ゆうめい『娘』キャスト座談会 池田
亮×岩瀬亮×大石将弘×宮崎吐夢 
“パーフェクト”から“モアパーフ
ェクト”を目指す稽古場に

2021年12月22日(水)より下北沢ザ・スズナリにて、ゆうめいの『娘』が上演される。ゆうめい初のスズナリでの公演となる本作は、2020年10月の上演予定を延期。1年越しの満を持しての上演であり、ゆうめいとしては2年ぶりとなる新作だ。インターネットを介して知り合った、別々の場所で生まれ育った2人の女性。これまで誰にも話せなかった、彼女たちの身に起きたいくつかの出来事。その記憶の逡巡はやがて、“娘”である2人からその父や母、子どもへと時間軸を往来していくー。
物語の主軸となる2人の人生を、ゆうめい初参加の大竹このみ(贅沢貧乏)と木村美月(阿佐ヶ谷スパイダース)、前作『姿』での好演も記憶に新しい森谷ふみ(ニッポンの河川)と高野ゆらこの4人が演じ、中村亮太、山中志歩(青年団)、劇団員の田中祐希と、ゆうめいに欠かせない俳優陣も出演。さらに、これまでも様々なカンパニーの舞台や映像作品をその実力と個性で彩ってきた岩瀬亮、大石将弘(ままごと・ナイロン100℃)、宮崎吐夢の初出演にも期待が高まっている。“娘”が自身を語る上で欠くことのできないある人物をそれぞれのアプローチを以て演じる3人と作・演出の池田亮に本作について話を聞いた。
左から岩瀬亮、池田亮、宮崎吐夢、大石将弘 

■『娘』は、ゆうめい史上最も下準備に時間をかけた作品
――これまでも実話を元にゆうめいの作品を創作してきた池田さんですが、本作の執筆に至る経緯やきっかけはどういうものだったのでしょうか?
池田:『娘』は2020年10月の上演予定が延期になった経緯があるので、話は少し遡るのですが、2019年の『姿』(初演)終演後に作品のモデルとなった母に感想やダメ出しを聞く機会があって。「ここはこうした方がもっと面白いんじゃない?」なんていう話の流れから、「お父さんやお兄ちゃんにもまだ言ってないことなんだけど」って一冊のメモ帳を渡されたんです。そこには、母方のおじいちゃんの過去について色々書かれていて…。
――母の父であるおじいちゃんの登場シーンは『姿』にもありましたね。そこをもっと掘り下げようと考えられたと。
池田:そうですね。「これはあまり言わないでもらいたいんだけど」と言われたのですが、僕としてはメモ帳を渡されたことで「書いてもいいよ」ということだと受け止めまして、本作の一つのベースになっています。一方で僕自身も結婚をしているんですけど、妻の両親と話をした時に妻の母から「あなたたちも結婚したことだし、私もようやく一人暮らしができます」みたいな流れがあって…。そのあたりを取材してさらなる構想を練りました。あとは、匿名掲示板やオンラインで出会った方にも「母親」にまつわる話をたくさん取材しました。それらを全部ミックスさせて物語が出来上がったという感じです。
池田亮
――『娘』はある夫婦の両家の血縁に遡り、あらゆる世代で「娘」として生きた女性を描くと同時に、その「父」や「夫」、「家庭」のバッググラウンドも紐解かれていくといった構造になっています。配役に関しては何か決め手が?
池田:取材など下準備の長い作品だったので、登場人物の人物像というのをいつも以上に意識していました。「この役はこの人に合いそうだなあ」ということを常に考えていて…。最初に思い浮かんだのは、僕のおじいちゃんの旧友として出てくる男性。フラッと人に付いて行っちゃいそうな人がいいなあって思って、まず岩瀬さんの顔が浮かびました(笑)。複数の役をやっていただくのですが、その役はそのまま岩瀬さんにお願いしました。
岩瀬:フラッと付いってちゃう…。それってどうなんだろう(笑)。でも、ありがとうございます。
岩瀬亮
池田:あと、「自分のお父さんに当たる人をやってもらうなら誰がいい?」みたいな話を母としていた時から宮崎さんのお名前は出ていましたね。それこそ、メモ帳をもらった時くらい。その時は上演の話は全く動き出しておらず、「もしこれをやるなら」みたいなあくまで身内内の話で。でも、時を経てこうして実際にオファーをさせていただく形になって…。
宮崎:それに関しては、僕が聞いていた話とはだいぶ違っていまして。2019年の秋に天ぷら銀河という劇団の主宰から「ゆうめいの制作曰く、次回の新作に吐夢さんに出てもらいたいそうです」とメールが来たので、「スケジュールが空いていればいつでも」と返信したけど、それから特に何も連絡がなく。2020年の正月に池田さんに会う機会があったので、そのことを尋ねたら 「え?聞いてないです。っていうか、僕からは何も」と。単にその制作さんの願望だったみたいです(笑)。しかもその制作さん、翌年にゆうめいを辞めているという(笑)。 でも、そこからその場で「じゃあ吐夢さん。出ませんか?」みたいな話になったので、結果オーライといいますか、その制作さんの勇み足には感謝しております。
池田:僕としては、その時にはじめて「オファーをしてもいい人なんだ!」と思ったのが正直なところで…(笑)。その後、正式にオファーさせていただきました。
宮崎吐夢

■俳優から見たゆうめい作品、池田演出の魅力とは
――大石さんとは別のカンパニーで交流がおありになったとか。
大石:僕とニッポンの河川の光瀬指絵さんがやっているスイッチ総研というユニットがありまして。鑑賞者がスイッチを押すと「何か」がおこる3秒~30秒の小さな演劇なんですけど、池田くんには度々お手伝いをしてもらっていて。手先が器用で小道具とかを早々と作ってくれて、仕事の速さと質がもはや業者と評判が高いです(笑)。
池田:そうですね、スイッチでは小道具担当として度々ご一緒させていただきました(笑)。大石さんが初めてゆうめいを観てくださったのはいつ頃でしたっけ?
大石:2017年の『弟兄』の再演をSTスポットで観たのが最初かな。いたく感動して、「ああ、この世界に演劇があって本当によかったな」って思ったのを覚えています。その後、2019年の『姿』を二回に観に行って。実話を元にしたドキュメンタリー性にもガツンとやられたんですけど、2回観て思ったのは、「池田くんってすごく強かな人なのかも」ってことでした。音楽の使い方や話の持っていき方にある種のずるさというか、狙ってやっている感を感じたんです(笑)。
池田:あははは!ずるさ。それは確かにありますね。
大石:自分の身に起こった話をただ忠実にやるというだけではなく、いい意味で利用して、創作していく感じ。空間の使い方や場面転換があまりに見事で、ドキュメンタリー性に胸を打たれつつ、純粋に演劇作品としても素晴らしいと感じました。今作の出演が決まった時は素直に嬉しかったですね。
大石将弘
――宮崎さんと岩瀬さんのゆうめいとの出会いは?
岩瀬:2016年だったかな、中野のRAFTで観た『俺』が最初でした。小道具とかも全部自前なんだけど、三輪車がドッキングされているわけわかんない装置があって…(笑)。でも、それがすごく演劇として効いていたし、展開も含めてすごいなって思いましたね。
宮崎:僕が最初に観たのは2017年上演の『〆』。その後の『弟兄』の再演・再々演はSTスポットとアゴラ劇場で拝見して、何度観ても感動したんですけど、 池田さんの過去の体験を元につくるやり方ですと、ネタにも限界があるじゃないですか。「この先、どうするんだろう」と思っていたら、2019年夏上演の『ファン』で、 メンバーの田中祐希くんの経験を元に素晴らしい傑作を作られて。師匠に当たるのかはわからないけれど、ハイバイの岩井秀人さんがやられている『ワレワレのモロモロ』を思い出しました。 そういったノンフィクション演劇とでもいうべきあるジャンルの正統な後継者という印象を受けました。
岩瀬:僕が池田くん自身と知り合ったのが、それこそハイバイの現場でした。ゆうめいを観るよりも少し前で、池田くんが演出助手をやっていた時に僕が出演していて…。その後池田くんもハイバイの作品に出たりもしていたので、話す機会もありました。なので、僕としては勝手に苦楽を共にした仲みたいな感覚もあります(笑)。
宮崎:影響を受けるのって、なかなか難しいことだと思うんです。パクリや二番煎じと思われる危険性もあるし、影響下から超えたものを生み出すのも簡単なことではない。 でも池田さんはスタイルこそ岩井さんに敬意を払ってきちんと学びつつも、まったく違う作家性を発揮していっている。 小劇場演劇は伝統芸能と違って「型を受け継ぐ」みたいなことがあまりない世界だと思うので、そのあたりを興味深く見ています。
岩瀬:池田くんは、興味の対象が自分だけでなく他者に対しても強くある気がしていて。人の体験や心情に寄り添うことで物語に奥行きを持たせたり、それらを取り入れて作品を昇華していく。僕はそのポジティブなスタンスがすごく好きです。
大石:岩瀬さんの話にちょっと通じるかなと思うんですけど、1つのシーンでセリフを喋っている人以外の人がその場に立ち会っている、目の前の光景を見ているみたいな描写が多々あるじゃないですか。僕はそこがすごく好きで。舞台の中心に出ている人、喋っている人だけで繰り広げる没入型の演劇ではなく、少し距離のある人の姿や眼差しがあることで空間が客観的になる。起きている出来事との距離感がいくつか描かれているのが面白いなあと思います。
左から大石将弘、大竹このみ
■物語だけでなく俳優のドキュメンタリーにもズームしたい
――本日は台本改稿後初の稽古ということでしたが、とても面白く、前のめりで観させていただきました。いざキャストとしてゆうめいの稽古に参加してみて、稽古場の雰囲気や池田さんの演出についてみなさんが今感じていることを教えてください。
岩瀬:台本の最初のページに「言いにくいセリフとはそのまま距離を置いて下さい」って書いてあるんですよ。僕は言いにくいセリフがあったら、「この人はなんでこれを言ったのか」っていうのを自分の中でなるべく言いやすい形に消化してしゃべりたくなってしまうので、言いにくい言葉と距離感を置くっていうのは初めての経験でした。稽古の時にもその言葉が自分の中にすごく効いていて、楽しくやらせてもらっています。同時に、池田くんが台本の冒頭にどうしてそれを書いたのか、真意を聞きたい気持ちもあったり…。
池田:これは自分の好みかもしれないんですけど、平たく言うと、セリフを言いづらい人って面白いなって思っていて…。「この言葉が言いづらい人である」ということに一番リアリティを感じるというか、役からはみ出ちゃってるその部分にすごく興味があるんですよね。大石さんに小学生と演劇を作ったという話を聞いた時も同じことを思ったんですけど。
大石:先日、小学校でワークショップをやって、子どもたちと一緒に演劇を作るっていう試みをやったんですよ。台本はなく、お題だけ渡して子どもたちと話し合って一つの作品を作るんです。授業の中でやるので、六年生とかになると思春期にも入っていたりして、「そんな恥ずかしいことできない」と思っている子もいたりして…。
岩瀬:なるほど、やりたくない子もいるんですね。
池田:極端な話なんですけど、そのやりたくない子が「やりたくないなあ」って思っている姿に一番その人っぽさが出るなあって思うんですよね。ゆうめいのクリエーションでは俳優のそういう瞬間をどんどん見たいし、作品にも組み込んで行きたい。ともすれば映像だとカットされてしまうようなシーンというか、「意図に沿ってないんじゃないか」ってなったところにこそズームしたいんですよね。物語としてのドキュメンタリー以外に、俳優の方々のドキュメンタリーにも寄っていく。自分はそういうものが観たいという気持ちがあります。
岩瀬:いい話が聞けました。
宮崎:僕がゆうめいの稽古場で一番びっくりしたのは、毎回、3~4人の出演者が仕事や舞台の本番で稽古に来ていないこと。 僕も今回、ドラマの撮影でかなりご迷惑をおかけしているのですが、僕以外の人も稽古を休んでいて「こんなにみんな休んでて大丈夫か?」って不安になりました(笑)。しかも、その人たちの代役を演出助手や他の出演者がやるのではなく「いる体(てい)で、いるつもりでやりましょう」って進めるんです。 あと印象的なのが、とにかく出演者をいちいち褒めまくること。稽古を一回一回行うたびにまず「はい。すごく良かったですね~」 って言ってから、気付いた点を述べる。「ああ、これが噂のゆとり教育か」と思いました(笑)。池田さんはゆとり世代?
岩瀬:ゆとり…。ゆとり演出、ゆとり演劇…(笑)。
池田:あははは! 小学校後半くらいから土日休みだったので、確かにかぶってはいますね、ゆとり(笑)。似たようなことを過去作から引き続き出演してくださっている森谷ふみさんも仰っていました。それがいいのか悪いのかっていうのは僕の中でずっと自問しているところではあるんですけど。
宮崎:スピルバーグもそうみたいですよ。俳優が何かやると、まず「パーフェクト!」って言うんだって。 で、そのあと「ショー・ミー・モアパーフェクト!」って何度もやらせるらしい。
池田:じゃあ、僕はスピルバーグと一緒なのか…。
岩瀬:これは素朴な疑問なんだけど、池田くんは怒りたいけど我慢してるの?それとも元々怒らないの?
池田:演劇の現場では怒る・怒られる場面もありますし、それが高みにいくっていうことももちろんあると思います。でも、怒る前の方が面白かったんじゃないかって思う部分が僕の過去の経験にはあったりして…(笑)。田中くんと二人で作っていた頃なんですけど。当時はむしろ毎日喧嘩しながら稽古する感じだったんです。
岩瀬:そうなんだ!あれ、喧嘩しながら作ったんだ(笑)。
池田:あの頃は毎日ぶつかりまくって、互いにストレスのある稽古だったんです。で、どんどん喧嘩して作っていって、気づいたら「あれ?前の方がよかった?」みたいになって(笑)。これは方向性を変えないと!ってなった時にはじめて、自分や田中くんが無理をしていたことに気づいたんです。そこから怒るよりもいいところを伸ばしていこうというスタイルになりました。
宮崎:でも池田さんの我慢の限界は知りたいですね。こんなことまでする私をもう、どこまで放っておくつもりなの?…って。
大石・岩瀬:あははは!
左から宮崎吐夢、中村亮太
池田:どうだろう。突然客席に入って行ったりしたらさすがに言うかもしれないです…。
宮崎:そういうことをするような人は、池田さんの舞台には呼ばれないでしょう。「一体何をしたら池田さんは怒るのだろう?」っていう俳優たちの素朴な疑問です。
池田:仮に俳優が舞台をぶち壊すようなことをしたら、こっちに何か問題があったのかなって思っちゃうんですよね、性格的に。作・演出の責任として、自分に全てが跳ね返ってくるだろうなって思うと…。「怒る」という話題とは少し違うかもしれないんですけど、脚本を検閲される時も同じで、「なんでこの人はここに赤を入れたんだろう」っていうところが作品を作る上で重要なきっかけになったりするんです。そういうシンプルな疑問を考えることが好きなんですよね。自分にとって新たな気づきもあるし、その人自体をもう一歩知れる感じもある。
大石:まずそこに誰がいるのか、何があるのかっていうことを池田くんは常に整理していますよね。そういった池田くんのやり方が自分の好きなことや興味のあることと通じていて、シンパシーを感じることも多いです。美術の使い方一つをとってもそう。シンプルな遊び道具みたいなものがあって、それをいかに使いこなして魅せるか。具体的なことをどんどん置いていくのでなくて、そこにあるものを使ってどれだけ遊べるかっていう追求。それは僕自身が演劇の魅力だと感じる部分でもあります。

■事実と創作の狭間で「父」や「夫」を演じる中で感じていること
――岩瀬さん、大石さん、宮崎さんは今作で、「娘」と切り離せない存在である「父」や「夫」を演じられますが、その役と対峙するにあたって感じていることや思い出す記憶はありますか?
岩瀬:僕が演じる「夫」は、池田くんのお父さんに当たる人物。『姿』で実のお父さんの五島ケンノ介さんが父役で出演されていたこともあり、そのあたりが皆さんとは少し違う部分かもしれません。どうしても、あの宮崎駿さんのような出立ちのお父さんが頭に浮かんでしまう時もあるし、『姿』を観た方にもそんな瞬間があるかもしれないんですけど(笑)。でも、そこはあまり気にしない方がいいかなと思っています。あくまでこの作品の中の夫であり、父である。そこをなるべく意識してやりたいですね。
大石:父親役というのもあるし、描かれている世代もあって、やはり自分の父親のことは想像しますね。あと、僕が演じる父と宮崎さん演じる父のシーンが交互に来るんですけど、人間としてのスケールの差を感じます。宮崎さん演じる破天荒な父に対して、自分が演じるのは小市民的な父親。そういう小さい人間の感じには共感もしたりしていますね。
左から大石将弘、山中志歩
宮崎:僕が最初に聞いていたのは、池田さんの母方のお父さんの若い頃を大石さんがやって、その晩年を僕がやるという配役でした。
池田:当初はそうでしたね。しかし、1つの父親役を1人の俳優さんにやっていただこうと考え直したのは、その方がコントラストが出ると感じたからなんですよ。特に今回は両家の親が描かれているというのもあり…。実際僕の両親と妻の両親では全然タイプもスタイルも違うんですよね。そういった人間の違い、家庭の違いを色濃くしたい気持ちもあって。
宮崎:まあ、同じ人物が大石さんから僕に変わったら、その間に一体何があったんだって話にもなりますよね。よっぽどのことがあったに違いない。
池田:あははは! それもそれで面白いかもしれないですけどね(笑)。
大石:あと、僕が物語全体を通して思ったのは、やっぱり男は甘えているんだなっていうことでした。とくに家族に、あるいは女性にかもしれないですけど。自分や父親にしても、「あれは甘えでしかなかったな」っていう記憶が出てきたり…。そういう部分をうまくやりたいです。愛されつつ、でもこの人だめだなあって思われるような、リアルな人間味というか。
宮崎:台本の第一稿を読んだ時、僕が演じる「へら父」に関しては突飛なエピソードが多すぎて、「ちょっと今回はあとから付け足したコミカルな要素が強くないか?」と感じたんです。 でも、池田さんに聞いてみると、僕が「付け足した」と感じたエピソードは全部「本当」で、逆に「これは事実なんだろうなあ」と思ったところが「脚色」だったりして。 そういう裏事情の一つ一つがすごく面白かったので、そのあたりをお客さんにも具体的にわかりやすく提示した方が、観やすいのではないかと思いました。
池田:自分で読み返していても、「これ全部俺が聞いたことなんだよなあ」ってつくづく事実の凄まじさを感じますね(笑)。そういう事実と創作のコントラストみたいなものを稽古していく中で出していけたらとも思います。宮崎さんの意見を元に冒頭に少しエクスキューズを加えてみたりもしましたね。
宮崎:他の現場ではなるべく言わないようにしているんですよ。若い人の多い現場だと自分が最年長だったりして、何気ない一言でもすごく重く受けとめられてしまうかもしれないし。 でも、池田さんは「ゆうめいの稽古場においてのダメ出しは、演出から役者ではなく、みなさんから台本・演出への疑問なので」とか、すごくしおらしいことを言ってくれるから…(笑)。
池田:しおらしい…(笑)。キャスト・スタッフ含めてこれだけの方が集まってくださったので、色んな意見や疑問を取り入れて何変化もさせながら『娘』を完成させたいという想いが強いんですよね。やっぱり人と作ることに興味があるし、楽しいと感じています。今ある状態を常によくしていきたいので、僕自身、「モアパーフェクト!」を目指したいと思います。
【ゆうめい profile】

写真/川喜田茉莉

舞台作品・美術・映像を制作する団体として2015年 に設立。 メンバーは、池田亮、田中祐希、小松大二郎、りょこ/田中涼子。自身の体験や周囲の人々からの「自分のことを話したい」という声を出発点として、生々しくも多種多様に変化していく環境と可能性を描き、その後、表現によってどのように現実が変化したかを「発表する」までを行う。表現と発表をし続けることによって生まれる他者との共鳴と反発を繰り返し、現実に新たな視線や変化 を見つけることを目指している。 ゆうめいの由来は「夕と明」「幽明」人生の暗くなることから明るくなるまでのこと、「幽冥」死後どうなってしまうのかということから。「有名になりたいから“ゆうめい”なの?」と普段思われがちの名前から、 由来のように「物事には別の本意が存在するかもしれない」という発見を探究する。
写真/吉松伸太郎
取材・文/丘田ミイ子

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