ダミアン浜田陛下に操られてメジャー
デビュー! “改臟人間”の素顔を見
た!〜金属恵比須 独占インタビュー
[第1回]

ダミアン浜田陛下、五木ひろし頭脳警察、スターレス髙嶋(髙嶋政宏)、オーケストラ・トリプティーク、xoxo(Kiss&Hug) EXTREME(キスエク)、伊東潤、そして小松左京。近年、ジャンルを問わず、著名人との共演やコラボレーションを重ねてきたプログレッシブ・ロック・バンドの金属恵比須(稲益宏美 栗谷秀貴 後藤マスヒロ 髙木大地 宮嶋健一)が、2020年11月25日に新作『黒い福音』を発表した。同時期に発売される、聖飢魔IIの創始者、地獄の大魔王・ダミアン浜田陛下のソロプロジェクトDamian Hamada’ s Creatures (以下D.H.C.)の『旧約魔界聖書 第I章』(2020年11月25日発売)、『旧約魔界聖書 第II章』(2020年12月23日発売)にも全面参加し、注目が高まる彼ら5人へのインタビューを、今回より3回にわたってお届けする。

――2020年の金属恵比須はダミアン浜田陛下の僕(シモベ)となりました。“改臟人間”になりましたね。
宮嶋健一(Kbd/以下、宮嶋) 魔界からのお誘いを受けて“改臓”されました。当初はD.H.C.がこんな規模になるとは想像していませんでした。でもたくさん貴重な体験ができたし、“改臟”の成果が金属恵比須としての演奏にも現れましたね。改臟された身でも大変なこと尽くしでしたが、お陰で良い年になったと思います。
宮嶋健一
――メンバー全員がダミアン浜田陛下に“改臟”されながらも、同時期にアルバム『黒い福音』が制作しましたね。経緯は?
高木大地(Gt, Vo/以下、高木) 2018年に『武田家滅亡』を発表してからさて次は何をやろうと考えたときに、おぼろげながらも「ハード・ロック/ヘヴィ・メタル路線」をやりたいというコンセプトは持ってたかな。D.H.C.のお誘いを受けるはるか以前に。そしてきたる2020年にはインバウンド需要なども考えアルバムを出そうとしたら、コロナ禍となり……。
宮嶋 コロナ禍の影響からバンドでリハーサルして曲を仕上げるのが困難になりました。
後藤マスヒロ(Dr/以下、マスヒロ) 色々模索した結果、“無観客ライヴ・レコーディング”に落ち着いたんだったよね。
稲益宏美(Vo/以下、稲益) 元々はライヴをやるつもりで会場も押さえてたので「無観客ライヴを収録してアルバムを作ろう」という話になったのだけれど、みんなでスタジオのリハーサルもできない状態。結局収録日1日のみの一発勝負でした。ライヴ録音の新曲「黒い福音」に至っては、コード進行とデモ音源は事前にあったけど、その日の出たとこ勝負でよく曲が完成したよね(笑)。
稲益宏美
――選曲はどのように?
稲益 宮嶋と稲益の独断と偏見で決めたところが大きいんだけど、案外アングラな感じな選曲になった感じがして(笑)。「やりすぎたかな……?」と最初は不安に思ったけど、仕上がってみたら意外といい選曲かなと思えた(笑)。
宮嶋 D.H.C.の楽曲の歌詞にも初代魔王であるところのルシファーの名前があちこち出てくるし、なんか運命を感じちゃうよね。
稲益 なんか不思議な流れがあるね!
マスヒロ 不思議な流れというよりは、あらかじめこうなるように仕組まれていたのではないか、と思わされるくらい(笑)。
後藤マスヒロ
――そんな偶然か必然かでつくられたアルバムですが、コンセプトはありますか?
高木 コンセプトは2つあります。1つは小説家の伊東潤先生とコラボにより生まれた「西洋的なキリスト教の世界観の導入」と、もう1つは無観客ライヴということで「ピンク・フロイド『ライブ・アット・ポンペイ』を意識したこと」です(※詳しくはKADOKAWA「カドブン」での、共作者・伊東潤氏との対談参照 https://kadobun.jp/feature/talks/96.html )。『ライブ・アット・ポンペイ』は、“無観客ライヴ”といえばこれに追随しなければと思い(笑)。
マスヒロ 今作は今まで避けてきたものや抑えてきたものを吐き出すように演奏した感があるかな。1つは「ルシファー・ストーン」みたいにあざといぐらいヘヴィ・メタルの様式美に寄せたもの、もう一つは普通の(お客さんを入れた状態)ライヴでは二の足を踏むであろう即興演奏主体の演奏。無観客でしかできない状況が生み出したよね!
高木 禁忌とされていた手法の一時的解禁は多かったですね。しかしあくまでもその状況下限定の”変異体”だと思ってます。「今だからこそ!」という勢いがありましたね。
高木大地
宮嶋 状況もなんだかいい方に働いたみたいで、D.H.C.の活動を通じて“改臟”されたことでみんなの演奏がワンステップ上に行ったんじゃないかと思いますね。半年以上金属恵比須として活動してなかったのに、リハーサルなしの一発録音でこのクオリティを担保できました。
栗谷秀貴(Ba/以下、栗谷) やっぱり大音量でみんなで音を出すと身が引き締まりますね。バンドをやってる人間は大きい音で定期的に演奏するって行為が必要ですね(笑)。
栗谷秀貴
稲益 うん。しばらくライヴもできず、スタジオにも入れず、っていう期間が長かったから、久々にみんなで音を出して、「あ〜! これこれ! これが必要!」って思った! 爆音必要(笑)!
宮嶋 自粛とかで外出も少ない中で、いい運動になったよね。
――ということはこのコロナ禍によってバンドは大きく変わったわけですね。2018年から2020年にかけて、数々の大物アーティスト・人物とコラボレーションしてきました。それに関してどうでしたか? 伊東潤先生、キスエク、髙嶋政宏さん、オーケストラ・トリプティーク、五木ひろしさん、頭脳警察。ジャンルを超えて錚々たるメンツです。
宮嶋 僕、10年くらい前から友達に「いつか髙嶋政宏さんとスターレスを演るんだ!」って夢を語っていたんですね。それが実現したのは感無量でしたね。
【動画】キング・クリムゾン「スターレス」カヴァー with スターレス髙嶋 2019年8月

マスヒロ なんといっても自分がかつてメンバーだったバンドの頭脳警察との共演は印象的でした。29年ぶり。90年当時に録音した曲を諸先輩方や金属恵比須、若手の頭脳警察メンバー交えて演奏したのは、実に感慨深かったな。「金属警察」(頭脳警察と金属恵比須のコラボレーション・バンドの名前)という自分のキャリアで最も構成員の多いバンド編成(笑)で、その中に髙嶋さんも加わりキング・クリムゾン「スターレス」をカヴァーするという大胆な企画でした。ホーン・セクションも充実し、有無をいわせぬパフォーマンスができたんじゃないかな!
【動画】2019年12月、渋谷La.ma.ma.におけるその時の模様。頭脳警察「世界革命戦争宣言」をちょこっとカヴァー

稲益 キスエクとのコラボも面白かった。金属恵比須が冗談で自称する“プログレ・アイドル”つながり(笑)というのもあり、前々からなんとなく周りにも期待されてた感じではあったよね。
【動画】2019年3月、xoxo(Kiss&Hug) EXTREME(キスエク)とのコラボで、アネクドテン「Nucleus」をカヴァー

宮嶋 一緒に“猟奇爛漫体操”(金属恵比須「猟奇爛漫」という曲で行なうパフォーマンス)をしたのも楽しかったな。
高木 僕はなんといっても「小松左京音楽祭」で、オーケストラ・トリプティークと五木ひろしさんと共演したことが人生最高の喜びだったかな。あのステージで死ねたら本望だと思ったぐらい(笑)。オーケストラとの共演は一つの夢を叶えた達成感でいっぱいでした。死ぬほど緊張したけど(笑)。
【動画】2019年11月、『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』でおなじみの樋口真嗣監督の撮影・編集による「小松左京音楽祭」リハーサル風景。五木ひろしも登場!

稲益 依頼が来た最初のとき、『日本沈没』の音楽ってどんなだろうと思ってYouTubeで調べていたら、五木ひろしさんの歌う曲が出てきて「まさか五木さんは出ないよなあ」なんて話していたら、後からご出演が決まったと聞いて本当に驚いたよね!
宮嶋 あんな間近で歌っていて、その存在感ったら言葉に表せないぐらい。素晴らしかったね。
栗谷 五木さんは本当に凄かったですね。ステージで一言喋り始めただけで「五木ひろしのコンサート会場」になってしまう……。それくらいのオーラを感じましたよね。
以下次号
2020年11月オンライン上にて収録
(聞き手:深見ススム)

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