ヤングスキニー 結成からわずか1年
4ヵ月、急成長を遂げる彼らの最新作
『演じるくらいなら、ありのままでい
いけどね』に迫る

とんでもないスピードで成長をしている。そして、大きな可能性を秘めている。昨年2020年8月に結成された平均年齢20歳の4人組ギターロックバンド・ヤングスキニーだ。

インディーズバンドを支援する音楽配信サイトEggsで公開された「世界が僕を嫌いになっても」と「バンドマンの元彼氏」が話題を呼び、今年は各地のサーキットイベントで入場規制を起こすほどの注目を集めている彼ら。結成からわずか1年4ヵ月。初の全国流通盤となるミニアルバム『演じるくらいなら、ありのままでいいけどね』は、より4人のバンドアンサンブルが強化され、同時に失恋曲が大半を占めた1stミニアルバム『嘘だらけの日常の中で』を経て、メインソングライターかやゆー。(Vo/Gt)の表現の幅がぐっと広がる1枚になった。読書家であるというかやゆー。の鋭敏な感性で綴られる歌詞には日常で抱く矛盾した感情がリアルに描かれる。ありのままで生きること。そのかっこよさをすでに知っている彼らが今後どんなバンドの成長するのか、楽しみでならない。
――全員大学生ですか?
かやゆー。(Vo/Gt):いや、僕だけ辞めました。1年生の前期はちゃんと行ってたんですけど……後期で単位がとれなくて。2年生からはちゃんと行くって親と約束したんですけど、結局行かずに。
――もしかして「憂鬱とバイト」はそれをそのまま歌った曲?
かやゆー。:そうなんです。
――他のメンバーは学生ですよね。同じ2年生?
りょうと(Ba):はい。
ゴンザレス(Gt):僕は3年生です。
しおん(Dr):僕は1年生です。
――あ、年齢はバラバラなんですね。どんなふうに結成したバンドなんですか?
かやゆー。:もともと僕は弾き語りをやっていて。高3ぐらいからYouTubeに投稿してたんですけど、去年の夏ごろからバンドとして音を出してみたいなと思うようになったんですよ。ひとりじゃなくて。で、TwitterとInstagramでメンバーを募集して。いちばん最初に集まったのがゴンちゃんで。ベースとドラムはいまとは違う人だったんです。何人か応募があったなかで、僕が独断と偏見で勝手に選びました。
ゴンザレス:僕は、たまたま「世界が僕を嫌いになっても」の弾き語り動画を見て、めっちゃ良い曲だなと思って応募したんですよ。当時、ギターをはじめたてで、ほぼ何もできない状態だったんですけど。ここで声をかけずに彼がめっちゃ有名になったのをテレビで見たら、「声をかけておかば良かったな」ってなっちゃうなと思って。とりあえず声をかけたんです。
かやゆー。:正直ギターはいい人がいなくて消去法でゴンちゃんを選びました(笑)。でも入ってもらったらすごくセンスがよくて。そんなこんなでやってたら、最初のベースはやめちゃって。そのときのドラムの伝手(つて)で、りょうとくんが入ってきてくれたんです。
りょうと:もともと僕は大学ではバンドはやめようと思ってたんですけど、人脈を作るために軽音サークルに入ったんですよ。そこで前のドラムと出会って。で、「世界が僕を嫌いになっても」を聴いたときに、「あ、すごくいいな」と思って。それで入った感じですね。
ヤングスキニー・かやゆー。
――それが去年の話で、ドラムのしおんくんは今年の7月に加入したんですよね?
しおん:僕は音楽の専門学校に通ってるんですけど、バンドをやらないとっていう焦りを感じてたんです。で、ドラマーを募集してるバンドを探してたときに、ヤングスキニーを見つけて。すごくよさそうなバンドだなと思って応募したのが最初です。
かやゆー。:自分で言うのもあれですけど。そのときはある程度聴いてくれる人がいたから、応募してくれた人もたくさんいたんですよね。めっちゃ上手い人もいたんですけど。僕らは雰囲気を大事にしたくて、気が合いそうなしおんを選びました。
――コロナ禍の結成となると、バンド活動はどのように行なっていたんですか?
かやゆー。:そもそも僕も弾き語りを趣味程度でやっていただけだし、ゴンちゃんもギターをはじめて3、4ヵ月だったので。コロナ云々よりも人前でライブをできるほどの技術がなかったんですよ。全然人前に出られるレベルじゃなかったから、まず半年ぐらいはスタジオで合わせたり、曲を作ったりっていう感じで。世間の情勢とか学校の合間を縫って、集まれるときに集まって。今年の1月に初ライブをやったっていう感じですね。
――配信ライブだったんですよね。
かやゆー。:そうです。初めてのライブが配信ライブだったんですけど。逆に人前じゃなくて助かったかもしれない。
ゴンザレス:めっちゃ緊張したもんね。
かやゆー。:立川BABELっていうライブハウスでやったんですけど。いま見たらヒドいよね。
ゴンザレス:見れたもんじゃないです。舞台に立つのも初ぐらいだったから。とりあえず弾き切るっていうのが精一杯でした。
ヤングスキニー・ゴンザレス
――結成後はコピーバンドをやる期間もなく、すぐにオリジナル曲をやったんですか?
かやゆー。:コピーを考えたことはなかったですね。
ゴンザレス:初っ端から「世界が僕を嫌いになっても」があったので。
かやゆー。:友だちのバンドマンが、俺の弾き語りをバンドアレンジしてくれたんですよ。それで自分ってバンドが合うんだって気づいてバンドをやりたくなったっていう経緯もあるんですけど。まずはそのアレンジをもとに合わせるっていう感じでしたね。
――ヤングスキニーの初期曲と言えば、今作『演じるくらいなら、ありのままでいいけどね』に収録されている「バンドマンの元彼氏」もありますよね。これはいつごろ作ったんですか?
かやゆー。:バンドを組んでからですね。去年の11月ぐらいだよね?
ゴンザレス:当時、他の曲を作ろうってなってたんですけど、急に「めっちゃいい曲できた」ってLINEで弾き語りを送ってきて。メンバーみんな「めちゃくちゃいい曲だ」って固まったから、じゃあ、こっちを先にやろうって。全員で編曲してバンドアレンジになった感じですね。
かやゆー。:「世界が僕を嫌いになっても」は、自分たちの手というより友だちが最初に色をつけてくれたんですけど、「バンドマンの元彼氏」は、完全に自分たちで初めてバンドとしてやった曲ですね。いまは自分のパートは自分でアレンジを作ってるんですけど。そのときは僕が弾き語りをゴンちゃんに渡して、ゴンちゃんがドラムの編曲をやってたんです。
ゴンザレス:人生でゼロから作るのは初だったから楽しかったですね。
――かやゆー。くんは、そもそも「バンドマンの元彼氏」をどういう想いで書いたんですか?
かやゆー。:半年前ぐらいに好きだった子がいて。その子がいまでもこう思ってくれてたらいいなっていうのと、バンドマンっていう単語を入れたかったんです。バンドマンに恋をする子の歌を書いてみたいなって。完全に実体験でもないし、全部が妄想っていうわけでもない曲ですね。
ヤングスキニー - バンドマンの元彼氏 【Official Music Video】

――かやゆー。くんの歌は失恋をテーマにした歌が多いですよね。1stミニアルバムの『嘘だらけの日常の中で』は全部そういう曲でしたし。
かやゆー。:最近は「憂鬱とバイト」とか、自分の日々の曲も増えてはいるんですけど、最初の頃はそういう曲が多かったですね。たぶん本を読んだり、映画を観たり、そういうところでインスピレーションを受けてるんだと思います。あとは自分自身も実らない恋の曲をよく聴いてたので。
――たとえば?
かやゆー。:back numberとか。
――曲作りにはback numberの影響が大きいと思いますか?
かやゆー。:どうだろう。back numberは中学のときに聴いてたんですけど、当時はバンドっていう概念がなかったんです。ちゃんと「これがバンドなんだ」って聴き出したのは高3の終わりぐらいで。そこでリュックと添い寝ごはんMr.ふぉるてなどを聴いて。気がついたら自分もバンドをやりたいって思うようになっていったんです。
――4人とも好きなアーティストは近いんですか?
ゴンザレス:いや、バラバラですね。
しおん:僕がいちばん好きなのはcoldrainとかONE OK ROCKとか。ラウド系が好きなんですよ。
ゴンザレス:僕はphatmans after school(現在のsaji)が好きです。わりとアニソンを聴いていたので、phatmans after schoolはアニソンによく携わってるから聴くようになったんです。あとはSPYAIRもよく聴いています。疾走感のある明るいロックを好む傾向があるかな。
かやゆー。:それずっと言ってるね。疾走感のある青春っぽい曲がほしいって。
りょうと:そうね(笑)。ヤングスキニー色としてはあまりないんですけど。自分の好きなバンドから生かしたフレーズや音を意識して入れるようにしてます。
――りょうとくんは?
りょうと:僕はBUMP OF CHICKENがまず頂点にあって。その次にGalileo GalileiとかスピッツとかSaucy Dogですね。歌詞がいいバンドが好きです。
ヤングスキニー・りょうと
――バンドを組んでから「こういうバンドを目指したいよね」って話し合ったりはしましたか?
かやゆー。:それがなくて。音楽をはじめたきっかけもそうだし、いま全国流通盤を出すっていうのもそうだし。全部トントン拍子できちゃったところがあったんですよ。しおんが入ってからかな? こういうライブをやりたいとか自分たちの基盤が固まってきたのは。
――まずは目の前にある音源を仕上げるところからはじまって、こういうバンドになりたいとか考える暇もなく、ここまできちゃったという。
しおん:本当にもうその通りです。僕が入ってスタジオ練習をしたときに、みんなに聞くんですよ。「どういうバンドになりたいの?」って。僕もわからなかったので。で、聞いたら「いや、特に……」みたいな反応なんです。「おいおいマジかよ!?」ってなって。そこからですね。話し合ってはないけど、考えるようにはなっていって。
――いまは少し目指したいバンド像が見えてきたんですか?
しおん:どうなんですか?
かやゆー。:僕はちょっといまだに言葉にできないですね。
――ちなみにここまでのバンドの歩みに関してはどう振り返りますか? 早くから注目されてラッキーだと捉えているのか、気持ちが追いつかないところもあるのか。
かやゆー。:半分半分ですかね。うれしい反面、怖いのもありますね。
りょうと:まずありえないからね、このスピード感は。
かやゆー。:そもそも僕はバンドをよく知らなかったから。他のバンドからお客さんがいなかったライブの話とかを聞くんですけど……僕らは最初のライブからそういう経験がなくてわからないことも多いし、知識も全然なくて怖いっていうのもあるんです。
――正直だなあ。いまは「地に足が着いている」と言うと、嘘になっちゃうんですね。
かやゆー。:そうですね。
しおん:ただ最近は気持ちをシフトできてる部分もあって。『見放題』や『TOKYO CALLING』のようなサーキットイベントに出させていただいたときに、高校生の頃に聴いていたような、軽音連盟とかで入賞してたバンドと一緒に出られたのがうれしかったんですよ。
――たとえば、どういうバンドですか?
しおん:クジラ夜の街とかルサンチマンとか。リュックと添い寝ごはんもそうなんですけど。高校生のなかの憧れみたいな感じだったので。そういうバンドと同じようなイベントに出られるっていうこと自体が「マジか」っていう感じだったので、がんばろうって思いました。
ヤングスキニー・しおん
――なるほど。では、ここからは最新作『演じるくらいなら、ありのままでいいけどね』の話を聞かせてください。自分たちでは前作を経て、どんな作品になったと思いますか?
かやゆー。:みんなの技術が格段に上がったなっていうのが一番ですね。
りょうと:「ロードスタームービー」とか「憂鬱とバイト」とかはちゃんと時間をかけてフレーズを考えられたので。わりと好きなフレーズが作れたのかなっていう感じです。
ゴンザレス:楽器隊が強化されたなっていう印象はありますね。前作の1stミニアルバムだと、リードギターはひとつのフレーズだったんですけど、今回はリードギターだけでも何本も重ねたりとか。技術力がアップしたのでより多くのことができたと思います。
――しおんくんはどうでしょう?
しおん:このミニアルバムのレコーディングが8月の頭だったんですけど、僕は7月が初ライブだったので。正直、1ヵ月のなかでやれる精一杯でしたね。
かやゆー。:「愛鍵」とか「また冬が終わって」はライブでもやってたんですけど、「ロードスタームービー」とか「憂鬱とバイト」は音源もなかったからね。
しおん:そこはゼロからなので。デモの段階だとドラマーじゃない人が作ってるから打ち込みっぽいんですよ。そういうのをどうやって変えようっていうのを1ヵ月ぐらいでやらないといけなかったので。わりかし大変でした。
ヤングスキニー
――私は今作を聴いて、よりヤングスキニーのバンド感が増したなと思っていて。特に1曲目の「ロードスタームービー」の推進力は気持ちよかったです。
かやゆー。:これは明るい曲ができたらいいなと思って作ったんです。僕はこういう曲にしたいって決めてから書くタイプじゃないので。浮かんだ曲がこれだっただけで。個々が僕の作った曲を解釈してくれて。それでヤングスキニーの曲になっていくっていう感じですね。
しおん:この曲は弾き語りの段階からアップテンポな感じがあったんですよ。
ゴンザレス:明るくて軽い感じかなっていうのがあったから、そんなに凝ったフレーズを入れずに。単調だけど耳に残りやすいようなフレージングを心がけて作りましたね。
かやゆー。:最初作ったとき、リードギターはメロディに沿ってなかったよね?
ゴンザレス:いや、初っ端はメロディに沿ってたんだけど「くどくね?」ってなって変えて。「でも、これだと違うね」ってなって、もう1回戻したっていう。いろいろ試しながら作った。
かやゆー。:そっか。ちゃんと言葉にはできないけど、僕が「なんか違うんだよな」っていうのをみんなが理解してくれて、めっちゃいいものにしてくれる感じですね。
――ライブで合唱できそうなパートもありますけど、これはみんなで歌ってるんですか?
かやゆー。:みんなで歌ってます。弾き語りを作ったときから、みんなでコーラス入れたいなと思ってました。ただ、レコーディングのとき、しおんの声がデカいんですよ。
一同:あはははは。
かやゆー。:音源を聴くと、しおんの声ばっかりで。
ゴンザレス:で、りょうとの声がちっちゃいから、しおんを3歩下げて、りょうとをマイクのど真ん中に近づける、みたいな(笑)。
りょうと:それでも僕の声が聴こえないっていう。
かやゆー。:(しおんは)離れても変わらないんだよね。
しおん:ま、狙ってましたからね、正直。絶対にいちばん聴かせてやろうって(笑)。
――この曲の<才能じゃなくて愛情を>という歌詞が印象的でした。実際に“君”に言われた言葉だったんですか?
かやゆー。:いや、言われてないです。なんで出てきたのかもわからない。ただ<才能なんてない僕と>っていうところと語尾の子音を揃えただけだったんです。そもそも曲を書く時点で日々メモったりする人じゃないので、スっと出てきた感じで。
――たとえば、日々曲を作るうえで自分に才能があるのかないのか、そういうことを考えてしまっていて、その気持ちが歌詞に表れたわけではないんですか?
かやゆー。:うーん、どうだろう。そういうこともちょっとは考えますけどね……「あれ? ちょっといい曲できた、才能あるかも?」みたいな。でも、コンスタントに曲ができるタイプじゃないし、自分のパートのことしかわからなかったりもするので、才能があふれているわけではないなっていうのは、自分では思うんですよね。
しおん:いや、天才ですよ。
一同:あははは!
――(笑)。理屈で考えるよりも、感性を大切にしているっぽいですよね。天然というか。
かやゆー。:じゃあ、天才ってことで!(笑)
ゴンザレス:(親指を立てる)
ヤングスキニー - ロードスタームービー 【Official Music Video】

――最初に少し話に出た「憂鬱とバイト」は今作のキーになっているなと思いました。
かやゆー。:これは、僕が初めてバイトをしたときに書いた曲です。歌詞に出てくる<コンビニ>じゃなくて、ネットカフェだったんですけど。どこでも正直一緒だと思うんですよ。お客さんに対しての鬱憤だったり、自分が学校に行ってない不満だったり。そういう自分自身のことを書いた曲ですね。
りょうと:かやゆー。のプライベートも知ってるから、あのときこういうことを考えてたんだなっていうのはありますよね。
かやゆー。:僕が学校に行ってないのも、親と喧嘩してるのも言ってたしね。
りょうと:まんまだなって。
――この曲は<生きづらいな生きづらいな行きづらいな>って歌ってるけど、最後だけは<生きていかなきゃな>で終わることに意味あると思ったんですね。そこも自然に出てきたんですか? それとも自分を鼓舞するために、あえてそうしたのか。
かやゆー。:そっか。いま、最後の歌詞に意味があるっていう話をされて、そういうふうに書いてよかったなあって気づきました(笑)。
――じゃあ、<明るい自分に擬態して>という部分はどういう想いで書いたんでしょう? 自分自身が<明るい自分>を演じているところがあるのか。
かやゆー。:ぶっちゃけ言うと、それもそんなに深く考えてないですね。まず<明日に期待して>っていう歌詞が出てきたので、その<期待>と<擬態>をかけて書いてみたかっただけで。それで上手くつながってるなあって。
――本当に?
かやゆー。:はい(笑)。
――とはいえ、この部分のフレーズは『演じるくらいなら、ありのままでいいけどね』というミニアルバムのタイトルにも通じるような表現ですよね。
かやゆー。:タイトルはあとづけなんです。最後にタイトルを考えてるときに、恋愛の曲にしろ、恋愛じゃない曲にしろ、全部の曲に自分に素直になり切れない気持ちが共通してるなと思ったんですよね。「ロードスタームービー」だったら<才能じゃなくて愛情を>とか、「憂鬱とバイト」だったら、いま言った<明るい自分に擬態して>とか、生きづらいけど、生きていかなきゃなとか。「バンドマンの元彼氏」だったら、<今でもあなたは私のことを元カノとか言って歌にしてくれてたらいいな>とか。だからたまたまこの5曲を入れたら、このタイトルがめっちゃ合うなっていう感じでした。
――自分に素直になれない曲が多いのはどうしてなんでしょうね。自分の周りにありのままで生きられずにいる人が多くいるからなのか、それとも自分自身がそうだからなのか。
かやゆー。:そこもちょっとわからないんですよね。
しおん:俺は自分のことなのかなと思ってたけどね。
ヤングスキニー - 憂鬱とバイト 【Official Music Video】

――では、最後にバラード曲「また冬が終わって」についても聞かせてください。
かやゆー。:これは自分のなかで歌詞が一番いい曲だなと思っていて。自分の曲ってストーリーが浮かぶというか。時系列がしっかりしてるんです。1番が<君に振られたあの日から もう二つの季節を跨いだ>ではじまって、<庭には落ち葉が積もっていた>っていうことはいまの季節は秋で。フラれたときは冬だったなってわかるんです。2番だと、<君が放った言葉が 今になってやっとわかった 庭の雪も解け出していた>で、冬が終わってっていう季節を表していて。
――小説のストーリーのように時間が進んでいくんですね。
かやゆー。:季節を言うことなく、1年経ったことがわかるんですよ。で、いちばん好きなのはCメロなんですけど。<先に好きって言ったのは 僕ではなくて君の方だったのに なんで振られてんのかな>って。これは本当に自分のことで。そういう経験があったので歌詞にしたんです。
しおん:Cメロは僕もめっちゃ好きで。聴いたときに勝手に共感しちゃったから、曲も盛り上げたくて。クラッシュシンバルを思いっきり打ってアピールしてます(笑)。わかりやすいぐらい、「うわ、こいつ伝えたいんだな」って感じにしてますね。
りょうと:Cメロの前にベースソロがあるんですけど、自分も演奏してるときにここは感情が高ぶるんですよ。歌詞がスッと入ってくるんですよね。自分に重ねたりもして。
ヤングスキニー – また冬が終わって【Official Music Video】
――ゴンザレスくんはどうですか?
ゴンザレス:僕はそんなに歌詞を見ないんですけど……。
かやゆー。:なんで見ないの?
ゴンザレス:ヤングスキニーは恋愛曲が多いですけど。僕、恋愛をしたことがないので。彼女とかできたこともないから共感がないんですよ。
一同:あははは!
ゴンザレス:本を読んでる感じというか、「なるほどね」って感じ。でも言いたいことはわかるので。重めのバラードにしたくて、リードギターは歪みをガンガンかけた音作りにしましたね。
――みんなCメロがいいって言ってたけど、私はこの曲のサビも好きですけどね。<別に君が居なくても大丈夫><そうやって心に言い聞かせて歩く>っていう強がりが切ないなあって。
かやゆー。:あ、サビも好きです。1stミニアルバムのタイトルの『嘘だらけの日常の中で』にも通じるんですけど。矛盾とか、そういう系の歌詞が好きなんですよ。<君に依存していたわけではない>って言ってるくせに<今日も君ん家の前を通って帰る>。そういう矛盾ですね。恋愛は矛盾が多いと思うので。
――たしかに。恋愛に限らず、そもそも人間は矛盾が多い生き物ですよね。
かやゆー。:そう、僕の曲はどれも自然と矛盾を歌ってるなあと思うんです。
ヤングスキニー
ヤングスキニー

取材・文=秦理絵 撮影=大橋祐希

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