【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#162
歌手・岩崎宏美の言葉

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

半音下げただけでも「ロマンス」ではな
くなっちゃうんです

より

2020年4月に、歌手デビュー45周年を迎えた岩崎宏美。このインタビューでは、2019年8月21日に、ジャパニーズ・ポップスの名曲カバーシリーズ8枚目となるアルバム『Dear Friends VIII 筒美京平トリビュート』のリリースをふまえ、これからの歌手としての展望に迫っている。今回の名言は、セルフカバー曲についてインタビュアーが訪ねたことから導き出された言葉。多くのアーティストがセルフカバーをしているが、キーを変えて再録されることも儘ある。それは新たな味わいとなって評価されることも多い。しかし、岩崎宏美は、それを許さない。「 “ロマンス” は44年前と同じキーのまま今もやっているんです」と語り、今回の名言に続く。このアルバムには、筒美京平作品の「シンデレラ・ハネムーン」は収録されていない。その理由を岩崎は「あの時にしか歌えない歌」と明かしている。ライブでは親衛隊達と一緒に楽しく歌っているそうだが、「もう一度冷静にレコーディングしろと言われたら、こんなに構えてしまう曲もないんですよ。当時の何の怖さもなく歌っていた時の良さがあるんです」と説明している。岩崎の歌に対する真摯な姿勢が強く感じられるインタビューである。
岩崎宏美 (いわさきひろみ)
1958年11月12日生まれ、東京都江東区出身。歌手、女優。1974年、オーディション番組『スター誕生!』で小坂明子の「あなた」を歌い最優秀賞を受賞する。その後、ボイストレーナー大本恭敬に師事。1975年、“天まで響け岩崎宏美”のキャッチフレーズで「二重唱 (デュエット)」でデビュー。2枚目のシングル「ロマンス」がレコード売上90万枚に迫る大ヒットを記録。同年の第26回NHK紅白歌合戦に、紅組歌手のトップバッターとして「ロマンス」を歌い、初出場を果たした。1976年、3枚目のシングル「センチメンタル」が第48回選抜高校野球大会の入場行進曲に選ばれる。1977年、11枚目のシングル「思秋期」で第19回日本レコード大賞歌唱賞を受賞。1979年、ロックミュージカル『ハムレット』にオフィーリア役で舞台女優デビュー。1982年、「聖母たちのララバイ」が2時間TVドラマ『火曜サスペンス劇場』の主題歌として採用される。1986年、ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』にホーデル役で出演。1987年、女優としてTVドラマ『男女7人秋物語』に出演。平均視聴率30%の大ヒット作品となる。同年、ミュージカル『レ・ミゼラブル』にファンティーヌで出演。以後、2011年(帝国劇場100周年記念公演)まで断続的に公開された。2007年、プラハにてチェコ・フィルハーモニー管弦楽団と共演。プラハの由緒あるドヴォルザークホールにて収録したセルフカバー・アルバム『PRAHA』を発表。2020年4月25日、デビュー45周年となった同日に合わせて公式YouTubeチャンネルを開設する。2020年12月2日、大阪・フェスティバルホールにて『岩崎宏美コンサートツアー〜残したい花について〜』を開催予定。
仲村 瞳(なかむらひとみ)
編集者・ライター。2003年、『週刊SPA!』(扶桑社)でライターデビュー後、『TOKYO1週間』(講談社)、『Hot-Dog PRESS』(講談社)などの情報誌で雑誌制作に従事する。2009年、『のせすぎ! 中野ブロードウェイ』(辰巳出版)の制作をきっかけに中野ブロードウェイ研究家として活動を開始。ゾンビ漫画『ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ~童貞SOS~』(著・すぎむらしんいち/講談社)の単行本巻末記事を担当。2012年から絵馬研究本『えまにあん』(自主制作)を発行し、絵馬研究家としても活動を続ける。2014年にライフワークでもある昭和歌謡研究をテーマとした『昭和歌謡文化継承委員会』を発足し会長として活動中。

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