AK-69

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【AK-69 インタビュー】
“自分が作ってて面白いもの”って
意識だった

誰も到達できなかったところへ
行ったとき、俺はマイクを置く

なるほど。今回もさまざまなアーティストとの新鮮なセッションが繰り広げられてますが、フィーチャリングの面子はどのように選ばれたのですか?

字面で見て、“おっ、聴きてぇ!”って思える人たちとやりたいって意識はありました。¥ellow Bucksは同じ東海のニュースターなんで彼は絶対で、他はインパクト重視ですね。ANARCHYは20年来の仲だけど一緒にやるのは8年振りだったし、ちゃんみなと俺ってありそうでなかった組み合わせじゃないですか。そもそもちゃんみなは基本客演やらないんで、受けてくれたこと自体が光栄でした。

では、その「Racin' feat. ちゃんみな」について聞かせてください。

これはまさにレースのデッドヒートしてる場面ですね。俺もぐうの音も出さなさそうなことを言ってるけど、それに対してちゃんみなが“お前が作ってきた道なんて古いから”ってなかなかのことを言ってくるんです(笑)。しかも、サビでは《旗を上げろチャンピオン》ってちゃんみながチャンピオンに降参しろって歌ってるっていう。ちゃんみな目線では俺のことかもしれないけど、俺ももっと目指すところはあるし、いつでもチャレンジャーな気持ちがあるんですよ。そういう両者の目線を汲みながら、うまいこと言ってくれましたね。まさにデッドヒート感が出ました。ビート的にも派手なリードっぽいものじゃなくてドープな感じで、それに彼女も乗ってきてくれて、やってて楽しかったです」

SALUさんとの「Victory Lap feat. SALU」も印象的な曲ですね。

俺がリスペクトしているアーティストとしてー流のSALUだからこそ、アルバム最後の「Victory Lap」を歌ってほしかったんです。自分との戦いに勝ってビクトリーラップを噛み締めてる歌にしたいって、SALUにこの曲の世界観を伝えたら、俺の言ってほしいことを見事に全部言ってくれました。それでいてスキルも見せてくれて、さすが今の位置にいるだけあるなって思いましたね。SALUに歌ってほしかったことって、自分が今まで歌ってきたことではあるんですよ。でも、それをあえてSALUが言うことでまた違う説得力、聴き心地が生まれましたね。そういう意味でも、今回は客演陣に助けられたっていうのはあります。

自分の言いたいメッセージを人に委ねて表現したというのは、より広い視点で自分の作品をとらえて作れたってことでしょうか?

ほんとそうです。“自分で歌わなきゃ!”みたいな感覚はまったくなかったですね。“あいつにこれを歌ってもらったら絶対に面白いじゃん”っていうプロデューサー目線みたいなのがあって、それが全てうまくハマったと思います。

アルバムが完成しての手応えはいかがですか?

月並みですけど、めっちゃいいものできたと思ってます。“自分が作ってて面白いもの”って意識だっただけに、なんか初期衝動で作れた感覚にもなりました。それこそ、昔勢いで作ってた頃の『THE RED MAGIC』(2011年1月発表のアルバム)とかに近しい感覚になれたんです。気づいたらどんどんアルバムが組み上がっていって、振り返って聴くと、“俺、どうやってこれを思いついたんだ?”って人事みたいに思える曲が結構あったんです。そう思えるのって、いいものができる時のバロメーターなんですよ。それをすごく感じるアルバムでしたね。

では、今後の予定を聞かせてください。

まずは、アルバムの世界観を魅せるライヴを仕込んでます。状況的な問題があるので時期的にはちょっと先だけど、しっかり準備をして、みんなの度肝を抜く世界観を作ろうと思ってます。

あと、今年はAK-69さんが17歳からマイク握り始めて25周年ということですが、ここからさらにどんなものを提示していきたいか、今の想いを聞かせてください。

俺は最後のステージは決めてるんですよ。それは衰えて辞めるとかじゃなく、今までラッパーで誰も到達したことがないところまで行って、そこでマイクを置こうって。この先は、その大きな目標に向かっていくだけですね。ただ、それはヒップホップ全体のシーンを大きくしないと到達できないことなんですよ。今はまだ無理だけど、俺が水面下で動いてるプロジェクトを始動させれば、きっとヒップホップのシーンが劇的に変わると思ってますね。それが実現して業界自体が大きくなれば、俺の最後のステージまで持っていけるんじゃないかなと。

そのためにも走り続けると。

そうです。今日明日でどうなるものでもないんで、それまで頑張るのみです。2~3年経った時、“AK-69があんなこと言ってたな”って分かると思うんで、その時を楽しみにしててほしいですね。

取材:土屋恵介

アルバム『The Race』2021年6月9日発売 Def Jam Recordings/Virgin Music
    • 【初回限定盤】(CD+DVD)
    • UICV-9338
    • ¥4,070(税込)
    • 【通常盤】(CD)
    • UICV-1117
    • ¥2,970(税込)

ライヴ情報

『IN THE CLUB TOUR 2021』開催中
詳細はAK-69 オフィシャルHPまで
https://ak-69.jp/live/

AK-69 プロフィール

エーケーシックスティーナイン:孤高のヒップホップアーティスト。“険しい道を敢えて選ぶ”という自身の歌詞にもある通り、勝ち上がり辛い環境から、頂点を目指すラッパーである。2016年4月、米国の伝説的なヒップホップレーベル「Def Jam Recordings」と契約。最大の魅力であるライブでは音響、照明、演出を全てセルフプロデュースで行い、19年3月には自身4度目の日本武道館ライヴ2デイズを完売し大盛況を収めた。スポーツ選手からの支持も厚く、プロ野球選手の入場曲使用率はNo.1など様々なジャンルのアスリートが楽曲を使用している。またライヴ中のMCの評価が高く、己の生き様から生まれる“言霊”が男女問わず競争社会で戦っているアスリートや経営者にも共感を生み、高級自動車メーカー、高級時計ブランド、スポーツチームなどさまざまな企業のアンバサダーも務めている。AK-69 オフィシャルHP

「I’m the shit
feat. ¥ellow Bucks」MV

『The Race』Teaser Movie

AK-69 & ¥ellow Bucks & DJ RYOW
「I'm the shit」LIVE at SHIBUYA109
(Official Video)

OKMusic編集部

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