市川猿之助が新たな演劇プロジェクト
を始動 浅田次郎原作の「天切り松 
闇がたり」シリーズを尾上右近、石橋
正次らと共に朗読劇で上演

2021年9月6日(月)~8日(水)京都芸術劇場 春秋座、9月22日(水)日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールにて、大学開学30周年記念・劇場20周年記念公演 猿之助と愉快な仲間たち 第一弾公演『朗読劇 天切り松 闇がたり ~闇の花道~』を上演することが発表された。
歌舞伎役者である市川猿之助率いる澤瀉屋一門のメンバー、加えてゲスト出演の尾上右近、そして猿之助のスーパー歌舞伎を支えてきたメンバーたちで、2002年に開催した『第一回亀治郎の会』でも縁のある京都芸術劇場「春秋座」において、新たな演劇プロジェクト「猿之助と愉快な仲間たち」の第一回公演を上演する。なお、新型コロナ感染症に罹患し現在療養中の尾上右近は、本作を以って療養から復帰する予定とのこと。
本作は、「月刊小説」1990年の七月号誌上に誕生した浅田次郎原作の「天切り松 闇がたり」シリーズを朗読劇化するもの。本シリーズは、浅田が「地下鉄に乗って』で第16回吉川英治文学新人賞を受賞した翌年の96年に単行本で発刊、現在「第1巻 闇の花道」、「第2巻 残侠」、「第3巻 初湯千両」、「第4巻 昭和残侠伝」、「第5巻 ライムライト」の5巻が刊行され、累計150万部を突破する人気シリーズだ。
大正・昭和の帝都に名を馳せた義賊「目細の安吉」一家の活躍を描く物語で、夜更けの留置所に現れた不思議な老人は、六尺四方にしか聞こえないという夜盗の声音「闇がたり」で、遥かな昔を語り始める。
失われつつある粋で小気味の良い江戸ことばで、市川猿之助、尾上右近、石橋正次ほか「愉快な仲間たち」が富裕層のお宝だけを狙い、貧しき人には救いの手を差し伸べる、義理と人情を重んじ、江戸の粋を体現したかのような「安吉一家」の胸のすく活躍を、六尺四方にしか声音が届かないという「闇がたり」によって現代に甦らせる。
また、朗読劇の後には、観客にも「愉快な仲間たち」入りをしてもらうため、場内に設置された「仲間箱」に、なんでも聞きたいこと、日ごろ疑問に思うこと、軽めの人生相談などを投稿すると、猿之助たちが回答するというアフターイベント「猿之助と愉快な仲間たちと語りまショー」を開催する予定だそうだ。公演とともにアフターイベントにも期待しよう。
猿之助と愉快な仲間たち 第一弾公演 『朗読劇 天切り松 闇がたり ~闇の花道~』
【ものがたり】
ある年の瀬の夜更け、しんしんと冷え込む留置場の雑居房にひとりの老人が現れた。下町 の職人のような風体、昔かたぎの仁義を切って先客の留置人たちを面食らわせる。「お情け こうむりやす。十八号、村田松蔵と申しやす。ごらんの通り棺桶に片足つっこんだ老いぼれ でござんすが、お見知りおき下さいまし」
警察署長も看守も一目おくこの不思議な老人は、大正昭和の帝都東京にその名を鳴らした義賊、目細の安吉一家のひとり。二ツ名は「天切り松」。
第一夜の皮切りは大正六年、真夏の東京は四谷界隈。かぞえで九歳の村田松蔵が父平蔵に 連れられて、抜弁天に住む安吉の邸宅を訪ねる。豪壮な屋敷に顔を揃える安吉とその手下、 寅弥、おこん、栄治、常次郎。松蔵はその場で安吉に引き取られ一家の部屋住みとなる。
翌年、東京地検の辣腕検事おしろいこと白井検事が大親分、仕立屋銀次の放免にからんで、 銀次を慕う安吉には承服しがたい話を持ちかける。拒絶する安吉。しかし網走監獄を出て花 も盛りの上野駅に降り立った銀次とそれを出迎えた安吉をある策略が待ち受けていた。 「それが俺らの稼業の、いやさ舞台の始まりだった。俺ァそのときはっきりと、大向こうから沸き上がる喝采を、この耳で聴いたんだ。」 (「闇の花道」から)
ほか同刊に収録の第二夜「百万石の甍」、第三夜「白縫華魁・衣紋坂」も上演いたします。

市川猿之助 コメント
今回、猿之助と愉快な仲間たちと題して、朗読劇を行う運びとなりました。
残念ながら、コロナ禍が、もはや日常となっている今では、ただただ立ち止まるのではなく、様々な制約の中で、できる限りのことを模索し、やっていくしかありません。
ということで、第一回の公演として、朗読劇を上演いたします。題材は、浅田次郎先生の大人気シリーズ「天切り松」です。あの独特な文章のリズム、描かれる時代の雰囲気は、〈闇がたり〉とあるように、まさに言葉で紡ぎ出す音の世界にぴったりな作品であると思います。
尾上右近さん、石橋正次さんをはじめ、スーパー歌舞伎II『ワンピース』『オグリ』で共演した素敵な仲間たちと送る、浅田次郎先生の描かれた、心温まる人情の物語。現実をしばし忘れ、せめて劇場にいるひと時、妖しくもまた、不思議な世界にお遊びいただければ、幸いでございます。
尾上右近 コメント
以前、猿之助のお兄さんがまだ10代だった私に向かって「俺の真似をするな。孤独になるぞ。」と仰ったことがありました。闘う男は敵を作ってでも闘わねばならないというような意味だったと受け止めています。そのときのお兄さんの姿と「天切り松」が、私の中ではどことなく重なる気がしております。
また、この作品に出てくる盗っ人達は、悪の中にも秩序や美学があって、野暮なことはせずに生きようとする真っ直ぐな人間達という印象です。もっとも「目細の安吉」が盗人になったのも、「さよ」が遊郭の世界に入ったのも、そうやって生きていくしかないという時代だった訳ですが。だからこそ、美学を持って生きる人達には影や哀愁があり、この作品には、とても魅力的なキャラクターが多く登場します。
今回はその中でいくつかのお役をつとめさせていただくことになりました。いずれのお役も筋の通った人間として大切につとめたいと思います。
石橋正次 コメント
登場人物が織りなす見事なまでに粋な男の心情美しく悲しい作品です。純な男の心意気が消えて行く現代に光あれ。きっと最年長の私、老骨ながら粋に演じてみたいです。猿之助さん、スーパー歌舞伎II『新版オグリ』にて大変お世話になりました。又この度、愉快な仲間達に入れて頂き有りがたき幸せ。

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