GYROAXIAインタビュー 「年齢もキャ
リアもバラバラだから尊重しあえる」
関係性から生まれる絶対王者の音楽

ブシロードのメディアミックスプロジェクト『BanG Dream!』発のボーイズバンドプロジェクト「ARGONAVIS from BanG Dream!」の一角を担う劇中バンドにして、担当声優によるリアルバンド・GYROAXIAが9月12日に配信による初のワンマンライブ「GYROAXIA ONLINE LIVE -IGNITION-」を開催する。
今回SPICEでは初ステージを控えたGYROAXIAのメンバーである小笠原 仁(旭 那由多役)、橋本真一(里塚賢汰役)、真野拓実(美園礼音役)、秋谷啓斗(曙 涼役)、宮内告典(界川深幸)を直撃。昨年12月の正式お披露目以来、新型コロナ禍のまっただ中にありながら、CDリリースにアニメ出演とパワフルに活動してきた5人にこれまでの歩みを振り返ってもらうと同時に、9月の配信ライブの見どころ、意気込みを大いに語ってもらった。

――みなさん、GYROAXIAは去年末、ライバルバンド・Argonavisのライブ(『BanG Dream! Argonavis 2nd LIVE 「VOICE -星空の下の約束-」』)で初お披露目されて、翌2020年1月にはArgonavisとのスプリットCD『VOICE / MANIFESTO』をリリース。さらに4月にはTVアニメ『アルゴナビス from BanG Dream!』も放送されました。
一同:はい。
――ただ、その時期、全世界的に新型コロナ禍が巻き起こった。まさにGYROAXIAが表舞台に躍り出ようとしたタイミングだっただけに、ちょっと勢いを削がれてしまったみたいな感覚ってありました?
小笠原 仁(Vo。以下、小笠原):アリアリのアリですよ!
一同:あはははは(笑)。
小笠原:気持ちは全然うしろ向きじゃなかった。前を向いていたからこそ、余計に活動できないもどかしさがありましたね。
宮内告典(Dr。以下、宮内):4月のライブ(4月28、29日の『ARGONAVIS 3rd LIVE「CROSSING」』)が延期になったりしたしね。
真野拓実(G。以下、真野):年末にお披露目してからはずっとそのライブに向けて準備していたのに、開催まであと1カ月というときに延期になって……。
小笠原:けっこう直前になるまで「ライブできるかも」って希望を持っていたからしんどかったよね。お披露目自体は去年の12月だったものの、バンドとしてリハーサルを始めてからもう1年になるのに、その年末に一度しかライブができていないわけですし。
秋谷啓斗(Ba。以下、秋谷):だから今はものすごくパワーやモチベーションを貯め込んだ状態なんです。
小笠原 仁(旭 那由多役) 撮影:岩間辰徳
――そのパワーを貯め込んでいる期間、つまり自粛期間ってなにをしてました?
小笠原:酒を飲んでました(即答)。
橋本真一(G。以下、橋本):けっこうおうち時間をエンジョイしてるじゃん(笑)。
小笠原:そうかも。ほかにも「せっかくこういう時間ができたんだからなにか新しいことができたらいいな」と思って、もともと趣味で描いていた絵を復活させたり、画材を集めたりしていたし。ひとりでできることを充実させるようにはしていましたね。
秋谷:ぼくもひとりでできることをしようとしてたかなあ。ベースの技術をもっと高めようということでとにかく基礎練習を繰り返しつつ、もともと作曲をしていたこともあるので息抜きとして、星野源さんの「うちで踊ろう」のアレンジ企画に参加してみたり。あとカフェ巡りが趣味なんですけど……。
――当時、飲食店ってまあ営業してなかったですよね?
秋谷:だからいかにおうちカフェを楽しむかを模索していました。いろんな豆を買って煎れ方を研究してみたり、ラテアートの描き方を練習してみたり、器にちょっと凝ってみたりとか。
――GYROAXIAとして活動再開したときをにらみつつ、新しいことにチャレンジしていた、と。
真野:ぼくもそういう感じですね。ギターの練習はもちろんやっていたし、あとウチの事務所はYouTubeチャンネルを持っていて、自粛期間前から所属声優がいろんな動画を上げていたんですけど、当時はカメラマンさんとかいろんなスタッフさんを入れて撮っていたし、編集もお任せしていたんですね。でも自粛期間に入ってからは自分でやらなきゃいけないことになったので、ついでに撮影と動画編集を覚えました(笑)。
――橋本さんはなにをなさってました?
橋本:普段役者として舞台中心に活動していることもあって、その仕事を中心にやってました。
――でもGYROAXIAとArgonavisのライブが延期になったように、舞台も中止・延期になったのでは?
橋本:だから実際の舞台はなくて、配信での演劇企画がちょこちょこ持ち上がっていたので、その稽古であったり、本番であったり、そういう活動に一番時間を割いていました。
――そしてもうひとりの声優以外の活動もされているメンバー、普段はドラマーとして活躍なさっている宮内さんは?
宮内:シイタケの栽培を始めました。
小笠原:そうだ、大事なことを忘れてた! すべてはアイツから始まったんだった(笑)。
――宮内さんから始まった?
宮内:当時、Twitterなんかでユーザー同士が歌の動画をバトンみたいにリレーする「○○つなぎ」って流行ったじゃないですか。それを見て「これだ!」となって「仁くん(小笠原)、住所教えて」って連絡をして……。
――栽培したシイタケをお裾分けした?
宮内:ぼくが買ったのと同じ栽培キットを送りつけました(笑)。
小笠原:住所を聞かれた1週間後くらいに突然宅配便が届いて「なんだろう?」と思いながら開封したら原木と菌が入っていて……。
宮内:それからバンド内でシイタケブームが訪れることになるという。
橋本:挙げ句の果てには、ぼくのところに小笠原からのものと宮内からのもの、2つの栽培キットが送りつけられましたからね(笑)。
――「シイタケつなぎ」をするのはいいけど、足並みくらいは揃えておきましょうよ(笑)。
宮内:ほぼ同時期に送っちゃってたんです。で、仁くんから「橋本くんのところに送ったよ」って聞いたから慌ててキャンセルしようと思ったんですけど、間に合わず……。
橋本:ぼくもシイタケを育てることになり。しかもその栽培日記をTwitterで書いていたら、ある媒体からシイタケに関する取材の依頼をもらっちゃって(笑)。
小笠原:GYROAXIAの中で唯一シイタケをビジネスに変えた男(笑)。
橋本真一(里塚賢汰役) 撮影:岩間辰徳
――きっかけは宮内さんのいたずらのはずなのに。
宮内:そうだっ! シイタケはもともとオレのものじゃん!(笑)
小笠原:と、みんな、なんのかんので楽しく暮らしていたみたいです。
――さらにその間にはTVアニメの放送も始まりました。アニメ化を機にGYROAXIAを取り巻く状況って変わったりしました?
橋本:ぼくは顕著に変わりました。もともと顔出しの俳優として生きてきていて、今回が初の声優業だったので、アニメファンの方は『アルゴナビス from BanG Dream!』でぼくのことを知ったみたいで。Twitterのフォロワー数やリプライの数が目に見えて変わりましたから。
宮内:ぼくも音楽畑で活動しているだけでは出会えなかった人に会えた気はする。
――一方、声優が本業である小笠原さん、真野さん、秋谷さんは?
小笠原:どちらかというと物語の中核を担うキャラクターを演じるという経験で得たことや、そういうキャラクターを任されたことで生まれたモチベーションの変化みたいな気持ちの部分での変化が大きかったですね。
秋谷:でも普段アニメを観るタイプではない友だちから連絡がきたりみたいな変化はありましたよ。
真野:ぼくもぼくでSNSの反応の変化みたいなものはあって。もともとネットでのコミュニケーションがそんなに得意じゃないこともあって、積極的に情報を発信していたわけじゃないんですけど、アニメが始まってからは「おはようございます」ってつぶやくだけで、いろんな方から丁寧なお返事をいただけるようになって……。
宮内:オレ、それが一番衝撃的だったんだよ!
小笠原:もちろんうれしいんだけど、驚くよね。普通に朝だから「おはよう」って言っただけなんだけど、ものすごく喜んでくれたり、あいさつを返したりしてくれるから。
橋本:「やっぱり1日の始まりのあいさつって大事なんだなあ」って感じだよね。
秋谷:一番わかりやすいコミュニケーションだから、みなさんも気軽に返してくれるのかな、という気がするよね。「なにか気の利いたことを言わなきゃ」って焦ることなく「おはよう」って言い合うだけで成立するし。
宮内:せっかくだからGYROAXIAなりの新しいあいさつとか考えてみる?
真野:なんで絡みにくくするんだよ! 今「『おはよう』って誰もが気軽に言い合えるからいいよね」って話をしてる最中なのに!
一同:あはははは(笑)。
真野拓実(美園礼音役) 撮影:岩間辰徳
――あと特にミュージシャンである宮内さん以外……役者である小笠原さん、橋本さん、真野さん、秋谷さんにとってご自身が歌ったり演奏している楽曲がテレビから流れてくるのって、どういうお気持ちでした?
橋本:1話の劇中歌としてGYROAXIAの「REVOLUTION」が流れたときもそうだし、7話で「SCATTER」がオープニングテーマに、「LIAR」がエンディングテーマになったときもやっぱり高まりました。
小笠原:本当にうれしかったですね。ぼくはボーカルをやっていることもあって自分の歌声が劇中で流れるのってどういう気持ちがするものなんだろう? 気恥ずかしくなるのかな? と思っていたんですけど、小笠原 仁の歌としてではなく、GYROAXIAの旭 那由多の歌として流れたので、いちファンの気持ちのまま観られたました。ぼくらは全員自分の担当キャラクターのことが誰よりも好きだし、そのキャラクターたちが歌って演奏する姿を映像として観られるのは得難い体験だなっていう感じでした。
橋本:確かに不思議な感覚だった。当たり前なんですけど、舞台やテレビドラマや映画で役者をしているときって自分のこの姿でほかのキャラクターを演じているじゃないですか。でもアニメって姿が自分じゃないんですよね。だからもちろんGYROAXIAに対しても、自分の担当キャラクターである里塚賢汰に対してもすごく強く思い入れているんだけど、どこか客観的に楽しめました。
秋谷:ただぼくたちは自分たちの姿のままGYROAXIAのメンバーとしてステージに立つことにもなるので『ARGONAVIS from BanG Dream!』関連のお仕事をしているときは頭のてっぺんから足の爪先まで、全身、曙 涼というキャラクターでいるべきだろうという思いもあって。アフレコのときもそういう意識でマイク前に立っていたので、普段の声優としての仕事とはまた気持ちが違ってはいましたね。
真野:うん。普段ももちろん担当キャラクターにできるだけ寄り添うように心がけてはいるけど、いつも以上にキャラクター、ぼくの場合なら美園礼音になりきるようにしているかも。礼音という人を知れば知るほど、自分自身のステージングも変わってくるはずですから。
――今回の作品で初めて声優にチャレンジした宮内さんは界川深幸というキャラクターとどう向き合いました?
宮内:(ボソっと)……本当に大変でした。今まで声を出す仕事ってしたことなかったんですよ。バンドでコーラスをしたこともなかったですし。
小笠原:でも今となってはそんな雰囲気が全然ないから、本当にすごいんですよ。最初の収録のときの告典さんの顔は忘れられないけど(笑)。
宮内:すごい顔してたでしょ?
小笠原:基本的に笑顔を絶やさない人なんだけど、顔色は真っ白だった(笑)。
宮内:自分はドラムセットがないとなにもできない人間だと思い知らされた日だから(笑)。
橋本:でも、アフレコが始まる前、声優の経験のないぼくとこーちゃん(宮内)はアフレコのルールや声を当てるための基礎知識や専門用語を教わるワークショップを開いてもらっていて。あれが人生初のお芝居をしたときでしょ?
宮内:うん。
橋本:で、そのときのこーちゃんのお芝居と最初のアフレコのお芝居って本当に「別人か!」っていうくらい違っていましたから。で、仁くんの言うとおり、そこから日に日に上手くなっていってるし。
小笠原:しかもミュージシャンならではの役作りをしていたのは勉強になりましたし。台本のセリフの横に譜面を書いていたんですよ。
真野:「セリフを言葉ではなく音として解釈するのか!」って驚いたよね。
宮内:うん。「跳ねるようにしゃべるところはスタッカート」って感じでセリフを音とリズムで捉えるようにしてた。
小笠原:そういう芝居のしかたもあるのか、ってあれは感動しましたね。
宮内告典(界川深幸役) 撮影:岩間辰徳
――そして6月には、今も話に出てきたアニメのオープニングテーマ、エンディングテーマが収録された、GYROAXIA単体名義としては初めてのシングル『SCATTER』がリリースされています。
小笠原:はい。
――その作家はというと、表題曲はSHiNNOSUKEさん(ROOKiEZ is PUNK’ D / S.T.U.W)が作詞、UZさん(SPYAIR / S.T.UW)が作曲・編曲を手がけた1曲。カップリングの「REVOLUTION」は作詞・作曲・編曲ともにASH DA HEROさん(編曲は山本恭平との共作)です。
小笠原:3人とも好きな方ですね。
――確かに、どちらの楽曲もそれこそGYROAXIAの面々や担当声優のみなさんくらいの世代が特に好きそうな踊れるヘヴィロック・ラウドロックでカッコいいんだけど、一方で作家のお三方とも自分たちが普通に歌えて演奏できる方だからなのか、まあ難しそうじゃないですか。
一同:あはははは(笑)。
橋本:1月のArgonavisとのスプリットCDに収録されているGYROの楽曲「MANIFESTO」もASHさんが作ってくださったんですけど、それもまあ難しかった……。
――「MANIFESTO」しかり、「SCATTER」や「REVOLUTION」しかり、デモテープを渡されて「さあ、練習してきてください」って言われたときっていかがでした? 宮内さんはお芝居のときとは逆に「よし、きた!」って感じでした?
宮内:ところがぼく、GYROAXIAとして活動するまでツーバスを踏んだことがなかったんですよ(笑)。
橋本:そうだったの!? リハーサルで初めてこーちゃんのドラムを聴いたときは「さすが、プロ!」って感じだったけど。
宮内:実は芝居も演奏も全部大変だったんだよ(笑)。
秋谷:だから、ぼくらはなおのことですよね。どの曲もそうなんですけど、最初にデモを聴いたときは「うおーっ! カッコいい」ってアガるんだけど、その直後に「……あっ、これオレが弾かなきゃいけないのか」って心配になるという。毎回ジェットコースターみたいな気分を味わっています(笑)。
小笠原:しかもそのデモの仮歌ってASHさんやSHiNNOSUKEさんが歌ってるんですよ。だからデモを聴くたび「あっ、新曲発売おめでとうございまーすっ!」って気持ちになるんです。
――「これ、普通にASH DA HEROの新曲、ROOKiEZ is PUNK’ Dの新曲、SPYAIRの新曲としてリリースすればいいじゃん」となる、と(笑)。
小笠原:そんな曲をぼくたちが歌って演奏するプレッシャーたるや(笑)。でもそれだけに光栄でもあるんですよね。
橋本:あと役を演じる上で曲を歌ったり、演奏したりできるのはすごくいいことで。ぼくの演じている賢汰は大学生、つまりこれまでに20年ちょっとの人生を生きているだけど、ぼくが賢汰と知り合ったのは1年前なんですよね。役者として賢汰のことは誰よりも知っているつもりだし、彼に関する情報は誰よりも仕入れているつもりなんだけど、彼の人生すべてがわかっているわけではないじゃないですか。
――基本的には設定資料やアニメのセリフや脚本の行間から人となりを読むしかないですよね。
橋本:でもGYROAXIAの楽曲が届くと、賢汰はどういう音楽性の持ち主なのか、どんな音楽表現をしたいヤツなのかという新たな情報を手にすることができるんです。GYROAXIAのソングライターは那由多なんだけど、その那由多の歌詞やメロディに合わせてどういうギターを弾くのか、という情報は役作りの手掛かりになっていて。今後、曲が増えれば増えるほど情報量も増えていくから、演技に厚みが出るんじゃないかな、とも思っています。
真野:「那由多はこういう歌詞を書く人間、こういう言葉を選ぶ人間なのか」という情報はメンバー同士の演技のときに役立つ部分もありますし。
小笠原:楽曲を通じてファンの方もそうだろうし、ぼくら役者もキャラクターの理解を深められるっていうのはすごく面白いし、いい体験だなと思っています。
――ただ、その曲をプレイするのは……。
秋谷:(さえぎって)もちろん難しかったですよ。
橋本:『ARGONAVIS from BanG Dream!』プロジェクトにおいてGYROは絶対的王者という存在なので……。
真野:Argonavisをはじめとしたライバルバンドを音でねじ伏せなきゃいけない。
橋本:なのに、リアルバンドとしてぼくらは1年しか活動していないという。Argonavisのほうがはるかにキャリアが長いんですよ。そのリアルと劇中のギャップをいかに埋めるかはリアルGYROであるぼくらのテーマのひとつなんです。
宮内:でもプロの端くれの目から見ても、全員本当にプレイヤーとしての成長が早くて。特に真野くんの成長ぶりにはホントにビックリしました。
真野:(怪訝そうに)……ホントに?
宮内:だってGYROAXIAのメンバーになるまでギターを触ったことなかったんでしょ?
小笠原:なのに毎週リハーサルスタジオで会うたびに10レベルずつ上がってるよね。
真野:確かに最初、「MANIFESTO」のデモと譜面をいただいて、その譜面を見ながら曲を聴いてみたんですけど、まず「弾けない!」と思って……。
一同:あはははは(笑)。
真野:だからプロジェクトが始まったばかりのころは週5ペースで空き時間は全部ひとりでスタジオに入るくらいの勢いで練習してました。本当に熱意と時間を全部使うしかないって感じで。
秋谷:最終的には根性でやるしかない、ってなったよね(笑)。
真野:アッキーも作曲やDTMはやってたけど、ベースを弾くのは初めてだったんだよね?
秋谷:うん。音楽の知識は多少あるつもりだけど、プレイヤーとしてのキャリアや技術はほとんどなかった。
橋本:オレも学生時代アコギは弾いてたけど、GYROAXIAのオーディションを受けることになって、当時BUMP OF CHICKENに憧れて買ったはいいけどほとんど弾いてなかったエレキギターを引っ張り出してきた(笑)。
秋谷:全員そんな感じなのにリハーサルスタジオに入るたびに、みんな必ず次の段階にステップアップしていたから、それが刺激になって自分もさらに練習する。その繰り返しで今の形になった感じですね。
宮内:だからスタジオに入るたびに「ヤベー! オレが一番できてないかも」って焦ったもん(笑)。
小笠原:いやいやいや。バンドに宮内告典がいてくれるという安心感たるや!
――やっぱりバンドのあり方やお作法を熟知している人がいるのは心強い?
宮内:フレーズを飛ばしたり、一番ミスするのはオレのような気がするんだけどなあ……。
橋本:むしろこーちゃんのミスによってオレらは気持ちがラクになるんだよ。
宮内:「あいつ、音楽畑の人間のくせに間違えてやがる」って?
橋本:いい意味でね(笑)。こーちゃんが上手いドラマーであることはみんな知ってるから、「あっ、そんな人でもミスするんだ」って安心できるし、こーちゃんはこっちがミスっても笑顔でいてくれから気負わずに済むんだよね。
秋谷:安心できる上に、バンドを明るくしてくれるんですよね。
秋谷啓斗(曙 涼役) 撮影:岩間辰徳
――こうやってお話をうかがっていると、もともとメディアミックスプロジェクトのキャストとして集められた、ある種のビジネスパートナーのはずなんだけど、みなさんの佇まいってちゃんとロックバンドしていますよね。音楽仲間でもあるというか。
宮内:それが不思議なんですよね。ぼくはこれまでにバンドを4〜5個経験しているんですけど、こういう人間関係ってなかなか作れないんですよ。
秋谷:確かにアニメのキャストというだけの集まりでもないし、だからといってただの友だちでもない。バランスのとれたグループなんですよね。
宮内:ボケとツッコミがちゃんとわかれてるしね。
小笠原:ちゃんとわかれてないじゃん! オレだけツッコミで、4人全員ボケじゃないかよ!
――おっ、ちゃんとツッコんでる(笑)。
橋本:ぼく、舞台やドラマの現場では基本的にツッコミなんだけど、GYROでは存分にボケられるんです。ほら、仁くんがぼくたちのボケをほしがるから(笑)。
小笠原:オレが悪いの!?
秋谷:だっていつも「お前、ふざけんな!」って言ってるけど、満面の笑顔だったりするじゃん(笑)。
小笠原:よかったな、お前ら、今がインタビューの最中で。これが楽屋とかだったらボッコボコにしてるからな!
――やっぱりビジネスパートナーなんてドライな関係じゃない(笑)。
小笠原:マジメな話をすると、それぞれ年齢もキャリアもバラバラだから視座も違うし、持っている能力も違うんですよね。だからお互いがお互いをリスペクトしているし、そういう思いがベースにあるから、ボケてツッコんでみたいなことをやっていてもふざけすぎはしない。ちゃんとビジネスパートナーとしても尊重し合えているんだと思います。
――そうやって人間関係は良好で、しかもアニメが放送され、初のGYROAXIA名義のシングルもリリースされた。そしてその勢いそのままに9月12日には配信でのワンマンライブ「IGNITION」が開催されます。
宮内:けっこうボリューミーな内容になるよね。
小笠原:ほぼ新曲しかやらない、みたいな。
秋谷:今まで12月のライブでやった2曲だけしか、みなさんに披露してないから、本当にこの9カ月のうちに貯め込んだものを一気にお見せするライブになると思います。
真野:あと曲の幅が広いよね。
――えーっと、今のお話ってネタバレだったりします? これまでにCDリリースした楽曲だけではなく、ライブで初披露の新曲もプレイするっていうこと?
小笠原:……あっ! いや、そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないし、というか……。
――全然ごまかせてませんよ、それ(笑)。
小笠原:じゃあ「90%くらいそうかもしれないです」って書いておいてください(笑)。
橋本:残りの10%として同じ曲を何回もやる可能性もありますっ!
宮内:「MANIFESTO」だけ20回プレイしますっ!
――それはやめてください(笑)。あと配信ライブ、つまり映像だからこその演出みたいなものもあるのかな? なんて気もするんですけど……。
小笠原:それは本当にあると思います。7月25日にArgonavisの配信ワンマンライブ(『MixChannel Presents ARGONAVIS Special Live -Starry Line-』)があって、それに那由多としてゲスト出演させてもらったんですけど、そのライブはリアルライブじゃない配信だからこそできる演出……たとえば映像だからできるブラフをかましておいて、その後、ステージ上でそのネタを回収するみたいな演出をしていたり、本当にすごいステージだったんです。ぼく自身、あとからアーカイブを観て感動したんですけど、実はその本番の最中、9月にGYROのライブがあることをアナウンスして舞台袖に引っ込んだら、スタッフさんから「9月のGYROのワンマンのときも今日と同じくらいデキるスタッフを集めて、いいライブを作るんで」って言われたんです。だから「あっ、この人たちに任せておけば大丈夫だ」って思っています。
真野:うん。ぼくらはある意味、演奏をがんばるだけ。そうすればGYROのことをぼくらと同じくらい知っていてくれて、愛情を持っていてくれるスタッフさんたちと面白くてカッコいい配信ライブを作り上げられるだろうな、と思っています!
インタビュー・文:成松哲 撮影:岩間辰徳

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