Editor's Talk Session

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【Editor's Talk Session】
今月のテーマ:
大型イベント『アニサマ』が
直面したコロナ禍での葛藤

ライヴの体験が戻ってくる時まで
最高のクオリティーを
忘れずにいてほしい

齋藤
ただ、配信用にいろんなエフェクトを施して映像として観せることはできても、それでは感動できるリアルな体感がないんですよね。それを自分でも体感したのは、『滝沢歌舞伎』を拝見させていただいた時で。『滝沢歌舞伎』もコロナ禍の影響を受けていましたが、今年に入って観られるタイミングで推しの佐久間大介くんを観に行きました(笑)。実際に会場で観たらとても素晴らしくて。何が素晴らしいかと言うと、太鼓の音が上からすると思って見上げると2階で腹筋太鼓をやっているんですよ。視界の中には他の演出も入ってくる。これが配信ライヴとの大きな違いで、リアルなライヴは自分の首を動かすことでカメラのスイッチングをしているわけです。もっと言うと、周りのお客さんの表情を見れるんですよね。桜吹雪が舞っている演出になった時もステージじゃなくて、桜吹雪を観て、そして感動の涙を流しているお客さんを観て、それに感動するみたいな。そういう作用は配信ライヴでは生まれないし、再現できないんですよね。だって、スイッチングされた配信画面を受動的に観ているだけなので。
千々和
私はmusic UP'sでインディーズコーナーを担当しているので、自分が観る配信ライヴは200人規模の小さなライヴハウスも多く、スタッフの人がどうにか配信技術を身につけた手作り感のあるものだったりするんです。規模の大きい配信ライヴとは映像としてのクオリティーも、チケット代も違うんですけど、現場で観る良さをコロナ禍でも忘れないでいてもらうために努力をしているのは、どちらにも共通して言えることだと思います。赤字の中で配信機材を揃えるところから始めたライヴハウスの方の葛藤を聞く機会は多かったんですけど、アリーナクラスの会場でやる配信ライヴの労力も同じく計り知れないもので。『滝沢歌舞伎』は伝統的なミュージカルだし、映画館でも上映していましたが、現場で体験することを前提とした作品を映像にするのってすごく大変なことで、なぜそこまでするかの理由は、紛れもなく現場をなくさないためなんですよね。配信は今後なくならないと思いますし、これからどんなに配信の良さを見つけたとしても、現場で観る素晴らしさは忘れられちゃダメだと思っています。
齋藤
まさに千々和さんのおっしゃる通りですよ。配信の目的って食いつなぐのも大切だけど、大小問わず自分たちが誇りを持ってやっているライヴの体験が戻ってくる時まで、みんなに最高のクオリティーを忘れずにいてほしいという一心だと思います。
千々和
ジャンル関係なく、どこのライヴ関係者も同じ方向を向いているのを感じます。
岩田
そんな中、感染対策をしながら有観客のライヴも増えてきていて、今年8月末に有観客で開催予定の『Animelo Summer Live 2021 -COLORS-』はどんなイベントになりそうですか?
齋藤
演出を含めても例年の『アニサマ』とは違ったものになると思います。でも、それは制約ではなく違う可能性だととらえていて、今の状況でもお客さんを最高に楽しませられると自信を持って言えます。マスクをしていても、お客さんの反応は拍手や身体の動きで分かりますもんね。そういう意味では、コロナ禍以前と大きくは変わらないイベントになると思います。
三上
変わらないですよ。2年くらい我慢しているから、泣いているお客さんも多かったりしますし。
齋藤
僕も泣いちゃいますもん。
三上
泣いちゃいますよね。何千人の拍手の音が会場に響いているのを聴いちゃうと。
岩田
私も最近、Zepp規模のライヴハウスで有観客ライヴを観に行く機会が増えましたけど、アーティストによってレギュレーションは違いますが、お客さんがジャンプをして楽しんでいる姿とか、振り付けがある曲で踊っている場面などを観るとコロナ禍前と変わらず楽しめるんだと思いました。
齋藤
そういうふうにお客さんにも感動してもらいたいから、今年の『アニサマ』は各所にお願いして例年以上にステージの後ろで流すアニメ映像も多いし、コラボも例年以上に力を入れていますし、過去で一番楽曲数が多いセットリストになっていると思います。あと、昨年からずっと温めていたことを、延期になった時間をかけてもっと面白くブラッシュアップした演出もあります。だから、今年もベストを更新できる『アニサマ』になりますよ。
三上
2年分の想いがあるから感動しちゃいそうですね。
齋藤
スタッフ目線としては自分たちの頑張りで感動するというよりは、お客さんの光景や楽しんでくれるアーティストの姿を観て、きっと泣いちゃうと思いますね。
■『Animelo Summer Live 2021 -COLORS-』
日時:8/27(金)、8/28(土)、8/29(日)※予定
各日14:00開場 / 16:00開演
会場:さいたまスーパーアリーナ

OKMusic編集部

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