平岡優也

平岡優也

【平岡優也 インタビュー】
20代の自分の集大成的な作品として
今作を作った

“人が集まりすぎて
ライヴができない!”って
いうところまで続けたい

「虹色ライン」は最初からレインボーカラーを歌詞に歌い込むというアイディアがありきで歌詞を書き進めていったんですか?

そうです。最後の歌詞に《振り向いた時 虹色みたいな人生でありますように》とあるんですけど。言いたいことはそこで。歌詞は日常のひと場面を振り返った時に見えた色を虹色順に並べていって、そこから歌詞を考えていきました。難しいかなと思ったんですけど、意外と街の中は色があふれていたので書けましたね。

歌詞の《3行半》とかけたユニークなタイトル「サンゴー缶」。これはビールの350ミリリットル缶のことだそうですね。

はい。僕の地元では350ミリリットルの缶ビールのことを“サンゴー缶”、550ミリリットルの缶を“ゴゴー缶”と呼んでいるんですけど、全国共通かと思っていたら東京ではまったく通じませんでした(笑)。ゴミ箱に投げた時に弾け落ちた空き缶と自分を重ねていて、“僕も誰かにとっては利用したら用なし。そんな存在なのかな?”という想いを書いています。この曲は初めてシキドロップの平牧 仁さんと共作したんですけど、それも相まってアルバムの中ではダークめな歌詞になりました。

「アマノガワ鉄道」は歌詞を女性目線で書いてらっしゃいましたが、狙いは何だったんですか?

僕は昔から古き良き時代の女性のポップスをカバーするといいと言われてきて。この曲に届かない恋の想いを乗せたいと思った時、自分の中に思い浮かんだシルエットが女性の主人公だったんですね。なので、この曲では“あたし”を使ってみました。

歌詞を読むと、あたしが乗っているのは“普通列車”で、彼はそれより早い列車に乗っているから間に合わないんだと。

彼への想いが届かないと分かっていても、それでも会いに行く女性の恋心を歌った切ないラブソングなんですですが、今の会いたくても会えない僕らが置かれた状況にも気持ちは重ねられると思います。

「H」は運命なんて自分で変えられるというメッセージを含んだ一途なラブソングなのですが、その愛し方が相手の運命の糸を断ち切って自分に結びつけたいとか、自分以外の誰かと結ばれたりしないでほしいとか、平岡さんにしては珍しく強引な歌詞ですよね。そこにちょっとだけ怖さを感じました。

「H」は盲目の恋。一途な想いをストレートすぎる言葉で歌った男のラブソングです。“運命の糸を断ち切って君のもとへ何度も歩いていく”とか、想いが強すぎてこれは行きすぎかなとは思うんですけど(微笑)。この曲は運命とかが仮にあったとしても、強い想いがあれば変えられるという、アルバムの中で唯一メッセージをビシッと言いきった曲ですね。

「ボクノライト」は四角い箱の中で丸くなっているというところから推測すると、ペットのことを歌った曲ですか?

はい。これは自分が飼っている猫のことで、名前が“ボク”というんですね。カタカナでの“ボク”は猫のこと、漢字での“僕”は自分のことを書いています。

「僕が君を選んだ理由」はウエディングソングとして書いたものですか?

最初は全然そんなつもりはなく書いたんですよ。でも、結果的に書いてある内容やベルの音やドラムロールが入ったアレンジで、あとからそうなっていった感じです。もともとは両親のことを考えながら書いていて。もし自分が将来誰かを好きになって一緒になるとしたら、幸せを一緒に歩くよりも不幸せをいかに一緒に楽しく歩いていけるか。そんな相手がいいなと思って書きました。

そして、アルバムの最後を飾るのが「1,000,000」。

実はアルバムの中で最初に録った曲なんです。アレンジャーもプロデューサーも今とは違うんですけど、これは路上でも歌ってきた大事な曲なので最後に入れました。

上京した頃から現在までの平岡さんの原点を線でつないでいったような今作。最後に、平岡さんのロゴマークにはどんな意味が込められているのかを教えてもらってもいいですか?

ロゴはハートのかたちにダイヤカットが入っているんです。僕はずっと路上ライヴをやっている、最初は路上に転がっている石ころだったけれども、磨いていったらそれはダイヤモンドの原石だったという意味を込めてこういうかたちにしました。

ロゴにも路上が原点であるということが刻み込まれているんですね。ダイヤになるまで今後も路上ライヴは続けていきますか?

“人が集まりすぎてライヴができない!”っていうところまではやりたいですね。

取材:東條祥恵

配信アルバム『20s』2021年10月20日配信開始
    • ※各ストリーミングサービス/ダウンロードサイトにて配信
平岡優也 プロフィール

ヒラオカユウヤ:1992年10月17日、秋田県秋田市に生まれる。19歳で音楽に心を奪われ上京。20歳からピアノを始め、全国各地の路上で弾き語りによるストリートライヴを続けているシンガーソングライター。通りがかりの人たちによってライヴの様子が撮影され、YouTubeなどにアップされると、そのうちのひとつの動画が瞬く間に800万回再生に到達。その純粋なキャラクターにシンクロする澄んだ歌声が“通行人が足を止める歌声”と話題に。19年から配信シングルのリリースを開始し、21年までに6作を発表し、同年10月に待望の1stアルバム『20s』をリリースする。平岡優也 オフィシャルHP

「H」MV

「サンゴー缶」MV

「 僕が君を選んだ理由」MV

OKMusic編集部

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