梶裕貴インタビュー:「“揺れるな”
という一言は、僕にもすごく刺さりま
した」 10月放送『ワールドトリガー
』3rdシーズンへの思い

10月9日(土)よりテレビ朝日系列にて放送開始となるアニメ『ワールドトリガー』3rdシーズン。その見どころを、主人公のひとり、三雲修役の梶裕貴にインタビュー!2ndシーズンまでの修の成長や、自身と修の共通点について語ってもらった。
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【インタビュー】修にとって大事なこと
──2ndシーズンまでの修の成長や変化を、梶さんはどのように感じていますか?
修は賢くて視野が広く、知識を応用したり機転を利かせたりできる人。戦えば戦うほど、いろいろなデータを吸収して「自分に何ができるか」、(極端なことを言えば)感情論を抜きにして、そのベストを選択することができる人だと思います。それが彼の何よりの強み。
「自分がそうするべきだと思ってるからだ」という印象的なセリフがあるように、とにかく根底にある意志が強い。ボーダー隊員として遠征を目指す目的がどんどん増えていく一方で、自分が強くなること・自分が勝つことなんてものは、正直どうでもよくて――もちろん、強くなるのに越したことはないのですが、それ以上に、チームとして勝つこと・目的を達成することが、彼にとっては大事なんです。そう割り切ってしまえる修は、なんて覚悟が決まっているのだろうと。カッコいいです。​
──修の意志の強さと覚悟があったからこそ、玉狛第2(三雲隊)はB級ランク戦を勝ち進んでこられたのかもしれません。
自分のふがいなさを感じながらも、考えて相談して、助言を得たらまた考えて……。そうやって編み出した方法で、しっかりと結果を出していく男ですからね。嵐山隊の木虎からヒントをもらったワイヤーを使う戦術もそう。何かひとつでも手がかりを見つけると、そこからとにかく考えて考えて考え抜いて、具体的で有効な方法を見つけ出す力が修にはあるんです。いざという時でも、自分がどう行動することがチームにとってベストなのかを瞬時に判断できる。実戦を通して、ますますその力に磨きがかかってきたので、より成長を感じますね。同時に、だからこその危うさもあって。読者・視聴者の皆さんにとっては心配だと思いますが…演じる僕にとっては、ワクワクする部分だったりもします(笑)。​
「葦原先生も、あえてそこを描かないところが素敵」
──B級ランク戦で、特に修のすごさを感じた場面は?
B級ランク戦では、ほとんどの対戦相手が修の実力を下に見ていますし、1対1になる局面では、あっさりと負けてしまうこともあります。普通、負けたらものすごく悔しいはずなのに……修はそこで反省したり悔んだりするのではなく、作戦室に戻った後、すぐに宇佐美先輩と一緒に次の作戦を立て始めるんです。自分が負けたことによって戦況がどう動いたのかを見極めて、じゃあ「今どうするべきか」を考えるところは、実に修らしいなと。
「チームとして勝つための、自分はそのコマのひとりである」という割り切り方が、すでにできているんですよ。もちろん試合が終わった後は、漫画やアニメには描かれていないところで、きっと「あの時ああしていれば。もっと自分に実力があれば」とひとりで反省していたりするとは思うのですが……葦原先生も、あえてそこを描かないところが素敵ですよね。主人公のひとりなのでモノローグも多いですし、彼の心理描写はこちら側にはダダ洩れなわけですが(笑)、周りの人に対してクヨクヨしているところをほとんど見せないのが、彼の凄みだと思います。
──三雲隊のメンバーは抱えている事情が重い分、隊長の修は大変そうです。
なんといっても、4人の隊員のうち2人は近界民<ネイバー>ですからね(笑)。千佳にも重い過去や目的がある分、そりゃあ大変だと思います。でも修は、そういう状況の方が動きやすいんだろうな……あくまで直観ですが(笑)。でも、一筋縄ではいかないメンバーだからこそ、逆に修の強さや存在価値を汲み取ってくれる部分もあると思うんですよね。3rdシーズンで描かれる描写も含めると、ひとりひとりの個性は強烈ですが、そのぶんアットホームで家族のような雰囲気のメンバーだなと改めて感じています。​
「“揺れるな”という一言は、僕にもすごく刺さりました」
──修の「自分がそうするべきだと思ってるからだ」という考え方は、梶さんご自身とも重なる部分があるように思います。さらに、2018年開催の『ワールドトリガー復活ナイト』内でも生アフレコが披露された、迅さんの「揺れるな」という一言が3rdシーズンでは登場しますが、梶さんはどう感じていますか?
修も僕も、その時々で常に変化しているとは思いますが……僕から見た修は"筋が通っていて、真っ直ぐすぎる人だ"という印象。迅さんが修に対して放った「揺れるな」という一言は、僕にもすごく刺さりました。もちろん、お芝居するうえではどんなときでも全力で挑んでいますが、僕個人としては「自分、揺れてしまっているな」と思うこともあるんです。ブレているつもりは決してありませんが、揺れてはいる、というか。
だからこそ修の芯の強さをあらためて実感しましたし、迅さんみたいな人がそばにいてくれたら、さぞ心強いだろうなとも思います。今は、以前のように気軽に飲みに行けるような環境ではありませんし、自分からわざわざリモートや電話で先輩に相談するタイプでもないので…そういった相手と深い話がしにくい現状が、少し寂しいですね。もし僕の様子を察してくださった先輩から声をかけていただけたら…きっと甘えてしまうだろうな(笑)。​
──10月9日からは、3rdシーズンの放送がスタートします。今のお気持ちをお聞かせください。
『ワールドトリガー』は、本当にいろいろな種類の面白さが詰まっている作品。なかでも1stシーズンの後半から軸として描かれているB級ランク戦は、葦原先生ならではの緻密に計算されたバトルや、キャラクター同士の人間ドラマが魅力的なエピソードです。それを、まもなくご覧いただけることは、僕自身、純粋にうれしく思います。​
──1stシーズンでは敵として登場したヒュースが、2ndシーズンでは修たち玉狛第2の仲間となりました。
かつて敵だったキャラクターが味方になるなんて、いつの時代も、ものすごく胸熱な展開ですよね! まあ、アフトクラトルに帰還したいヒュースと、遠征部隊に選ばれるための戦力がほしい修たちの目的が一致しただけであって、いわゆる味方とはちょっと違うのかもしれませんが……。ただ、ヒュースもとても頭のいい人物なので、絶対に思慮の浅い裏切りはしないはず。守るべき約束は守る性質だと思っています。ヒュースの修に対する信頼感が3rdシーズンを通してどのように変化していくか。その辺りも含めた、新生・玉狛第2の連携も見どころだと思います。​
古株メンバー・林藤ゆりとのシーンに注目
──3rdシーズンで演じるのを楽しみにしていたシーンはありますか?
今回新たに、玉狛支部の古株メンバーである林藤ゆりさんとミカエル・クローニンが登場します。同時に、玉狛支部の過去も明らかになってくるのですが…そこでの会話劇の面白さは、バトルとはまた違った魅力があり、個人的にも楽しみにしていたシーンでした。ゆりさんと修が2人で話す場面は、普段よりも大人な雰囲気。物語にとっても重要なシーンなので、演じていても楽しかったですね。玉狛支部に過去やドラマがあるように、どの隊、どのキャラクターにも背景があるのだと思うと、各隊を主人公にしたサイドストーリーを読んでみたくて仕方なくなってきます!本当に奥が深い作品ですね。​
──改めて、梶さんが思う『ワールドトリガー』の魅力をお聞かせください。
アニメの劇伴を担当してくださっている川井憲次先生もおっしゃっていましたが、『ワールドトリガー』の魅力は、いい意味で“決して王道ではない”ところにあると思っています。この世には、たくさんの人間がいて、そのひとりひとりに、それぞれの人生がありますよね。それを葦原先生は、これだけたくさんのキャラクターが登場するドラマにもかかわらず、この上なく丁寧に描いてくださっているんです。しかも、僕ら現実に生きている人間と同じように、"普通"だったり"当たり前"なんてことはひとつもなくて、全員が全員、変化球のようなイメージ。だからこそ、誰もが誰か(キャラクター)には共感できるし、応援したくなるんだと思います。第一印象はちょっと苦手だなと思うキャラクターがいたとしても、その人の過去や本心を知ると、いつの間にか好きになってしまっているんですよね。そんな魅力が溢れている作品なんです、『ワールドトリガー』って。​
『ワールドトリガー』を物語る香取葉子のセリフ
──クールに戦っているように見えて、じつは熱いドラマが詰まった作品ですよね。
キービジュアルやトリオン体の表現がスタイリッシュなデザインなので、どこか無機質な印象を受ける方もいらっしゃるかと思いますが、実は『ワールドトリガー』の登場人物たちは、その真逆。とても生々しくて、それぞれに弱さや脆さを抱えています。それが象徴するドラマだったのが、2ndシーズンに登場した、香取(葉子)先輩の「自分たちが主役みたいな顔しちゃって…」というセリフ。確かに、本作は修と空閑視点で描かれている部分が大きいですが……物語の中に生きるキャラクターたちにとっては、そんなの関係ないですよね。
どの登場人物にも人生があって、ドラマがある。誰もが主人公なわけです。僕らと同じように。楽しいこと嬉しいこともあれば、つらく苦しいこともあって。そんな弱さや脆さを抱えたうえで……自分ひとりでは何かを成し遂げる力がなかったとしても、それでも、誰もが誰かの役に立てる……誰かを支えられるんだという描き方が、この『ワールドトリガー』という作品の、僕の好きなところです。​
「3rdシーズンでは、修が自分の在り方に不安を抱く描写も」
──梶さんが修の必死さを表現するために、あえてトリオン体の時でも呼吸音のアドリブを入れているというエピソードもありました。
1stシーズンのときから、作品としてのルールを踏まえたうえで、それぞれのキャラクターらしさをどう表現するかという点は、大切にしています。生身の人間とは違って、トリオン体の状態で息が上がるということは、物理的にはないはずです。それでも修は、とにかく気持ちが表に出ているキャラクター。原作でも、基本的には修の顔には汗が滲んでいますしね(笑)。それをせっかく"アニメ"としてお届けするならば、"アニメ"でしかできない表現をしたいと思うんです。
僕は、お芝居の質に極力リアリティを追求したいと思ってしまうタイプではありますが、いろいろな現場を経験させていただいたことで、「アニメならではの表現ってなんだろう?」と考えるようにもなってきていて。3rdシーズンでは、修が自分の在り方に不安を抱く描写もあるので、そのあたりの緊迫感がより伝わるように、その都度スタッフさんと相談しながら作っています。そうやって、一緒になって最善を探らせていただける現場なのは、本当にありがたいですね。​
──3rdシーズンの収録の様子や印象深かったことはありますか? 以前は、島﨑さんが梶さんに質問攻めだったそうですが……。
感染対策のため、2ndシーズンからは少人数での収録となってしまっているんです。それでも、制作スタッフさんがなんとかスケジュールを調整してくださって、同じシーンに登場するキャストは、基本的には、一緒に収録ができるというスタイルが実現しています。修といえば、空閑や千佳と一緒にいるイメージが強いかもしれませんが、一番掛け合いが多いのは、実はオペレーターの宇佐見先輩なんですよね。なので、中尾衣里さんとご一緒することが多いです。あとはモノローグが多いキャラクターなので、ひとりでしゃべっていることが多いかもしれません(笑)。
信長くんと一緒に収録できる機会もなくはないのですが、ランク戦が始まるとそれぞれ別行動になってしまうので、ヒュースと修の掛け合いはそこまで登場せず……それに、修が指示を出したところで、ヒュースがすんなり聞いてくれるとは限らないので(笑)。コロナ禍ということもあって、以前のように信長くんがトイレまで着いて来るほど、たくさん話す機会が減ってしまったのはさびしいです。そんなところも彼のかわいらしい部分であり熱意だと思うので、状況が落ち着いた際は、トイレではなく(笑)、サシ飲みに行ったり、三雲隊のメンバーでご飯に行ったりしたいですね。
──最後に、ファンへのメッセージをお願いします!
ついに、ヒュースがメンバーに加わった新生・三雲隊のランク戦が始まります! 彼との関係性はもちろん、B級上位2位以内という目標を達成するために、修たちがどんな戦い方を見せてくれるのかも期待していてください。またランク戦では、以前も登場して強烈なインパクトを残した影浦隊や二宮隊、村上隊が登場します。もともと、修・空閑・千佳の3人だけでも知恵を絞ってそれなりの成績を出してはいましたが、そこにヒュースが加わることで、戦力的にどんな変化があったのか? 今の三雲隊の実力が、他の隊にどこまで通用するのか? ぜひ楽しみにお待ちください!​
『ワールドトリガー』3rdシーズンは、2021年10月9日(土)よりテレビ朝日系列にて放送開始。

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