TENDOUJI × never young beach "4
年越し"に実現したO-EASTでの対バン
を振り返る

TENDOUJI presents “MAKE!TAG!NIGHT!!! vol.4” 2021.2.27 TSUTAYA O-EAST
TENDOUJIの自主企画シリーズ『MAKE!TAG!NIGHT!!!』。昨年夏に実施予定だったものの延期となっていたnever young beachとのツーマンが2月27日、TSUTAYA O-EASTにて実現した。感染症対策のガイドラインに則って観客にお願いしたいことをアナウンスする映像が流れるなか、原始人に扮したヨシダタカマサ(Ba)が「never young beach、ウホー!」とテンション高く叫ぶ。
TENDOUJI
初めに登場したのがnever young beach。会場の空気を波立たせるように、ゆるやかにノれるインスト曲で始め、「魂のむかうさき」を演奏した。この日久々にライブハウスに来たという観客も少なくなかったと思うが、ネバヤンにとっても久々の有観客ライブだったのだそう。アッパーな「なんかさ」で安部勇磨(Vo/Gt)が「立ちたい人、立ってもいいんだよ〜!」と呼びかけると、観客がその場で立ち上がって踊り始め、その光景に安部が「あ~、最高!」と返す。これ以降も音楽を介した観客とのコミュニケーションを楽しみながらライブは進んでいった。
never young beach
「TENDOUJIの人柄がみなさんにも出ている」「何だか非常にやりやすい感じで楽しいです!」と安部。MCでは「『Kids in the Dark』のMVでケンジさんが肩から落ちる場面はメンバーみんな大好き」というほっこりするエピソードも飛び出す。
never young beach
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それにしても「耳が10個ほしい」と言いたくなるほど豊かなサウンドだ。各楽器の動きが絡まり合い、相互に作用していくことによって生まれてくる音楽は、非常に層が厚い。それに身を委ねて身体を自由に揺らすこの時間はなんと贅沢なことだろうか。終わり際に「これでまた声を出せるようになったらもっと楽しめるなあ」と語った安部。「TENDOUJIのみなさんとはぜひまたツーマンを」という約束を<冬を越えたら 会いに行くわ>のフレーズに込めた「春を待って」でライブは終了した。
never young beach
オープニングムービーを経て、SEの「WE ARE THE CHAMP ~THE NAME OF THE GAME~」をバックにTENDOUJIが登場だ。ギターのカッティングから始まった1曲目は「HEARTBEAT」。さらにアサノケンジ(Vo/Gt)が威勢よくするなか、ドラムの力強いビートが印象的な「Killing Heads」へ繋げるという問答無用でアガるスタート。というか、いつにもまして感情剥き出しの演奏にこちらも火をつけられる感じがある。だからなのか、声の出せない観客が上げた腕にも力がこもっていて、それによる場内の熱気がすごい。
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バンドの演奏で曲間をつなぎ、熱量を絶やさないまま、「FIREBALL」に「SURFPUNK」といった2020年リリースの曲も披露。歌声のまろやかさが曲をさらにロマンティックにさせるアサノボーカル曲「Something」を終えたところでMCに入った。ここではネバヤンとの出会いについて――もっと言うと、ここO-EASTで“負けたくない”というタイトルの自主企画で対バンする意味について語られた。曰く、以前、O-EASTで行われた複数組出演のイベントで対バンをしたことがあるとのこと。当時のTENDOUJIは活動が始まってから1~2年目。あの頃の自分たちは他のバンドのことが敵のように見えていたけど……と前置きしたうえで、「4年越しに言えます。(親指を立てながら)ネバヤン最高~!」(アサノ)と今日の再会を喜んだ。
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その後披露されたのは新曲「STEADY」。モリタナオヒコ(Vo/Gt)がメインボーカルをとるミドルナンバーだが、メロのドラマティックさ、広大な景色を描くサウンドには“TENDOUJIの新たなアンセム”と呼びたくなるような感触がある。先に書いてしまうと、この日のアンコールで彼らは2021年に2枚にアルバムをリリースすることを発表している。その2作に対する期待値を思いっきり上げるような、バンドの進化を感じさせる新曲だった。
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前半もそうだったが、1曲でも多く演奏しようという意図が見える構成に「ライブハウスに来たらあとは楽しむのみ」「言葉ではなく演奏で伝えればよい」というバンドの意欲を感じる。「D.T.A.」を終えると、リズムを刻むギターが半音ずつ上がっていき「Peace Bomb」のあのリフへ。「心の中でたくさん踊ってめちゃくちゃになって帰ってくれたら嬉しいです」、「今日ここに来てくれた人のことをTENDOUJIは全肯定します。また元気にライブハウスで会いましょう!」とモリタ。
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そのあと演奏された「THE DAY」、アサノの歌声やカッティングする手元は見るからに気合いが漲っていたし、ボーカル2人に挟まれながらグイグイ弾きまくるヨシダタカマサ(Ba)やビートで地を揺らし観客を昂らせるオオイナオユキ(Dr)に関してもそれは同様。繰り返しになるが、こんなに感情剥き出しのTENDOUJIは見たことがない。バンドって素晴らしい。ライブって素晴らしい。対バンって素晴らしい。シンプルで、しかしこれ以上になく大切な気持ちとともに本編ラストの「COCO」、そしてアンコールの「GROUPEEEEE」まで駆け抜けた。
TENDOUJI
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先述の通り、事前に告知されていた“バンドを始めて一番大きなニュース”とは、今年中にアルバム2枚をリリースすること(『MONSTER』の発売日は4月28日、『Smoke!!』の発売日は未定)。加えて、『MONSTER』のリリースを記念した全国ツアーの開催や、YouTubeアカウントでのオリジナル番組『TENDOUJI TV』のスタートも発表された。しかし“バンドを始めて一番大きなニュース”と言っていた手前、メジャーデビューだと予測していたファンが多数いたことに内心焦っていたというのも、それをステージ上でカミングアウトしてしまうのも何だかこのバンドらしい。
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因みに『MONSTER』というアルバムタイトルは、モリタが、たった1枚のアルバムに自身の価値観をひっくり返された経験に基づき“音楽=怪獣”と認識していることから。純粋ゆえに聴く者の心を掻き回し、幸福な余韻を残していくモンスターは、いつでもあなたを待っている。

取材・文=蜂須賀ちなみ 撮影=MOTO
TENDOUJI / never young beach

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