月刊「根本宗子」の主宰として作・演出を手掛ける傍ら、自劇団のみならず各所で出演もおこなってきた根本宗子(ねもと・しゅうこ)は、2021年10月31日をもって俳優活動を終了させることを、本人公式SNSにて発表した。以下、彼女が書いた全文を紹介する。
作品、活動を御贔屓にしてくださっている皆様、並びにお世話になっている関係者の皆様、いつも気にかけていただきありがとうございます、私事なのですが一つお知らせがあり文章を書かせていただきます。
早いもので劇団、劇作活動をはじめて今年で12年が経ちました。
この12年の間、劇団の主宰、劇作、演出、そして演者としても舞台に立ってきました。
自分の作品だけでなく、様々な演出家の方々の作品にも呼んでいただき、この12年は俳優業としてもかなり色濃い時間を過ごさせていただきました。
作家・演出家・俳優、3つをやっていることでバランスを取ってきた面もたくさんあります。
何よりも自分の作品に自分が出演することは、自分が舞台上でやる表現が演出という役割も果たしていたので、自分がいた方が良い作品の時は積極的に舞台上に立って来ました。
俳優としての自身への評価はポンコツだし決して高くないのですが、自分の台詞を喋る根本宗子だけは俳優として凄く信頼してきました。
しかし、同時に演出に専念したいという気持ちも年々大きくなり、ここ数年俳優業を続けていくか悩みはじめるようになりました。
自分が舞台上にいるからコントロール出来る部分と、劇場が大きくなるにつれ舞台上にいてはコントロール出来ない部分を天秤にかけながら自分が出る演目、出ない演目を決めてきました。
先月まで1年間の演劇活動休止期間を過ごし、自分と演劇について凄く考えました。その中で、一人の演出家としてもっと成長していくことが自分のやっていきたい演劇活動には必要だと考えがまとまり、
本日2021年10月31日をもって、俳優活動には幕を閉じようと思います。
様々な経験と、出会いの中で決めたすごくポジティブな決断なので、これからさらに自分の演劇活動を進化させていけるよう精進したいと思っております。
これからも新しい表現に誠実に向き合っていこうと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
2021年10月31日 根本宗子

根本宗子(ねもと・しゅうこ)は、劇作家・演出家。1989年生まれ、東京都出身。19歳で劇団、月刊「根本宗子」を旗揚げ。以降劇団公演全ての作・演出を手がける他に、様々なプロデュース公演の作・演出も担当。2016年から4度にわたり、岸田國士戯曲賞の最終候補作へ選出され、近年では清竜人、チャラン・ポ・ランタンなど様々なアーティストとタッグを組み完全オリジナルの音楽劇を積極的に生み出している。常に演劇での新しい仕掛けを考える予測不能な劇作家。「新しい表現に誠実に向き合っていこう」とする彼女を、今後も引き続き注目していきたい。

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