりしますね。ラッキーなことに大きなトラブルはまだ起こっていなくて…まぁ、ちょっとしたヒューマンエラーとかはありますけど(笑)。そこもチームとしてブラッシュアップができてきているので、ライヴをするたびに団結力が上がっているし、各々が自分のスキルを磨いていると、この2回のライヴですごく感じています。
千々和
他のバンドと配信ライヴに関する意見交換をすることもありますか?
豊島
もちろんしていますよ! それこそ4月や5月の頃は配信ライヴをやるかどうかとか。僕らは配信はもちろん、ツイキャスも知らなかったし、まさに情報がゼロだったので、機材は何が必要なのかも含めていろんな人と連絡を取り合いました。でも、周りも分ってないんですよね(笑)。だから、みんなで情報を持ち寄ったり、いち早く始めていた配信ライヴを観たりして、配信してる人にやり方を教えてもらっていました。ライヴハウスの視点になりますけど、池袋Admとして配信のやり方が固まってきてからは、赤飯の話と同じようにスタッフみんなとのチームワークが強くなっていきましたね。

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • PunkyFineのそれでいきましょう!~V-MUSICジェネシス日記~
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • Tsubasa Shimada presents / 「Wet Crate」
  • SUPER★DRAGON / 「楽楽★PAINT」
  • OLDCODEX / 「WHY I PAINT ~なぜボクがえをかくのか~」
  • みねこ美根 / 「映画の指輪のつくり方」
  • 嘘とカメレオン / 「猫を抱いて蝶と泳ぐ」
  • 高槻かなこ / 『PLAYING by CLOSET♪♪』

新着