TK from 凛として時雨

TK from 凛として時雨

【TK from 凛として時雨
インタビュー】
どんなにボロボロになっても
誰にも壊せないものが自分の中にある

ソロ活動10周年を迎えたTK from 凛として時雨がEP『yesworld』を発表。昨年行なわれた配信ライヴ『Studio Live for “SAINOU”』の劇場公開時に初披露された表題曲、ヨルシカのn-bunaによるリミックス、YouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』で披露した音源を含む本作についてメールインタビューを試みた。

リモートは客観性が保たれるので、
僕には合ってます

「yesworld」は昨年行なわれた配信ライヴ『Studio Live for“SAINOU”』の劇場公開に合わせて作られた楽曲かと思います。各楽器の分離がはっきりしていて、サラウンドミックスを意識した作曲/アレンジのような印象を受けたのですが、実際にはどのようなイメージで作られた曲なのでしょうか?

僕が作った本当にざっくりとしたデモに、ちゃんMARI(ゲスの極み乙女。)にピアノを入れてもらうところからスタートしました。分離がはっきりしているのは、軸をエレキドラム(以下、エレドラ)で録音してることも大きいかもしれません。レコーディングスタジオが使えなかったので、それを逆手にとって僕のスタジオにエレドラを持ち込んでレコーディングをしたんです。いつかやってみたいとは思っていたのですが、なかなかそれを最初の選択肢にする機会がなかったので(笑)。ただ、エレドラの信号はタイミングとタッチの強弱をもとに、過去にBOBOが録音した生ドラムのサンプルなどを貼りつけて、生と打ち込みのハイブリッドのような音像にしてみました。

リモートでのレコーディングの感想を教えてください。

リモート自体は海外を含め過去にもよくやっているのでとてもやりやすいですし、違和感もなかったですね。最初に全部ができたものを渡すのではなく、ある一部分をちゃんMARIに渡して、先にそこを構築することによって、そのピアノからまた別のフレーズを作ったりしました。そうすることで自分にない要素が初期の段階で入れられるのが面白かったですね。リモートはその場のノリとかではなく、常に客観性が保たれるので、その点も僕には合っています。

サラウンドからステレオにミックスし直すにあたってはどんな難しさがありましたか? ポストプロダクション全般に関してこだわった部分を教えてください。

そうですね。やはり劇場や自分のスタジオで聴いていた5.1chのミックスのイメージが強いので、一度そのイメージを捨てることから始めました。劇場で流していたものとは音像も結構変わっていると思います。スタジオライヴのミックスも含め5.1chでやっていたので、そのまま5.1chでBlu-rayに収録したい気持ちもありましたね(笑)。

歌詞は2020年の状況に対するTKさんなりのリアクションかと思いますが、歌詞であり、“yesworld”というタイトルに込めた想いを訊かせてください。

リリースもまだ見えていなかったのでデモとして発表しましたが、もう劇場での発表のタイミングからこのタイトルでした。あくまでこの楽曲の中のストーリーとして、“僕らを含めた世界は何か見えないものの言いなりになってしまうのか?”というところから書き始めました。変えられないことも、自分の力だけではどうしようもないこともあるけれど、それは今に始まったことではなくて、その中で壊れていくのか? 壊していくのか? 僕はいつも自分自身へのストレスや絶望の中に光を見つけようとして生きてきたので(笑)。どんなにボロボロになっても、誰にも壊せないものが自分の中にあるはずだよなって。

「unravel」のリミックスは石田スイさんの展示会(『石田スイ展 東京喰種▶JACKJEANNE』)に合わせて制作されたものですが、ヨルシカのn-bunaさんに依頼した経緯と、リミックスの仕上がりに対する感想を教えてください。

n-bunaくんに依頼したのは、彼の音楽に対して真摯に向き合う姿勢はもちろんのこと、その楽曲のもっとも美しい壊し方を知ってると思ったからです。リミックスというのは存在自体がとても難しいものですし、彼自身もきっとそれは分かっていたはずです。多くの人がオリジナルを求めつつもどこかで壊してほしいという曖昧なボーダーラインを、理想的なかたちでアウトプットしてくれました。僕自身も好きでよく聴いてるんです。愛情を感じますね。
TK from 凛として時雨
TK from 凛として時雨
EP『yesworld』【初回生産限定盤】(CD+Blu-ray)
EP『yesworld』【通常盤】(CD)
CD+Blu-ray『Acoustique Electrick Sessions 2020』

OKMusic編集部

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