三阪咲「みなさんと会える機会をたく
さん作りたい」 明るい未来を予感さ
せた無観客配信ライブをレポート

RAISE YOU UP!Live Streaming 2020 in Winter

2020.12.19
路上ライブでの様子などがSNSや動画サイトで話題を呼び、同世代を中心に注目を集め、最近では、大人気ティーン誌『Seventeen』史上初のテーマソングを担当することが発表となり話題となっていた現役高校生シンガーの三阪咲が、『RAISE YOU UP!Live Streaming 2020 in Winter』と題し、年内最後の無観客配信ライブを12月19日(土)に開催。6月から7月にかけてのワンマンライブツアー『RAISE YOU UP!Vol.2』や出演イベントが中止となってしまうなど、コロナ禍で思うような活動ができなかった彼女だが、その歌声、パフォーマンス、想いに宿る強さはまったく揺らいでいなかったし、そのおかげで画面の前にいるひとりひとり、ライブタイトルに相応しくすっかり力づけてもらえたのではないだろうか。なお、映像は12月25日(金)23時59分までアーカイブ配信され、視聴チケット購入者であれば期間中誰でも視聴することが可能だが、このレポートはネタバレを含んだ内容となる。
待ちかねた1曲目は、「StaRting PoiNt」。最新作である2nd EP『After Rain』の1曲目を飾る、高揚感たっぷりなEDMナンバーだ。さすがファッションアイコン、大きなフラワープリントが印象的なショート丈のデニムジャケットもチェックのミニスカートもよく似合っていて、生バンドの演奏に映える歌声はとても伸びやかだし、ステップは軽やかだし、合間に見せる笑顔もキュート。また、同じ空間にいられなくても、“僕ら”=自分とファンにとってライブこそが“居場所”であるという歌詞に、グっときてしまう。
三阪咲
デニムジャケットを脱ぎ、「盛り上がっていきましょう!」とカメラの向こうにいるファンに呼びかけた「ヒラヒラ」では、クラップしたり、タオルをぐるぐる振り回したり、ターンしたり、お立ち台に腰掛けたり。ダンス歴の長い彼女の動きにはなんといってもキレと華があって、盛り上がるオーディエンスの姿が目に浮かぶようだ。
「みなさんこんばんは! 高校2年生、三阪咲です。みなさん楽しんでいますか? 見えていますか? 短い時間ですけど楽しいことをたくさん考えてきましたので、よろしくお願いします!」
三阪咲
そう挨拶すると、愁いをたたえた歌い出しにドキっとさせられる「空梅雨」へ。抑えたトーンのライティングで、先ほどまでとは違った大人っぽい表情だ。アンニュイな浮遊感に漂いながら、寂しさや悔い、それらを乗り越えていこうともがく複雑な心情を描ききった「When singin’ in the rain」にしても然り、彼女の感情表現は驚くほど豊か。かと思うと、「友よ恋よ」ではダイナミックなバンドサウンドにも決して埋もれない荒ぶる歌声で、<少女の私はもういないの>と言い切ってみたり。子どもと大人のはざまで変幻自在な彼女に翻弄されるのは、なかなかに楽しい。
三阪咲

三阪咲

少し間を置き、「みなさん楽しんでいただけていますか? もうすぐクリスマスということで、サンタさんになってみました」と言って、セッティングされたクリスマスツリーを背に、サンタ帽とサンタポンチョでピース。その等身大な笑顔でほっこりさせると、「SNSでリクエストいただいた中から、クリスマスにちなんだ曲を2曲歌いたいと思います」と前置きして、クリスマスソングのカバー楽曲を披露。アコースティックギターの温かな音色と三阪の柔らかな歌声が素晴らしくマッチし、ソウルフルな歌い出しも、繊細なファルセットも、心地よいビブラートも響かせた。カバー曲もまた、ファンにとって格別なクリスマスギフトとなっただろう。
三阪咲
ライブリハーサルの様子や、2020年を振り返ってのコメントも含まれた映像では、妥協しないアーティスティックな表情や、「普段のライブじゃ観られない角度からも観てもらえる」という無観客配信ライブへのポジティブな想いもあらわに。そういう彼女だから、ファンはもちろんチームも一丸となって支えたくなるのだ。
しなやかな歌声で、<雲よりも高く突き抜けるよ>と決意する「夢の先へ」。第98回全国高校サッカー選手権大会の応援歌でもあり、頑張るすべての人の背中を押す「繋げ!」。未曾有の事態に混乱し、何度もくじけそうになった1年が終わろうとする今、まだまだ先を見通せない不安は拭えない。それだけに、三阪が大事に大事に歌う言葉ひとつひとつが胸を打つ。
三阪咲

三阪咲

さらに、第98回全国高校サッカー選手権大会の“みんなのアンセム”でもあり、拳を突き上げる三阪の凜とした立ち姿、<何度でも 何度でも 立ち上がれ>というフレーズが奮い立たせてくれる「We are on your side」。ファンはそれぞれに口ずさんでいるだろうし、三阪にはみんなのシンガロングがきっと聴こえているだろう。三阪のゲーム愛が歌詞にあふれ、サウンドメイクにも遊び心が光る「Continue...??」では、三阪はもちろん、バンドメンバーも演奏やコーラスを楽しんで、それを共有できるとはなんて幸せなおうち時間なんだ。
あっという間の本編ラストは、「Say Good Night」。音程の高低差を自在に操るテクニックに、あらためて唸らされてしまう。そして、<ほんとは隣に来て欲しい>というフレーズに、彼女と視聴者の本当の気持ちが重なったようにも思えた。
三阪咲
2020年グッズの“友恋”ピンクスウェットにダメージデニムを合わせて再登場した、アンコール。まず披露したのは、2020年4月より放送のABEMA大人気恋愛リアリティーショー『今日、好きになりました。』の主題歌として起用された「私を好きになってくれませんか」だ。<すれ違う度に 目で追っちゃってたよ> <君が気になるあの子じゃなくて これからそばに居るのは 私じゃダメかな>と、“君を”一途に想う歌声が切なくて、その表情からも目が離せない。
ラストナンバーは、最強にアッパーな「今だけは好きなものを好きでいたい」。ダイナミックなバンドサウンドの上で生き生きと歌い、最後のジャンプも見事決めた三阪。やっぱり、ステージは彼女にとって最高の“居場所”だ。
三阪咲
「画面越しでライブをするのはなかなか慣れないし、寂しい気持ちもあるんですけど……次にみなさんに会うときはよりパワーアップした三阪咲を見せられるように頑張ります!」
再び直接会えることを願い、最後にそうメッセージした三阪。「2021年はZeppツアーや路上ライブを行いたいし、みなさんと会える機会をたくさん作りたい」と展望を語ってもくれた彼女は、瑞々しい感性とポジティブマインドを武器に、これからますます多くの人を虜にして、幸せの渦に巻き込んでいってくれるに違いない。

文=杉江優花

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