私って最高...『ネオン・デーモン
』に学ぶ自己陶酔のススメ

『ブロンソン』『ドライヴ』のニコラス・ウィンディング・レフン監督が撮る、エル・ファニング史上最も憎たらしい純粋。自信をひけらかすことで他人を傷つけるなんて、想像もしていない15歳の少女が「美」にとり憑かれた女たちの欲望に引きずりこまれていきます。物語の仕組みエル・ファニング演じる主人公は、モデルを目指す田舎育ちの15歳。彼女を待ち構えるのは、アビー・リーやベラ・ヒースコート演じるスーパーモデルたちです。どこからどう見ても後者の方が洗練されていて人形のようなのに、ノーメイクで素朴さを演出したエル・ファニングが広告業界に革命を起こすほど大絶賛されるという筋書きの本作。重要なのは、エル演じる少女が「私って可愛すぎてやばい」と盲信しているところなんです。他人軸で生きることの無意味さ少女の天真爛漫な自信は、時に凶器にもなって。子どもって残酷じゃないですか。整形を繰り返し、必死の努力で体型をキープしながらお偉いさんにおべっかを使い、なんとか仕事を得ようとする大人たちは次第に、何の努力もせずに仕事を得まくる少女を憎むようになっていきます。結局は、自分を愛する心がその人の自信となってこぼれ出てくるもの。他人が求めそうな自分ばかり追っていては、本物の「美」にはたどり着けないのでしょう。本当に欲しいのは...本作で描かれるのは、純粋な欲望について。モデルたちは皆、美しくなりたいのではなく承認されたいだけなのでした。それにひきかえ、少女は何かに「なりたい」とさえ思っていない。レフン監督から現代人へ贈られた美しき応援歌を、ぜひ浴びてみてください。映画『ネオン・デーモン』はレンタル他Amazonプライム・ビデオ、U-NEXTをはじめとした動画サブスクリプションサービスで観られます。【公開】2017年【スタッフ・キャスト】監督:ニコラス・ウィンディング・レフン脚本:ニコラス・ウィンディング・レフン 他出演:エル・ファニング  キアヌ・リーブス  ジェナ・マローン 他

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