L→R 工藤哲也(Ba&Cho)、磯部正文(Vo&Gu)、平林一哉(Gu&Vo)

L→R 工藤哲也(Ba&Cho)、磯部正文(Vo&Gu)、平林一哉(Gu&Vo)

【HUSKING BEE インタビュー】
“自分にできることは
曲を作ることしかない”
と言い切りたかった

これが僕の使命だし、
これしかない

『eye』は25周年でリリースしたベスト盤や配信ライヴで久々にハスキンに触れたファンもその流れで聴ける、“俺たちのハスキン”なアルバムになったと思います。自粛中の楽曲制作から、メンバーと曲作りに入って、選曲をしてというのはどんな過程だったのですか?

今までだとAメロだけとか、サビになるか分からないようなメロディーやリズムがあって、それをスタジオで合わせながら曲を作っていくというやり方が多かったんですね。でも、今回はそういうわけにいかないので、大まかに始まりから終わりまで作っておいたほうが分かりやすいし、時間短縮できるから、ライヴを意識しながら全体が見えるようなデモを作りました。歌詞までつけておけば歌いたいことやニュアンスも伝わるから、そこまでできたものをスタジオに持って行って、メンバーと合わせて。曲順はギター録りと歌録りが半分くらい終わったところで、先が見えた安堵感のもと考え始めた感じです。さすがに曲順まで全部考えて、レコーディングに挑むってところまではいかなかったけど、何パターンか出した結果、家で最初に思いついた順番のまんまになったり。よくレコーディングでも、いろいろ悩んだ結果、結局は一回目に歌ったものがいいみたいなことがあるんですけど、そんな感じで決まりました。

アルバム収録楽曲が揃ってのメンバーの反応はいかがでした?

“いいんじゃない?”みたいな感じでした(笑)。自粛期間中、LINEでメンバーミーティングをしたんですけど、こそばゆい感じもありながら“こんなことになるなんてねぇ”なんて話してて。人と会うことがいかに大事かというのは誰もが思っただろうし、制作中は誰にも相談できないから自分の気持ちとの格闘みたいなところもありましたけど、こうしてアルバムも完成したんで、あの期間を活かすことができたんじゃないかと思います。

そんな中、特に想い入れの強い曲や手応えを感じる曲を挙げると?

今回はそれぞれにありますね。ありすぎて、どんな気持ちで作ったかを語り出したら、めちゃめちゃ話が長くなっちゃいますよ(笑)。“リード曲を決めてください”ってなった時、哀愁もあるし、曲のテンションとか歌詞の匂いとかが伝わりやすいということで「刻の群像」を選びましたけど。この曲に限らず、今回はどの曲もこの状況下で歌詞を書いたんで、必然的に今歌ったほうがいいと思うことが書けたし、深いものになりましたね。9曲目「The Only Way I Know」もこういう状況下だから、やりたいことが続けていけなくなってしまう事態もある中で書いた歌詞だったし…“どういうことを歌うべきか?”と自分に問うた時、“自分にできることは曲を作ることしかない”と言い切ってしまおうと思って。“これが僕の使命だし、これしかない”って言い切りたかったし、言い切れる人の発するメッセージってすごく強いから、自分もそうありたいと思ったんです。どの曲もそんな覚悟で取り組みました。

それが作品の説得力につながってると思うし、そこに辿り着いたHUSKING BEEはここからめちゃくちゃ強いと思います。

世界で同時に大変なことが起きて、当たり前だと思ってた言葉が全然違って聴こえたり、自分の本質を試されてる感じがあったり、吟味する時間がたくさんあったし、自問自答や価値観のせめぎ合いが自分にある中で作った楽曲たちなので、軽そうに聴こえても自分にとってはすごく重みのある曲だったりするんですよ。楽曲制作に使えた時間は有意義だったと思います。あとは、ここから配信ライヴとか新曲を発表する機会も増えて、“バンドでやったらむちゃくちゃいいじゃん!”みたいな曲も浮上してくると思ってて。「Tell Me」とかバンドで合わせて、個人的には“めちゃくちゃいいじゃん!”と思ったりしたんで。新曲たちをライヴで披露して、またいろんなことを感じられたらいいですね。

なるほど。ちなみに4万人が視聴したという25周年記念の配信ライヴ(2020年7月12日@新代田FEVER)はいかがでした?

お客さんからのリクエストで上位に入った曲をやったんですが、“こういう曲が聴きたかったんだな”って思うこともあったり。過去曲に関しては“なんであの曲をライヴでやらないの?”って友達から言われる曲も多くて。以前OAUと対バンした時にTOSHI-LOWが“なんで「ONLY WAY」(『GRIP』収録曲)やらないんだよ”って言うので、僕にとっては初めて作った甘酸っぱい曲なので“恥ずかしくてできないよ”って言ったら、“恥ずかしくねぇよ。俺、BRAHMAN結成した時、コピーしてたんだよ”って。25周年ツアーで久しぶりにやったんですけど、“今はこういう曲作れないけど感覚は戻るな”という気持ちになれたので、その感覚も心に残ってたかもしれないですね。配信ライヴはまだ先の不安を抱えた人がたくさんいることも重々分った上で“僕らがガツンとやらなくてどうすんだ!”って気合い入れて挑んだんで、再生回数もありがたいことに伸びたし、コメント欄も盛り上がってたと聞くと、やって良かったと思いますね。

取材:フジジュン

アルバム『eye』2020年11月4日発売 CROWN STONES
    • CRCP-40613
    • ¥2,727(税抜)
HUSKING BEE プロフィール

ハスキングビー:1994年結成。東京、横浜を中心にライヴ活動を続け、96年にHi-STANDARDが主催するレーベル『PIZZA OF DEATH』より横山 健プロデュースで1stアルバム『GRIP』をリリース。98年にはトイズファクトリーでメジャーデビューし、Hi-STANDARDとともにシーンの中核的な存在となるが05年に電撃的解散。12年の『AIR JAM』にて奇跡的な復活を成し遂げたあと、メンバーチェンジ等を経て、19年5月にオリジナルメンバーであるベースの工藤哲也(TEKKIN)が再加入し、活動を再開した。HUSKING BEE オフィシャルHP

OKMusic編集部

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