カーラ・ボノフの
ソロデビューアルバム
『カーラ・ボノフ』は
傾聴すべき名曲が満載

本作『カーラ・ボノフ』について

ソロ第1作となる本作『カーラ・ボノフ』は盟友ケニー・エドワーズがプロデュースを担当しており、僕の記憶に間違いがなければ、エドワーズにとって初のプロデュース作品である。ロンシュタットの明るくポップな音作りとは違い、バックの演奏はなるべくシンプルにまとめ、彼女の歌を聴かせることに重点を置いているのがこのアルバムの最大の特徴だろう。

バックを務めるのは、ウエストコーストを代表するアーティストたち。ブリンドルのゴールド(Gu、Key、Vo)とエドワーズ(Ba、Gu、Vo)、ウォルドマン(Vo)はもちろん、セクションからリー・スクラー(Ba)とラス・カンケル(Dr)のふたり、ロンシュタットのバックでおなじみのワディ・ワクテル(Gu)とダン・ダグモア(Gu、St)、エミルー・ハリスのホットバンドからエモリー・ゴーディ(Ba)とジョン・ウェア(Dr)のコンビ、ほかにグレン・フライ、J.D・サウザー、リンダ・ロンシュタットがバッキングボーカルで参加している。

アルバム収録曲は全部で10曲。ロンシュタットに提供した「誰かわたしの側に(原題:Someone To Lay Down Beside Me)」「またひとりぼっち(原題:Loose Again)」「彼にお願い(原題:If He’s Ever Near)」や、ボニー・レイットがアルバム『愛に乾杯(原題:Sweet Forgiveness)』(‘77)でカバーした名曲「故郷(原題:Home)」などオリジナルは8曲、「風の中の顔(原題:Faces In The Wind)」はクレイグ・セイファン作、「高く舞い上がって(原題:Flying High)」はスティーブ・ファーガソン作である。収められたナンバーはどれも一生付き合っていけるほどの名曲揃い。どこか哀感のある楽曲と彼女の端正で内省的な歌声が融合して、リスナーは豊かな情感に満たされる。

本作以降の活動

本作のあと、ボノフは少しポップな味付けの『ささやく夜(原題:Restless Nights)』(‘79)など4枚のアルバムをリリース、90年代にはブリンドルを再結成しアルバム『ブリンドル』('95)を出している。日本で彼女の人気は高く、来日公演も多い。また、日本独自のベスト盤が数種リリースされている。直近では、30年振りとなる5thソロアルバム『キャリー・ミー・ホーム』('18)のリリースにあわせて、昨年は記念公演が行なわれた。

残念なことに、ケニー・エドワーズは2010年8月に、アンドリュー・ゴールドは2011年の6月に亡くなっている。

TEXT:河崎直人

アルバム『Karla Bonoff』1977年発表作品
    • <収録曲>
    • 1. 誰かわたしの側に/Someone To Lay Down Beside Me
    • 2. 私は待てない/I Can't Hold On
    • 3. またひとりぼっち/ Lose Again
    • 4. 故郷/Home
    • 5. 風の中の顔/Faces in the Wind
    • 6. 恋じゃないかい/Isn't It Always Love
    • 7. 彼にお願い/If He's Ever Near
    • 8. 高く舞い上がって/Flying High
    • 9. 流れ星/Falling Star
    • 10. 庭のバラ/Rose in the Garden
『Karla Bonoff』(’77)/Karla Bonoff

OKMusic編集部

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