L→R Toshi(Support Ba)、佐藤達哉(Support Key)、森重樹一(Vo)、CHARGEEEEEE...(Support Dr)、カトウタロウ(Support Gu)

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【ZIGGY インタビュー】
機械じゃ出せないスウィング感や
ドライブ感を人間の力で出す

歌が歌える以上の喜びなんて、
俺の人生にはない

「SWING, DRIVE, ROCK’N’ROLL」に《何一つ残さずに/消えちまうのかよ?》というフレーズがありますよね? これもどんなふうに受け取ればいいだろうかと思っていたんですけど、ロックンロールを次の世代に受け継ぐという意志の表れだったわけですね。

人間には自我があるじゃないですか? 自己顕示欲があるじゃないですか? 僕は本能的な部分が強いし、自己顕示欲も強いんですけど、決して自分ひとりで生きてきたわけじゃないので、自分がもらった財産を独り占めすることには何の意味もないんですね。父母、ご先祖様からいただいた身体的ポテンシャルや考え方を僕が僕のために使うのではなくて、何かメッセージするために使わなかったら、僕が得てきたものは誰かに伝わらなかったら、それはナンセンス極まりないし、無駄遣いだと思うんです。そんな僕のベーシックな考え方が歌詞に表れていると思いますね。

『SDR』収録曲の歌詞には自然体な姿勢というか、あっけらかんと言っていいスタンスが描かれていると感じました。「SWING, DRIVE, ROCK'N’ROLL」には《天下分け目の勝負に 鼻歌で飛び乗れ》、「鉛の空の下でも」は《希望に架かる橋を/ケセラセラ歌いながら渡って》とあり、「馬鹿につける薬はどこに」で《野生を解き放て》、「傷痕」では《傷痕をさらけ出せ》と、裸になること、剝きだすことを推奨しているようでもあります。

僕は11年ほどお酒を止めていたんですけど、昨年の夏頃からまた飲むようになったんですよ。11年間、“お酒を飲まない生き方はこうなんだ”という考え方で生きてたんですね。でも、そこでの矛盾を感じて。昨年の夏から自分なりにセーブしながら飲んでるんですけど、やっぱり自分にとって飲むことが必要だったと思うし、飲むことによって解放できるものがあって、“お前はロックンロールに何を求めているんだ?”と。“ロックンロールに求道者みたいなものを求めているのか? そんなにお前は偉いのか?”と自問自答しちゃうわけです(苦笑)。自分自身がハードルを上げすぎていたんじゃないかと思うことがあって、 “正しいことをするんじゃなくて、楽しいことをするために何を選ぶか? どういうスタンスで生きるか?”と考えるようになったんです。で、飲もうが飲むまいがさほど変わらないことを知り、だったらしかるべき時に飲み、しかるべき時には飲まず…という生き方を選べばいいんじゃないかと。それは歌を書いていく中でものすごく自分に変化を与えてくれましたね。

「もっと好きにやるよ」に《世界を暴け/自分を暴け/そして/大袈裟でなく/愛の意味を知れ》とありますけど、これはおっしゃられたことに直結しますか?

それはまさに酒を飲むようになってから書いたものですね。結局、自分のことを大したもんだと思っているから、生きることが息苦しかったり、自分にいろんなことを課していくわけですよ。例えば、“いい父親でいたい”とか、“いいアーティストでいたい”とか、そういうことを自分に課してしまう。でも、自分にできることは頭でイメージしている“いい父親”でや“いいアーティスト”よりは低いんですよ。それが当たり前のことなのに、絵に描いた餅じゃないけど、そういう理想を求めてしまう。でも、“俺は俺自身でいいんだ”と。“俺が俺自身であることはどうにもならないことで、俺が俺自身であることによって、自分自身が思っている以上のことがあるはずだし、以下のこともあるはずだし…” と徹底的に分析できたとしても、そんなことに意味なんかねぇだろうと思ったんですよ。そう思った時に、《ケセラセラ歌いながら渡って》もそうですし、《大袈裟でなく/愛の意味を知れ》という言葉が出てきたんでしょうね。“愛の意味”って大袈裟だから《大袈裟でなく》と言ったんですけど(笑)、愛はどこにでもあって、シンプルなもので、男女の性愛的なことじゃなくても、“これは愛だ”と思う瞬間って結構あるじゃないですか。その意味をわずかでいいから感じたり、知ることができたりしたら、それだけで十分にメッセージになるし、僕が音楽をやるものすごくモチベーションになるんですね。

お酒も軽く飲む程度なら、むしろ気晴らしになっていいと?

食事の時にワインの一杯も飲めないような人生がどれだけ楽しいものなんだろう…って、今の僕は思いますね。

それは同意します(笑)。適度に飲む分には大丈夫ですよ!

ほんと思うんですけど、飲まないと愛の意味を大袈裟にしちゃうんですよ。要は、大袈裟に物事を考えてしまうんです。もともと僕は神経質だし、過度にいろんなことにとらわれるから、“愛って何ぞや?”なんて問題を自分自身に投げかけてしまったら、もうそれはえらいこっちゃで(笑)。もっとシンプルに感じられることの中に愛であったりを見出したほうが楽しいんじゃないかなって。今年に入って、ずっと乗っていたコルベットを手放したんですね。愛していると思っていたけど、重くなってきたんですよ。何こう…管理者としての責任のほうがそれを持たないことよりも重く感じたんです。たぶん自己顕示欲とか自己満足のために車を持っていたんで、一回決別したいと。

「もっと好きにやるよ」の《全てを持ってるなんて事は/何も持ってねえのと変わりゃしないぜ》はまさにそれですね。

ほんとそうですね。“俺は荷物ばかりを増やしていって、自由という自分の一番大事な持ち物をどっかにやっちまったんじゃねぇのか?”って。“その自由のほうが俺には大きくねぇ?”って。曲が書けて、歌詞が書けて、歌が歌える以上の喜びなんて、俺の人生にはないもん。それができることが嬉しいから続けてこれたし。

OKMusic編集部

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