はじけるような青春の眩しさとキャッ
チーでポップな曲&ダンスが魅力 ミ
ュージカル『GREASE』会見&ゲネプロ
レポート

1970年代にブロードウェイで生まれ、ジョン・トラボルタとオリビア・ニュートン=ジョン主演で映画化もされた青春学園ミュージカル『GREASE』。映画は世界興行収入4億ドルの大ヒットを飛ばし、現在も多くの人に愛されている。日本キャストによるミュージカルは2021年10月30日(土)よりシアター1010でプレビュー公演が行われ、11月11日(木)からはシアタークリエ公演がスタート。それに先駆けて行われたゲネプロと会見の様子をお届けしよう。
会見には三浦宏規、屋比久知奈、有澤樟太郎、内海啓貴、城妃美伶、田村芽実の6名が登壇した。
三浦宏規
ーーまずは三浦さんから、シアタークリエの初日を迎えた現在の思い、見所をお願いします。
三浦:今日がクリエ初日ですが、北千住で3公演、御園座で5公演やったので、「初日だぞ!」というよりは「クリエにやってきたぞ!」という感じの方が強いです。稽古場や北千住・名古屋の本番でいろんなことに挑戦して、カンパニーの絆がすごく深まった状態でここに来られたかなと思っています。あと、まだ8回しかやってないんですけど、みんな見違えるくらい痩せていて。ダンスが激しい作品なので、北千住の時の会見写真と見比べてもらったら痩せたのが分かるんじゃないかなってくらい頑張ってます。ここから東京で約30公演あるので、毎公演大事に、丁寧に皆さんにお届けすることを目標に、怪我なくやり切れたらと思っています。
ミュージカル『GREASE』舞台写真
ーーちなみに何キロ痩せたんですか?
三浦:僕は体重計に乗らないので分からないです!
内海:ケニッキーが結構痩せたよね。
有澤:いや、元々痩せてるから。
内海:なんでちょっと喧嘩腰なの!?(笑)
有澤:(減ったのは)2キロくらい。僕らより宏規のが動いてるから本当に痩せてると思いますよ。
内海:なんかジーパンがぶかぶかになってるもんね。
三浦:あかん! ご飯食べます(笑)!
屋比久知奈
ーーでは、見所はハードなダンスということで。
三浦:歌もダンスも非常にキャッチーで、有名な楽曲も多いです。学生たちが揃って踊るナンバーが見応えのあるものになっていたら嬉しいなと思います。
屋比久:シアタークリエまでの8公演、2つの劇場で上演しました。劇場ごとの空気を感じながらやる作品なので、それぞれすごく面白かったです。今回はシアタークリエならではの『GREASE』ができていくんじゃないかと。観にきてくださる方々のエネルギーも受け取って、この劇場だから観られる『GREASE』を丁寧に積み重ねていきたいという気持ちです。見所としては、やっぱり楽曲が楽しくて、お客様もノれるようなものが多いこと。ぜひ皆様にも心躍らせながら作品を観ていただいて、楽しい思い出を持って帰っていただけたらいいなと思っています。
有澤樟太郎
有澤:北千住と名古屋公演を経て、僕たちもすごくいい状況ですし、お客さんもすごくノってくれて。一緒に踊ってもらう場面でも、振り付けをやってくれるお客さんがどんどん増えて、一体感も高まっていると思います。見所はそうですね、みんなここぞとばかりに時代に合わせてます。『GREASE』を通して食生活が変わった人もいるだろうし(笑)。あっきーなんかすんごい香水振ってるし。
内海:ふざけんな(笑)! 俺が一番振ってないだろ!
一同:(笑)。
有澤:難しいんですけど、五感で楽しめるような作品です。「こういうの食べてそう」「こんな匂いがしてきそうだな」とか。時代を彷彿とさせる音楽やファッションもそうだし。僕たちも演じていてすごく楽しいですし、お客さんともその空気感を共有できている気がします。劇場を揺らすくらいの力を持ってる作品だと思っているので、まだまだ熱量を上げて頑張っていきたいです。
ミュージカル『GREASE』舞台写真
ーー食生活を変えるというお話が出ましたが、有澤さんは役作りのために何を食べましたか?
有澤:前の会見で「和食をやめてジャンクフードを食べます」と言ったんですけど……。
三浦:次の日、天丼食べてたからな(笑)。(ジャンクフードを食べる宣言は)結構見出しになってましたけど。
有澤:見出しになろうと思って言ったの。でも無意識に天丼食べてて。やっぱ和食が好きなんだよね。
一同:(笑)。
有澤:でも、食べ方も静かに食べるんじゃなくて、くちゃくちゃ食べるみたいな。
田村:やだ(笑)!
有澤:それぐらいのワイルドさがあっていいんじゃないかと(笑)。あっきーも隣でくちゃくちゃ食べてたし。
内海:だからなんで俺なの!? すいません、(有澤は)変な人なんです(笑)。
内海啓貴
ーー内海さんは香水を振ってらっしゃるんですか?
内海:全く振ってません。この2人(三浦・有澤)が特に振ってます。僕は全く!
ーーどんな香りがしますか?
内海:日本の香りはしないです。2人から外国の香りがするので、僕はそれをいただいて舞台に出てます。(香りのイメージを言葉で表現すると)もうなんか、フレグランスですね!
ーー内海さんが舞台に向けてしたことは。
内海:僕はギターを弾く役なので、稽古の3ヶ月前くらいからずっと練習を重ねていまして、今は左の指先がカッチカチですね。食事もガッツリ。くちゃくちゃ食べてます(笑)。
三浦:(シアター1010での)ゲネプロではギターを忘れて、下手から出るはずが上手から出てました(笑)。
ーーお話を聞いていて、カンパニーの雰囲気がすごくいいと感じます。
城妃:そうなんです! 個人的なことですが、私はお向かいの(宝塚)劇場に9年いましたので、この通りを通るとすごく身の引き締まる思いがありまして。2年ぶりくらいにこの場所に帰ってきた緊張感もありますが、このカンパニーの皆さんに出会えて、一緒に舞台をさせていただけるのが幸せだと感じています。お一人おひとり本当に素敵な方なので。
城姫美伶
ーー皆さん同世代で、新世代ミュージカルという感じですね。
田村:そうですね、とっても楽しいです。作品自体も青春ものなので、毎公演みんなで青春しているなという感覚があって。どこの劇場でも、客席にいる方々みんなと青春を共有している感覚があるので、毎公演の一瞬一瞬を大切にしていけたらと思っています。
ーー田村さんおすすめのシーンはありますか?
田村:あります! 映画でも有名な『Greased Lightning』。男性陣が「汚い車をキレイにするぞ!」って歌で……。
内海:すっごいポップになったな(笑)。
田村:あれ? そういう曲ですよね(笑)? その曲のエネルギーがとっても大きくて、男性陣は皆さん個性的でかっこいい。毎回、女性陣みんなで袖から応援している大好きなシーンです!
田村芽実
ーー最後に、お客様へのメッセージをお願いします。
三浦:見ていただけたら分かる通り、すごく仲の良いカンパニーです。その空気感が舞台上でそのまま活きているシーンもありますし、仲がいいからこそ険悪なシーンも楽しんでできています。僕らも本当に毎公演楽しくて、いろんな挑戦をしながら8公演やってきました。残りまだまだありますが、日々の挑戦を忘れずに、カンパニーのみんなで仲良く『GREASE』という作品をお届けできたらいいなと思っていますので、最後まで応援お願いします!

ミュージカル『GREASE』舞台写真
<あらすじ>
舞台は1950年代のアメリカ。ダニー(三浦宏規)とサンディ(屋比久知奈)はサマー・バケーションで知り合い恋に落ちる。ひと夏で終わる恋のはずだったが、サンディは父の転勤でダニーが通う高校に転校。そこで女子の不良グループ“Pink Ladies”に声をかけられる。
一方ダニーは、新学期を迎えて久しぶりに会った不良グループ“T-Birds”の仲間達に、夏の恋を実際よりも刺激的に話して聞かせていた。
再会を果たした2人だが、ダニーは優等生のサンディとの恋を仲間達にからかわれ、素っ気ない態度を取ってしまう。そして、グリースで固めたリーゼント、革ジャンといういで立ちや、サマー・バケーションで出会った時とは別人のような態度に戸惑うサンディ。2人の恋と青春の行方は――。
この作品の魅力は、会見でも語られていた通りポップでキャッチーな音楽とダンス、50年代のアメリカにタイムスリップしたような気分を味わえるレトロでオシャレなファッション。また、フレッシュなキャスト陣が全身で表現する青春の楽しさと美しさ、ハイティーンが抱える悩みや焦りといった様々なエネルギーが凝縮されたようなパワフルさに圧倒される。
ミュージカル『GREASE』舞台写真

ミュージカル『GREASE』舞台写真

そして、ここまでの公演をこなしてきただけあってカンパニーのチームワークは抜群だ。ゲネプロとは思えない熱量に、固唾を呑んで彼らの物語を見守り、楽しさ満点の曲に思わず手拍子をしてしまう場面も多くあった。
ダニーを演じる三浦は、“T-Birds”や“Pink Ladies”のメンバーとサンディ、それぞれの前で見せる表情や態度のギャップが可愛らしい。言い寄ってくる女の子たちを適当にあしらう一方で、タイプの違うサンディを前に右往左往し、空回りする様子に笑ってしまう。そして、歌唱はもちろんだが、バレエが得意なだけあってキレのあるダンスは見応え抜群。今後も様々なミュージカルで多彩な役を演じる姿を見てみたいと思わされた。
ミュージカル『GREASE』舞台写真
ミュージカル『GREASE』舞台写真
屋比久は、真面目な優等生というキャラクターのサンディを愛らしく好演。様々な困難を前にしながらもダニーを想い、切ない胸のうちをまっすぐに歌い上げる姿に惹きつけられた。また、この作品の大きな見どころのひとつが彼女の変化。品行方正でピュアな人間性と、彼女の心の動きを屋比久が丁寧に演じているからこそ、サンディが遂げる変化の面白さと魅力が際立っている。
ミュージカル『GREASE』舞台写真

ミュージカル『GREASE』舞台写真

“Pink Ladies”のリーダー・リッゾを演じる田村は、コケティッシュで強気に見えるが孤独を抱える難しい役を魅力的に演じている。ただの意地悪な女の子という印象で終わらせないバランス感のある芝居と持ち前の歌唱力が眩しい。
ミュージカル『GREASE』舞台写真

ミュージカル『GREASE』舞台写真

有澤が演じるケニッキーは、やんちゃで情に厚く、青春を謳歌している男子高校生といった雰囲気。一筋縄ではいかないリッゾとのケンカや駆け引きにやきもきさせられつつ、応援したくなるようなチャーミングさがある。
ミュージカル『GREASE』舞台写真
ミュージカル『GREASE』舞台写真
ダニーとサンディ以外のカップルの恋模様も描かれたり、各キャラクターのメイン曲があったりと、個々の魅力がしっかり描かれているのも見所と言えるだろう。
アコースティックギターを片手に弾き語りをする姿が印象的なドゥーディー(内海啓貴)は、美容師志望で優しいフレンチー(まりあ)を意識するあまり挙動不審になるなど、初々しさが微笑ましい。
ミュージカル『GREASE』舞台写真
ミュージカル『GREASE』舞台写真
ロジャー(皇希)とジャン(MARIA-E)は思わず笑ってしまうユーモラスでキュートなデュエットを披露。ノリが軽くチャラいが優しいソニー(神里優希)、グループ内でひときわ大人びた恋をしているマーティ(城妃美伶)も、個性が際立っている。
また、ダニーとサンディのすれ違いを心配する男子たちや、サンディに突っかかるリッゾを諌める女子たちなど、等身大の高校生らしいやりとりや友情に心が温かくなる。

ミュージカル『GREASE』舞台写真

ミュージカル『GREASE』舞台写真
ミュージカル『GREASE』舞台写真
そして、教師であるミス・リンチ役の可知寛子や人気DJヴィンス・フォンティーン役の加藤潤一も、生徒たちに負けず劣らずの熱量と個性で作品を盛り上げている。ゲネプロにおいて、日替わりで登場するティーンエンジェル役を演じたのは斎藤司(トレンディエンジェル)。キャッチーな曲、フレンチーや天使たちとのコミカルなやりとりで、ワンシーンのみの登場ながら圧倒的な存在感を放っていた。
ミュージカル『GREASE』舞台写真
ミュージカル『GREASE』舞台写真
カーテンコールは、客席を巻き込んでダンスをするシーンも。彼らのパワフルなパフォーマンスと眩しい青春の物語に触れ、一緒に踊りたくなること請け合いなため、公式で配信されている振り付け動画で予習してから劇場に足を運んではどうだろうか。
本作は12月5日(日)までシアタークリエにて上演されたあと、大阪・神奈川で公演が行われる。
ミュージカル『GREASE』舞台写真
ミュージカル『GREASE』舞台写真
取材・文・撮影(会見)=吉田沙奈

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