森重樹一(ZIGGY)

森重樹一(ZIGGY)

オーディエンスが返してくれるから
自分のを肯定できる

今の森重さんにとって、ZIGGYを突き動かすエネルギーはどこから湧いてくるのでしょうか?

やっぱりステージかな? ステージに立つことっていうのは、家で寝間着でいる自分じゃなくて、ステージに上がる自分を用意しないとできないんだよね。歌うことが喜びであると感じながらアウトプットできると、必ずオーディエンスに届いて、そのオーディエンスの感じている楽しい気持ちが返ってくる。それがすごい達成感でさ、自己肯定感につながるんだよね。“少なくともこれだけの人たちに俺は必要とされているんだ”って感じることは、自分のことを肯定できる。自分を客観視すると、とても好ましくないって思う部分もあるけど、自分が持って生まれた生来的なものだから何をしても潰れない。その生来的な負の部分に自分が引っ張られると、すごく後ろ向きな人間になっちゃうんだよね。

ステージに立ち続けるからこそ、ZIGGYはZIGGYでいられると。

自分が一番好きなことを真剣に投げると、オーディエンスがひとりひとり違うかたちで返してくれるから、次に進めるんだと思う。ステージに上がることが僕にとってのロックンロールだから、それを忘れては何も始まらない。それこそ3歳の時にさ(笑)、何のサジェスチョンもないまま本能的にステージに上がった、それが全てなんじゃないかなって思うよ。それがあったから音楽が始まったし、初めて自分が積極的にした行動だったんだと思うんだよね。

最後に、森重さんにとってのキーパーソンとなる人物はどなたになりますか?

曲を書き始めた時にすごく好きで聴いてたのが甲斐バンドなんだよね。甲斐よしひろさんの『荒馬のように』って本を高校生の時に読んで感銘を受けて…甲斐さんってすごくロマンチストだと思うけど、ダンディズムとロマンチストを同時に持っている方で、彼の書く詩が大好きで、たくさん聴いたし、歌った。自分が自覚している初めてのステージは16歳の時で、甲斐バンドのフルコピーだったんだよね。僕は洋楽もすごく好きで、スタイルやサウンドにすごく影響を受けてきたけど、精神性や日本語でやっていることなんかは、やっぱり甲斐バンドから受けた影響が大きいと思う。昨年、自宅から弾き語りの配信をしている時に甲斐バンドの「嵐の季節」を歌ったんだけど、その16歳の時のステージでも歌ってるんだよ。いい曲で、歌詞もコードも全部覚えてるし、あの頃の自分ではその表現にどんなメンタルがついているのか分からなかった部分もあったけど、今の自分にはとてもよく分かる。だから、甲斐よしひろさんですね。

取材:千々和香苗

森重樹一 プロフィール

モリシゲジュイチ:日本最高のR&Rバンド、ZIGGYのリーダー&ヴォーカリスト。 「GLORIA」「I’M GETTIN’BLUE」「STAY GOLD」「Jealousy 〜ジェラシー〜」など、ZIGGYのビッグヒット曲はほとんど彼の手によるものであり、ソングライターとしての評価も非常に高い。類稀なるその歌唱力は日本のみならず海外でも高く評価されている。ZIGGYの活動と並行して、ソロワークでも通算16枚のアルバムを発表。森重樹一オフィシャルHP

OKMusic編集部

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