STUTSの新たな挑戦に溢れた新作『Co
ntrast』をプレイリストで紐解く

MPCから広がった彼の音楽世界はどこまで続いていくのだろう。まだまだ測りきれない可能性にぞくそくする作品だった。
9月16日にリリースされたSTUTSのミニアルバム『Contrast』。生演奏を取り入れた前作から、今作は自らギター、ベースを演奏し、ラップにも挑戦。音楽性もこれまでより幅広いジャンルを取り込み、さらに表現の幅を広げる作品となった。
これまでとは違うアプローチとして、楽器の演奏やラップといった全く経験のないことへ挑戦していくことになった背景にはどんな思いがあったのだろうか。今回は“『Contrast』に影響を与えた曲”をセレクトしてもらい、今作の楽曲と紐付けながら、彼がどんなものに刺激を受けてこの挑戦に至ったのか、その内を探ってみた。

ダンスミュージックとグライムの要素

ー今回は“『Contrast』に影響を与えた曲”というテーマでプレイリストを作っていただきました。
作るときに“この曲に影響を受けて作った”っていうことはあまりなくて、直接その曲に影響を受けたというよりは、今考えてみてこの曲から刺激を受けたのかなと思った曲を選びました。
ーまずは1曲目Moodymanなどハウス的な楽曲が続きますが、この辺りは今回の新しいテイストに近い曲だなと思いました。
発表はしてなかったけど、今までも4つ打ち系の楽曲はたまに作っていたんです。でも、ここ数年でヒップホップでも4つ打ちの曲が増えてきて、前より近い感覚でダンスミュージックが好きになって。
ーその中でも今回選んでいただいた曲は、どんなポイントに刺激を受けたのでしょう。
生感というか、完全に機械的な感じではないけど、ダンスミュージック的なノリがある曲、というところですかね。あまり詳しくないんですけど、純粋に聴いて「いいな」って感じた曲達です。
ーその影響が出てるのが3曲目の「See the Light」から「Contrast, Pt. 1」「Contrast, Pt. 2」の流れですかね。
そうですね。なんとなく順番をばらけさせようと思って間をあけちゃったんですけど、プレイリストの6曲目に入れた「Rain」もそういったハウス的な流れの曲です。
ーその間に入るのがAJ Tracey、Stormzyと、ここはグライム系のアーティストですね。
UKの音楽ってJorja SmithやMahaliaみたいなシンガーモノは結構聴いてたんですけど、グライム的なものにも興味を持ちはじめたのはここ数年ぐらいなんです。
ーそうだったんですね、それまではあまり聴いてなかったですか。
A$AP RockyとSkeptaの曲がリリースされた時に流れで聴いたりはしてました。でも、このStormzyの「Vossi Bop」を聴いて面白いなって思って、そこからAJ TraceyとかUKのヒップホップにも色々興味が湧いてきたんです。
ーグライムで一番新鮮だったポイントはどこでしたか。
ずっとアメリカのヒップホップを聴いてきてたので、同じ英語なんですけど発音が違うから全然違って聴こえるんですよね。
ーなるほど。この2曲はやっぱりDaichi Yamamotoさん、鎮座DOPENESSさん、SUMINが参加した「Mirrors」に関連した楽曲ですか。
そうですね。UKっぽい感じの曲を今まで作ったことがなかったんで作ってみようと思って、まずビートを作ったんです。それができた時にDaichi Yamamotoくんに歌ってもらいたいと思って、そこから膨らませていきました。
ーグライムを意識しつつも、STUTSさんらしさの残るビートですよね。
それならよかったです。そういう感じで作りたいなって思って、あまり考えずに手が動くままに作りました。
ーそこに鎮座DOPENESSさんとSUMINさんを入れようとなったのは、どんな考えだったんですか。
ラップ的な方向か、歌もの的な方向かで悩んでたんです。結局ラップで攻めようと思って、日本語で最高なものを作ってくださる鎮さんにもオファーしました。
でも2人のバースが乗った状態で聴いてみたら、女性ボーカルが欲しいなって思い始めて。そこで、去年韓国でライブさせてもらった時に知り合ったSUMINさんとはいつか何か出来たらと思っていたので、今回オファーさせてもらいました。
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