【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#194
編曲家・瀬尾一三の言葉

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

僕の主義は、レコーディングでは(実際
の)ミュージシャンを入れてやること。
いまの時代ではなかなか難しいけどね

より

シンガーソングライター・間慎太郎の新曲(「オッケー!」 /2021年2月24日リリース)を、伝説的アレンジャー・瀬尾一三がサウンドプロデュース。このインタビューでは、二人の出会いから収録の様子、瀬尾流の音楽づくりの極意までが細かに語られている。今回の名言は、インタビュアーの「やり取りの過程ではどんなサジェスチョンをしていたのですか?」という質問により、瀬尾から出た言葉。ミュージシャンを入れてのレコーディングという、オールドスタイルともいえる収録の方法に加え、曲の構成を歌録りの瞬間まで歌い手に教えないのも瀬尾流だとか。「それはもう感動しましたよね。スタジオでミュージシャンと生でレコーディングするやり方自体が初めてでしたから」と間が振り返る。「歌録りはミュージシャンと〈せ~の〉でいっしょにやるんです」、「極意なんてものは特になくてね。僕がこの仕事に入った頃から貫いてきたのは、シンガー・ソングライターたちと組んでやりたいという強い気持ち」という瀬尾の言葉からも、音楽家と演奏に対する深い愛が感じられる。
瀬尾一三(せおいちぞう) 
1947年9月30日生まれ、兵庫県出身。編曲家、作曲家、音楽プロデューサー、シンガーソングライター。関西大学文学部在学中、関西フォーク・シーンで音楽活動を始める。1969年、金延幸子中川イサト、松田幸一らと共にグループ愚(当初の名義は、秘密結社○○教団)のメンバーとしてデビュー。1970年、アルファレコードに入社(1972年退社)。1973年、シンガーソングライターとしてソロシングル「かわいいおまえ」を発売。同年、赤い鳥サディスティック・ミカ・バンドのメンバーが参加したソロアルバム『貘』を発表。また、吉田拓郎のアルバム『たくろうLIVE’73』を吉田と共同でプロデュース。1974年、斉藤哲夫のアルバム『Goodtime Music』にて、初の単独プロデュース。1975年に風の「22才の別れ」、バンバンの「『いちご白書』をもう一度」、1978年に杏里の「オリビアを聴きながら」など編曲家として手がけた作品が連続してヒットを飛ばす。以降、徳永英明甲斐よしひろ長渕剛、チャゲ&飛鳥、NSPなど、多くの錚々たるアーティストの編曲やプロデュースを担当。特に、中島みゆきは片腕と言っても過言でない存在。1990年、徳永英明の「壊れかけのRadio」で、第32回日本レコード大賞編曲賞を受賞。1991年、リタ・クーリッジのアルバム『ダンシング・ウィズ・アン・エンジェル』をプロデュース。2020年、CD作品集第3弾『「時代を創った名曲たち3」〜瀬尾一三作品集SUPER digest〜』をリリース。著書に、『音楽と契約した男 瀬尾一三』(著・瀬尾一三/ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス/2020年2月10日発刊)がある。
仲村 瞳(なかむらひとみ)
編集者・ライター。2003年、『週刊SPA!』(扶桑社)でライターデビュー後、『TOKYO1週間』(講談社)、『Hot-Dog PRESS』(講談社)などの情報誌で雑誌制作に従事する。2009年、『のせすぎ! 中野ブロードウェイ』(辰巳出版)の制作をきっかけに中野ブロードウェイ研究家として活動を開始。ゾンビ漫画『ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ~童貞SOS~』(著・すぎむらしんいち/講談社)の単行本巻末記事を担当。2012年から絵馬研究本『えまにあん』(自主制作)を発行し、絵馬研究家としても活動を続ける。2014年にライフワークでもある昭和歌謡研究をテーマとした『昭和歌謡文化継承委員会』を発足し会長として活動中。

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