戸塚祥太(A.B.C-Z)「観劇に来てく
れる方に、元気、勇気、笑顔を少しで
も届けたい」~舞台『フォーティンブ
ラス』が開幕

2021年8月19日(木)Bunkamura シアターコクーンにて、舞台『フォーティンブラス』が開幕した。初日にあたり、演出家&出演者のコメントが届いたので紹介する。
『フォーティンブラス』とは、シェイクスピアの代表作ハムレットの中に登場するノルウェーの王子の名前。物語の中では、フォーティンブラスの父親がハムレットの国デンマークに戦争で負け、その復讐のために攻めたところ、既にハムレットの王家は滅んでしまっており復讐する相手は死んでいた……という結末に登場する。
長いハムレットの物語の中で2回だけ登場するこの「脇役」にスポットライトを当てて、横内謙介が俳優の視点から1990年に書き下ろした作品が本作だ。劇団善人会議(現、扉座)で初演された後、多くの俳優たちによって幾度となく演じ継がれてきた。
今回、中屋敷法仁が演出を手掛け、主人公フォーティンブラス役をA.B.C-Zの戸塚祥太、対立するハムレット役を内博貴が演じる。そのほか、能條愛未、矢島舞美、富岡晃一郎、納谷健、吉田美佳子、新原武、吉田智則らが出演し、世界中に数あるシェイクスピアの書き換え戯曲の中でも、群を抜いて注目を集めてきた日本の名作を上演する。
【STORY】
お馴染みの名作『ハムレット』が華やかに上演されている、とある古ぼけた劇場。その楽屋で、売れない役者・羽沢武年が、上演中だというのにヒマしている。彼の役は、ノルウェーの若き王子、フォーティンブラス。
役名は勇ましいが、最初の出番は、芝居が始まって約2時間15分後。それもただ舞台を通り過ぎるだけ。二番目の出番は全ての物語が決着を見た後。のこのこ登場し、最後のまとめをするだけの、いわば「刺身のツマ」。
その上ハムレット役の大スターは、横暴で、陰険で、勝手に芝居を変えるわ、若い女優に手を出そうとするわとタチの悪いことこの上ない。武年ばかりでなく、オズリック役で恵子の恋人である岸川和馬やオフィーリアに抜擢されたバラエティタレント刈谷ひろみさえも、そんな大スターに嫌気が差し、楽屋には一触即発の不穏な空気が流れている。
そんなある夜、芝居のはねた劇場に、突然不気味な亡霊が姿を現す。亡霊は、自らを「フォーティンブラスの父」だと名乗り、そして武年に向かって言った。
“我が息子フォーティンブラスよ。さあ、今こそその汚れ亡き高潔な血を熱くたぎらせ剣を抜け。そしてその剣に、ハムレットへの復讐を誓うのだ!!”
その言葉にとまどいながらも武年は、亡霊にハムレットへの、そして大スターへの復讐を誓うのだった。
しかし劇場付きの女優、松村玉代は、亡霊の姿を見て驚いた。この男は、「フォーティンブラスの父」なんかじゃない。昔、玉代
が一緒に芝居をしていた俳優の岸川和春……すなわち、オズリック役の岸川和馬の死んだ父親の亡霊だ……しかし何故今頃、和馬の父が亡霊となって、思い出の詰まったこの劇場に……??
果たして武年の復讐の行方は?
そして亡霊が寄せる、この舞台に対する想いとは?

戸塚祥太 コメント
僕は羽沢武年という大部屋の脇役俳優を演じます。羽沢は脇役とはいえ、お芝居に対しての愛情をしっかり持っていて、それゆえに歪んだ部分がある、複雑な人間味のある役です。今回、内(博貴)と外部舞台で初めて共演できる機会をいただいて、なかなかない機会ですし、演技のスイッチが入る内を、同じ板の上という一番の特等席で観れるのがとても嬉しいです。
こういった時期にみんなで稽古を乗り越えて、ここまでこぎつけられたのは小さな奇跡の連続だと思います。初日の幕が開きますが、観劇に来てくれる方に、元気、勇気、笑顔を少しでも届けられるように、このチームで、最後まで小さな奇跡を毎日重ねていきたいです。
内博貴 コメント
あなたのサミーこと、黒川正美役を演じます内博貴です。僕が演じる役はもう無茶苦茶です(笑)僕なりに振り切ってやらせていただいています。常に100%で、上からものをいうタイプなので本当にパワーを使います。本当の僕とは違いますからね! やったことのない役なので、やりがいは感じますね。演じたことのない役をやれるというのは、役者にとって、幸せなことですし、精一杯演じさせていただいています。
とっつー(戸塚祥太)とは気心知れた仲で、いつか外部舞台で一緒に出演できたらいいねと昔から話していたのですが、まさか本当に一緒にできるとは思っていませんでした。稽古からとっつーのお芝居を間近で観て、ずっと笑っていました。
こういう時期だからこそ、皆さんに元気になってもらえる作品になっていると思いますし、思いっきり笑っていただけたらいいなと思います。
能條愛未 コメント
私はバラエティタレントとして芸能界の酸いも甘いも経験して、女優という道を始めた刈谷ひろみという女優の役を演じます。
刈谷ひろみは、最初、他の共演者に比べてお芝居への熱量が少なかったのですが、周りのひたむきな姿や、セリフの量ではなく与えられた役に真摯に向き合う姿を見て感化されていきます。座長である黒沢正美に対して、食って掛かるところや、黙っている人たちの中で一人でも文句を言いに行くところは、私と違ってとても強いなと感じますし、自分にはできないことなのでかっこいいなと思いました。
矢島舞美 コメント
私が演じる松村玉代は、この劇場に住み着く主で、気味の悪いといわれるおばさんです。劇場に出るといわれる亡霊を待ち続けて、次に亡霊が劇場に現れたら身を捨ててでもあの世に退場させようと心に決めて待っています。誰にも言わず心に秘めているものを持っている役は難しいと思いましたが、とてもやりがいがあり楽しいです。
最初に戸塚さんと内さんが稽古場に一緒にいらしたときに、オーラを放っていてスターの方々だと思いました(笑)しかし、実際には腰がとても低く優しい方々でよかったと思いました。
稽古期間中に、岸川和馬役の納谷健さんの誕生日があり、戸塚さんと内さんお二人が、喧嘩をしてからお祝いをするというサプライズを計画してくださったのですが、その喧嘩が本気すぎて、私は怖くて泣いてしまいました。
中屋敷法仁 コメント
このお芝居は、俳優という生き様、演劇という仕事に対する誇りと情熱あふれる作品になっています。僕は演出家なんですけど、この4名(戸塚、内、能條、矢島)に関しては、もともと大好きで。どうしたらこの4人からいい油がとれるかをずっと考えて稽古をしていました。戸塚くんは絞れば絞るほど俳優のいい油がでるんです。
今作は、俳優さんの本性といいますか、演じることとはなんだというような魂がみられるので、稽古場でも楽しく皆さんの演技をみていました。演劇を愛するみなさんはもちろん、初めて演劇を見る方も俳優ってこんなにエネルギッシュで、演劇ってこんなに様々な想像力を掻き立てる空間だと感じていただけたら幸いです。

本公演は8月29日(日)までBunkamura シアターコクーンにて行われる。

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

新着