ピアニスト辻井伸行&ヴァイオリニス
ト三浦文彰が語る『ARKクラシックス
2020』~オンライン配信が10/14(水
)スタート

『ARKクラシックス』は、2018年から、ピアノの辻井伸行とヴァイオリンの三浦文彰がアーティスティック・リーダーとしてプロデュースする音楽祭。3回目の今年は、2020年10月2日(金)から4日(日)まで、8公演が開催された。そのライブの模様が10月14日(水)から『サントリーホール ARKクラシックス オンライン・フェスティバル2020』としてイープラス・Streaming+にて配信される。『ARKクラシックス』の公演を終えたばかりの二人に話を聞いた。
――まず、『ARKクラシックス』の特徴について教えてください。
辻井:『ARKクラシックス』は、僕たちの呼びかけで日本を代表する演奏家の皆さんが集まって、素晴らしい演奏を次々に披露する、素晴らしい音楽祭です。
――辻井さんは、今回、三大ソナタ、「ワルトシュタイン」、「皇帝」など、ベートーヴェンに取り組まれました。特に「ハンマークラヴィーア」は超難曲といわれますが、演奏されていかがでしたか?
辻井:今年、生誕250周年という事もあり(ベートーヴェンに)取り組みましたが、改めてベートーヴェンの凄さを感じることが出来ました。「ハンマークラヴィーア」は、演奏時間も長く、大曲でもあるため、とても精神力と集中力が必要でしたが、自分なりに表現する事が出来ました。
――三浦さんやARKシンフォニエッタと共演したピアノ協奏曲第5番《皇帝》はいかがでしたか?
辻井:三浦さんもARKシンフォニエッタの皆さんも素晴らしく、本当に楽しく演奏させていただきました。
――指揮者としての三浦さんはいかがですか?
辻井:三浦さんとはデュオ(二重奏)でも共演していますので、指揮者とソリストとの関係でも非常に共演しやすく、昨年よりも指揮者としても成長されていて素晴らしいと思いました。
――辻井さんが、三浦さんで最も魅力的だと思うことは何ですか? また、共演の楽しさはどのようなところにあるでしょうか。
辻井:三浦さんは、物凄く勉強家で、音楽に真剣に向き合っている方です。演奏力は勿論ですが、リハーサルの時、会話で打合せするのではなく、お互い音楽で会話をしています。三浦さんとは、これまで何度も共演させていただいていますが、プライベートでも仲良くさせていただいていますので、気心が知れていて、共演させていただくときは、いつも楽しんでいます。
――三浦さんはいかがでしょうか。
三浦:辻井さんの魅力は、常にポジティブで、周りの人を楽しませているところですね。共演の楽しさは、神経を研ぎ澄ませた演奏で、共演していて、無駄な打ち合わせや会話が必要なく、その場での音楽が出来るところです。毎回違った解釈の演奏が出来ます。
――三浦さんは江口玲さんとベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」を共演されましたが、いかがでしたか?
三浦:江口さんの演奏は、楽譜にとても忠実で、作曲家に対する敬意を感じます。今回の「クロイツェルソナタ」ではピアニストとしてのテクニックも素晴らしく、刺激的でした。
――三浦さんは、ヴァイオリンを弾きながら指揮もする「弾き振り」をされますが、どうして敢えて弾き振りをするのですか? 弾き振りの良さ、楽しさは?
三浦:弾き振りは、音楽に対する好奇心、もっと知りたいという気持ちがどんどん強くなり、始めました。すべてのレパートリーでできるわけではありませんが、自分が伝えたい音楽を作品全体に表現したいと思うので、弾き振りをします。それは今後指揮を本格的に始めることを決めた理由でもあります。
弾き振りは、自分は弾きっぱなしのところが多く、オーケストラの皆さんの緊張感を指揮者がいるときよりも感じますが、それが良いのです。弾き振りの方が、より一層室内楽的に演奏ができると思います。
――三浦さんが影響を受けた指揮者は誰ですか? 好きな指揮者は?
三浦:共演させていただいてる方では下野竜也さんとヴァレリー・ゲルギエフ。下野さんには個人的にも指揮のアドヴァイスをいただいてますが、共演させていただく度に音楽性、指揮者としての技に感銘を受けています。
ゲルギエフとは毎回、スリリングな本番になります。リハーサルする時間があまりなかったりするので。しかし、彼が指揮に立った瞬間、独特な空気感でオーケストラ全体の集中力が高まるのです。
亡くなってしまいましたが、ロリン・マゼールとは一度でも共演してみたかったです。
――今回、三浦さんが指揮されたARKシンフォニエッタは、どういうオーケストラですか?
三浦:一つのコンセプトとしては若手中心であることです。日本トップ・レベルの若手の皆さんが集まってくれて幸せでした。
――最後に、改めて今年の『ARKクラシックス』を終えたお気持ちを聞かせてください。
辻井:今年は、海外からのアーティストがコロナの影響で来日出来ませんでしたが、国内のアーティストの皆さんに集まっていただき無事に素晴らしい音楽祭となりました。来年からは、また海外からの仲間も加えて、パワーアップした音楽祭にしたいと思っています。
三浦:海外からの音楽仲間たちは来ることが出来ませんでしたが、今回出演してくれたみんなが素晴らしく、すべてのステージが本当に良いものになったと思います。コロナ禍のためにお客さんはホールの半分という形で行いましたが、リラックスして演奏を聴きに来てくださっているのが伝わってきました。コロナに負けずに続けていくことが大事だと思います。

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