【レポート】木村友美、重要文化財の
牛久シャトーで豪華バースデーライブ
を開催

2020月8月9日(日)15時45分、茨城県牛久市の牛久シャトーにて、<木村友美 BIRTHDAY LIVE 2020>が開催された。今回、レポートをする前に、その会場となった牛久シャトーについて少しだけ説明しておきたい。

1903(明治36)年、実業家 神谷傳兵衛(かみやでんべえ)が茨城県牛久市に開設した日本初の本格的ワイン醸造場。それが牛久シャトーであり、現在も、約6万平方メートルの敷地に、当時の建物を活かした記念館を展開し、その歴史を後世に伝えている。2007(平成19)年には、「近代化産業遺産」に認定され、2008(平成20)年には国の重要文化財に指定され、そして、2020(令和2)年6月には「日本遺産(Japan Heritage)」に認定された。令和の世の、緑豊かな広大な敷地に、明治中期の煉瓦造の建築物が忽然とあらわれたかのようにそびえ建つ、牛久シャトー。敷地内に足を踏み入れただけで、未知の世界に訪れたかのような高揚感に包まれる。
まず、この場所をBIRTHDAY LIVEの会場に選んだ木村の洗練されたセンスに、拍手を贈りたくなった。盛りだくさんのプログラムからも、本イベントがここだけの特別なものであることが感じ取れる。まずは、木村友美も同行する、国指定・重要文化財『牛久シャトー探検ツアー』からスタート。牛久シャトーレストラン支配人の山寺広幸氏の解説付きで、かつての貯蔵庫や巨大な樽が並んだ部屋、昔のワイン作りに使っていた道具や、その様子を映した写真、板垣退助が参加した牛久シャトーでのワインパーティの写真などの展示を見ることができた。
「木村友美のSpecial LIVE」は、暑さが少し落ち着いてきた17時過ぎから、牛久シャトーのレストランキャノンで開始。ライブは、木村友美単独によるキーボードの弾き語りスタイルである。木村は会場の雰囲気に映える赤いドレス姿で登場。まずは、キャッチ-なサビが印象的な2ndシングル「It’s a sunny day」で、元気よく爽やかにスタート。すぐに手拍子も始まり、観客達もサビで右手を振る振付けで開演を盛り上げる。

2曲目は、1stアルバム『crescendo』収録の「赤魔法」。彼女らしいガーリーな世界観をしっとりと歌い上げた。所々激しさが感じられるピアノの演奏も見事であった。3曲目は、木村の誕生日である8月6日と、このライブが行われた8月9日にちなみ、「広島の原爆の日と長崎の原爆の日ですので、私のオリジナル曲の中から『Angel of Peace』という、戦争と平和がテーマの曲を披露したいと思います」と木村。「大昔に作った曲で、自分でも恥ずかしいんですけど、このタイミングしか歌う時がないかなと思いました」という話の後に、気持ちを込めて歌い切った。

続いて昭和歌謡に挑戦。今回、初挑戦となる園まりの「逢いたくて逢いたくて」と山口百恵の「乙女座宮」をカバーした。しっかりと自分の歌にしており、歌唱力の高さが改めて伺えた選曲だった。別の機会にも披露されることを願う。特に、「逢いたくて逢いたくて」の可憐な色っぽさが魅力的であった。
6曲目は、「愛の言葉」か「My Pleasure」のどちらが聴きたいか観客に問い、挙手の多かった「愛の言葉」を披露。ファン達との和やかなやりとりにもアットホームさが感じられる。7曲目は、「私が飼っていた犬を2回看取った経験と、動物の保護活動を支えたいという気持ちから書いた曲を歌いたいと思います」と、自作の紙芝居付きの曲「ボクのしっぽ」を紹介。紙芝居が全30枚に約10分というフルバージョンを、語り掛けるように歌い切り、最後には涙を浮かべる観客の姿も見えた。終盤は、2ndシングル「It’s a sunny day」のカップリング曲で、暑い日にぴったりな「夏色サイダー」に、アンコールは「あいのうた」と、盛況のうちに幕を閉じた。
ライブが終わってからは、さらに、お誕生会「特別フレンチディナー」の時間。木村と牛久シャトーのコラボによる、オリジナルラベルのロゼワインと葡萄ジュース付き(販売もあり)の豪華ディナーの後は、木村が解説するグッズ販売コーナを楽しみ、お屋敷の外に出て、手持ち花火で有終の美を飾った。<木村友美 BIRTHDAY LIVE 2020>は、「あれは真夏の夜の夢なのではなかったか」と疑うほど非日常感に溢れた、内容の濃いイベントであった。
ライブ後のインタビューにて木村は、「この状況の中で、これだけの方が来てくださったのがすごい嬉しいし、有難いです。まず、開催できるかできないか、ということもあり、告知を開始する時期も難しくて、感染対策も明記した上で1ヶ月前から告知をさせていただきました。もし何か起きてしまったらと不安もあったのですが、お客さんの『やってほしい』という声に支えられてやらせていただきました」と明かした。牛久シャトーについては、「学生の時に、このレストランでアルバイトをしていました。子供の頃には、家族で何度も来たことがあります。ご縁のたくさんある場所です。将来自分がここで歌うことになるとは、当時は全然考えていませんでした」と語り、誕生日を迎え、この1年でやりたいことについては、「今日歌った『ボクのしっぽ』のリリースを頑張りたいです。保護犬の活動をされている方々とコラボして、何か少しでもお手伝いできることがあったらいいなと思っています」と意欲を見せた。

今回、初挑戦した曲「逢いたくて逢いたくて」については、コラムで解説を読むことができる。

取材・文:仲村 瞳

<木村友美 BIRTHDAY LIVE 2020>

2020年8月9日(日) @茨城・牛久シャトー
[ セットリスト ]
1. It’s a sunny day
2. 赤魔法
3. Angel of Peace
4. 逢いたくて逢いたくて(Cover.)
5. 乙女座宮(Cover.)
6. 愛の言葉
7. ボクのしっぽ
8. 夏色サイダー
アンコール:あいのうた

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