MY FIRST STORY、「音楽の力で何かが
変わるって本気で信じてます。」2年
ぶりの全国ツアーファイナルをレポー

MY FIRST STORY『TOUR 2021 continuation of the story』

2021.09.16 Zepp Haneda
「今日はノンストップで突っ走って行こうぜ、Zepp Haneda!」
自身と誇りに満ちた、堂々としたステージングで魅せた1曲目「KING & ASHLEY」を歌い終えたHiro(Vo)が煽ると、オーディエンスが熱く拳を突き上げて応える。MY FIRST STORY、2年ぶりの全国ツアー『TOUR 2021 continuation of the story』のファイナルを飾る東京・Zepp Haneda公演2日目。コロナ禍でもルールを厳守して、全国7ヶ所9公演を回ってきた彼らは、声が出せなくても、モッシュが出来なくても、最高のライブを作れることを知っていた。重厚なビートと鋭利なサウンドで聴かせた「ALONE」では、ステージを軽やかに跳ね回りながらハイトーンボイスを放ち、静かに力強く始まった「Missing You」では力強く感傷的な歌声で観客の心を鷲掴みにしたHiro。大きな拍手を受けて微笑むその表情には少し余裕さえ伺え、ライブ序盤にして観客としっかり心が繋がっているのを確信しているように見えた。
Hiro
「今日が本当のファイナル、昨日とはセットリストを変えてきました! 今日は精一杯、全部出しきりたいと思うので、最後までよろしくお願いします!!」と短い挨拶を挟み、Teru(Gt)の奏でるギターと切ない歌声で始まったのは「ハイエナ」。さらに美しいピアノのイントロで始まり、Nob(Ba)がティンパニを打つ姿も見れた最新シングル曲「告白」とバラードソングが続き、伸びやかで透明感ある歌声で会場中を魅了したHiro。耳元でささやくように歌う「あいことば」を優しく届けると、「この世界で一番の幸せ者にはする事など出来ないかもしれないけど...」で再びフロアの熱を上げ、<この世界で僕の愛が伝わる人は何人いるかなど分からないけど>の歌詞に「お前らだけで十分だ、Zepp Haneda!」と続けて叫び、ファンへの愛を贈る。
Nob
Kid'z
序盤でしっかりアゲた後、すぐに突入したバラードのブロックにはちょっと拍子抜け感もあったが、ライブが進むと、バラードのブロックがいかに効果的だったかが分かってきた。歌や言葉の力、Hiroの歌声が持つ説得力や求心力といったものをしっかり見せつけられた後に披露した楽曲たちからは、歌に込めた感情や言葉がより強く伝わってくる感があったのだ。また、ライブハウスながら椅子席で見なければいけないという不自由さも、バラードソングに浸るには最適。後になって考えてみると、これら全てが計算だったのでは?とさえ勘ぐってしまうが、これもまたルールを厳守した上で最高のライブを作るという条件の中で見つけた、ひとつの方法論であり、最適な効果や演出だったのだろう。
イントロに観客から拍手が湧き、Kid'z(Dr)の突き上げるビートで始まった「終焉レクイエム」、間髪入れずに始まった「I'm a mess」と続き、手拍子を合わせる観客が気持ちをひとつにしたところでMCに突入。“最近ムカついた話”をテーマに4人で仲良く楽しそうに話す、このゆるっとした時間もファンにとっては嬉しい限り。「これで終わっちゃうんだね」なんてしみじみしたくだりもありながら、「テンション上がる感じで(次の曲に)入っていって!」とTeruに無茶ぶりをするHiro。「みんなはいいから、俺をアゲて!」というHiroに「ソロよりマイファスの方が楽しいことを思い出せ!」と叫び、「なんだよ、お前! バグってんぞ!!」と突っ込まれながら真っ赤な照明が照らし、エッジィなギターが怪しく激しく鳴る「アンダーグラウンド」が始まると、激しい曲が続く後半戦へと突入。
Teru
MY FIRST STORY
「飛ばして行こうぜ、Zepp Haneda!」とHiroが焚き付け、Kid'zのヘヴィで性急なビートがフロアを揺らした「MONSTER」、破壊力抜群の楽曲にNobがスラッププレイで魅せた「大迷惑」と続き、熱気に包まれたフロア。「まだちょっと遊び足りなくないですか? モッシュもダイブも出来ないけど、心の中で悔しいことや楽しみにしてた想い、全部ぶつけてください。一緒に暴れようぜ!」とHiroが叫ぶと、ダンサブルな「ACCIDENT」に観客が両手を上げてジャンプを合わせ、会場が揺れる。さらに「猿真似ドロップアウト」とダンスチューンが続くと、<最後まで燃え尽きたいから 止まれない>とばかりにダンスする観客から掛け声が聴こえてくる気がしたほど、大きな盛り上がりを見せるフロア。激情的な歌と演奏で魅せた「Love Affair」を披露すると、ライブは早くもクライマックスへ。
「楽しい時間はあっという間で、あとたった3曲です。あと3曲でこのツアーは終わってしまうんです。もっともっと遊びたいんですよ! もっともっと楽しみたいんですよ! みんなの楽しみにしてた気持ち、そんなもんじゃねぇだろ! 一緒に踊ろうよ!」とHiroが別れを惜しみ始まった「モノクロエフェクター」は、ツアーのラストを意識したメンバーの気持ちにブーストがかかったのか、強固な歌と演奏がどデカイ塊となってぶつかってくる。さらに「不可逆リプレイス」では観客の熱い手拍子でさらなるブーストがかかり、会場は最高潮の盛り上がりを見せる。ツアーで鍛え上げた心と力で、たくさんの不自由がある中での最高のライブ空間を作り上げ、ついに迎えたラストナンバーは「With You」。
MY FIRST STORY
Hiro
「ラスト1曲です。みんなのおかげでこのツアー、とっても楽しかったです。ありがとうございました!」とHiroが感謝を告げ、丁寧に力強く披露したこの曲。「この世界に僕らが出来ることはとても少ないです。ライブをしても歌を歌っても、風邪を治すことも出来ない。革命家じゃないから、世界を変えることも出来ない。でも俺たちは音楽で繋がったから、1+1が1より少ない数字になるとは思えないんだよ! だから音楽の力で何かが変わるって本気で信じてます。少しでも明るい未来が待ってるように」と曲中、祈るように願うように熱いメッセージを送ったHiroは、「また会おう、必ずまた会おう。2月10日、日本武道館で待ってるからな!」と来年2月、5年ぶりの日本武道館公演を行うことを発表。全ての演奏を終えると、「まだまだ僕らには、やり残したこととやりたいことをたくさん残してます。だから、これからもこの4人で、5人で旅をしていくので、もし良かったら僕らのライブに遊びに来て下さい。今日は本当にありがとうございました!」と深々と頭を下げ、ツアーをしっかり締めくくった。
MY FIRST STORYは、11月より『We promise, 4 you once again Tour 2021』と名付けた東名阪ツアーを開催。そしてツアーファイナルとして、2月10日(木)日本武道館公演が決定! 明確な目標を見定めて、ツアー以降もノンストップで突っ走って行くであろうマイファス。彼らの旅はまだまだ続く――。

取材・文=フジジュン 撮影=TAKAHIRO TAKINAM
MY FIRST STORY

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