『THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL
2020』開催中止に寄せて、ヘスファン
・ライターが思いを馳せる

『THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL 2020』の開催中止が発表された。
2018年、2019年と2年連続で参戦して、今年も参戦予定だった僕も大きなショックを受けているが。今年もヘス(鹿児島弁で火山灰を“へ”と呼ぶこともあり、フェスでなくヘスという)が賑やかに開催されることを心待ちにしてた地元・鹿児島のみなさんや九州全域を始めとする全国のヘスファン、そして開催に向けて準備を進めてきた実行委員会や関係者のみなさんの落胆や無念さは相当大きなものだろうと想像する。ここでは筆者がヘスファン代表として、幻となった今年のヘスに思いを馳せながら、『THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL』の魅力を改めて紹介。みんなの無念さを少しでも来年への期待に変えられますように。
2018年に初開催となった、鹿児島市・桜島に約3万人のオーディエンスが集まる九州南部最大規模の音楽フェスティバル『THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL』。神々しくそびえ立つ桜島の麓に巨大ステージが設置された抜群のロケーション! ジャンルを超えたライブ最強アーティストたちが集結した豪華出演陣! 鹿児島のご当地グルメや伝統工芸品がズラリ並び、薩摩焼酎の飲み比べまで出来ちゃう充実のフード&グッズエリア! 雄大な自然に囲まれたキャンプエリア! などなど。全てを楽しもうとしたら身体が足りないほど内容充実&魅力満載のこのヘスだが。ヘスの楽しい思い出を振り返った時、僕が真っ先に浮かぶのが会場に到着するまでの小旅行感がくれるワクワク感だ。
撮影=SPICE編集部
日本で唯一、フェリーで会場に向かうこのヘス。鹿児島中央駅から市電(ちんちん電車)で鹿児島港に向かい、桜島フェリーに揺られて約15分。甲板で心地よい風に吹かれているとどんどん近づいてくる桜島にこれから始まる最高の一日や大好きなアーティストのライブへの期待が膨らみ、どんどん気持ちが高ぶっていく。フェリーが到着すると、10月ながら夏の匂いを残した桜島はジワッと暑く、会場まで他のお客さんと共に歩く道中も体温と共にテンションが上がるばかり。よく「家に着くまでが遠足です」などと言うが、ヘスは会場に着く前からヘス! この“溜め”の時間があるから大自然に飛び込んだ時の開放感はハンパないし、会場に着いた瞬間からヘスという非日常にどっぷり浸かることができるのだ。思い出すたびにヘスが恋しくなるあのワクワク感、未体験の人にはぜひ体感して欲しい。
そして何より、『THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL』の最大の魅力は超豪華ラインナップと各アーティストのライブの素晴らしさ! 今年、開催の中止と共に発表された、60組(!)にも及ぶ出演予定だったアーティストの豪華さと面白さを見て悔しい思いをした人はたくさんいると思う。ヘスはこれまでも、薩摩・大隈、与論の3ステージに、2日間で50組を超えるアーティストが出演。鹿児島や九州と縁の深いアーティストから、チケット入手困難なアーティスト、鹿児島初上陸のアーティストなど、ここでしか観られない貴重な出演者も多い上に、朝から晩まで音楽が鳴り止むことのないみっちり埋まったタイムテーブルに嬉しい悲鳴を上げるばかり。タイムテーブルを見ながら一日のスケジュールを立てたり、「どっちのライブを観よう?」なんて贅沢な悩みに頭を悩ませるのも楽しいし、お目当てのアーティストだけでない新しい音楽や価値観と出会えるもヘスの大きな楽しみのひとつ。

2018年 大隅ステージ
2018年 薩摩ステージ
さらにライブの素晴らしさという点で、抜群のロケーションにテンションが上がるのは、オーディエンスだけでなく出演者も同様。大自然に囲まれて、桜島をバックに爆音を鳴らし、アグレッシヴなパフォーマンスを魅せる出演者たちは誰もが生命力や開放感に溢れていて、ライブハウスやホール会場では決して観られないスペシャルなステージを見せてくれる。聖地・桜島での演奏に特別な想いをもってステージに臨み、渾身のライブを見せてくれる鹿児島出身のアーティストも要注目。個人的には、ヘスで本物たちのライブを喰らった若いバンドマンが、ヘスを目標に鹿児島シーンを盛り上げて、大きな成長を遂げて、ヘスを掻き回すような存在となって登場する“夢”みたいな未来も妄想し、期待している。
2019年 与論ステージ
2018年の初開催時と比べた時、より多くの地元・鹿児島の人たちが「おらが町の自慢のヘス」として、愛と自信と誇りを持って積極的に参加するようになったり、一度訪れたことでヘスの魅力や鹿児島の魅力に惹かれ、全国から再び訪れる僕のようなヘスファンが増えたり。初開催時の大成功を取り上げたメディアの影響や九州全域に向けた宣伝告知、SNSや口コミの評判もあって初参戦する人も多かったり。2019年にはわずか2回目の開催にして、早くも九州を代表する音楽フェスのひとつとして定着した感があった『THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL』。だからこそ、3回目の開催が中止になったことは悔やまれるが、現在、CAMPFIREで実行中の「鹿児島サツマ二アンヘス 応援プロジェクト!」を見ても、今年の開催を心から待ち望んでいた人が多かったことがよく分かるし、「#サツマニアンヘス2021開催を目指して」と、こんな状況だからこその結束が生まれているのもすごく美しく、今年の開催中止も来年の大成功や今後の大きな飛躍にきっと繋がるはずと期待してしまう。この溜めの時間がきっと来年、みんなにハンパない開放感と感動を与えてくれるはず!
2018年 大隅ステージ SOIL&"PIMP"SESSIONS 客演:椎名林檎
また、ヘス開催中止となってしまった今年。『THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL』オフィシャルYouTubeチャンネルでは、9月1日(火)~10月1日(木)まで1ヶ月限定で、KKB鹿児島放送ヘス特番『桜島の鼓動』より過去2回のダイジェスト映像を特別公開することが決定。昨年、一昨年と会場にいた人はあの興奮と感動を再び思い返して欲しいし、まだ参加したことのない人は映像を通じてヘスの魅力を少しでも感じて欲しい。あ~、来年こそは鹿児島行って、ワクワクしながらフェリーで会場行って、桜島の抜群のロケーションの中で最高のライブをたくさん観て、ヘスを死ぬほど楽しんで、夜は天文館で黒豚やさつま揚げや鹿児島ラーメン食べて、芋焼酎飲んで……。『THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL』と鹿児島を大満喫出来ますように!!
2021年、桜島で必ず会いましょう。
文=フジジュン

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