硬派弦楽アンサンブル「石田組」が始
動 ヴァイオリニスト・石田泰尚に訊
く、2022/2023ツアーへの意気込み

ヴァイオリニストの⽯⽥泰尚が呼びかけ2014年に結成された、硬派弦楽アンサンブル「⽯⽥組」が、2022年4月9日(土)の東京・かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールを皮切りに、全国22カ所をめぐるツアーを開く。⽇本のオーケストラ界を代表する⾸席奏者や実⼒派らが、クラシックはもちろんロック、タンゴなどジャンルを超えた演奏を披露。唯一無二の音色でファンを驚かせ続けている。2023年2月まで続く公演について⽯⽥へ意気込みを聞いた。
■ご当地ソングの演奏も
ーー石田組ファンにとっては、新春にうれしい発表でした。4月9日の東京から、神奈川、大阪など全22公演を行います。コロナ禍を経ての長いツアーですが、現在の心境をお話しいただけますか。
コロナ禍で演奏を届ける機会が少なくなっていたので、ツアーを発表することができたことはうれしいです。ただまだ感染者については、先行きが不透明な部分もあるので、22公演を無事に終えることができればいいなと願っています。
ーー過去に青森で公演なさった際には、「津軽海峡・冬景色」を演奏されましたね。ご当地ソングは今回もあるのでしょうか?
はい。どこかで披露できたらいいなと思っています。
石田泰尚
ーー6月11日には東京・サントリーホールの舞台に立たれます。こちらではどのような楽曲を取り上げる予定ですか。
クラシック作品ではドヴォルザークの弦楽セレナードを初めて取り上げます。他はこれまでの公演のように、映画音楽や洋楽などを織り交ぜたいと考えています。
ーー洋楽では、ディープ・パープルやレッド・ツェッペリンなどの演奏もなさいますが、石田さんがよく聴かれるなどこだわりがあるのでしょうか?
実は洋楽はほとんど知らないんです。なので、これまで演奏してきた曲も最初は知らなかった曲が多くて……。
ーー思い入れがある曲を選ばれていたのかと思いました……。
スタッフなどに『この曲、どうでしょう?』と提案されたものを聴いて、『これなら石田組に合うね』と決めています。気に入っているオアシスの「Whatever」も、オアシスからして知りませんでした……。
ーー石田さんの身体にとても馴染んでいると感じていたので、驚きです。
どん欲に音楽を聴くということが日常の中にないんです。なので初めて聴いた時に『この曲は、こんなアレンジができるかな』と想像して、曲を決めていくんです。演奏をすると決めた曲は、何度も繰り返し原曲を聴いて身体に馴染ませていきます。
ーークラシック曲を演奏なさるときの石田さんには、柔らかく美しい音で引き込まれます。一方で、ロックを演奏し始めると、全身で歌われているようなノリに揺さぶられます。
曲を覚えるためにライブ映像なども観ているので、弾きながらそうですね。心の中で歌っています。
ーーヴァイオリンをマイクに変えて、カラオケなどで歌われることはあったりするのでしょうか?
基本的にはしないですね。歌はやらないです。
ーークラシックとロック。それぞれ演奏なさるときに、意識の違いはありますか?
全然違いますね。ロックの場合は、例えばシャウトを表現しようとあえて汚い音を出してみるとか、クラシックではやらないことも多いです。そうやっていろいろな引き出しが自分の中で増えているなと感じています。

石田泰尚

ーーなるほど。クラシックでは取り入れていなかったことを、あえてクラシックの場に持ち込まれたことはありますか?
そうですね。クラシックで活きていると感じる部分もあります。
ーーロックを演奏するコンサート。クラシックのリサイタルではなくて、同じステージで演奏をなさっておられることが、この石田組のすごさですよね。
それはすごくいろんな人に言われます。自分では自然に切り替わっているので分からないのですが。
ーー手ごたえはどのように感じておられますか。
舞台に立っていると、すごい喜ばれているなと分かります。もう熱狂がすごいんです、客席の。熱がすごい。コロナ禍で『ブラボー!』と声を出すことはできないのですが、客席から歓声が聴こえてくるんです。拍手の圧というのかな。ありがたく思っています。
■「武道館に立ちたい!」 今後の石田組の野望
ーー石田組は2014年に誕生した男性のみの弦楽アンサンブルです。石田さんが信頼をおかれている奏者に声を掛けて“組員”となり、現在は50人ほどが在籍なさっていますね。石田さんにとって石田組はどんな存在ですか。
刺激的な場所です。毎回組員の中から最大13人ほどのメンバーを招集して公演を行うのですが、自分がやりたいと思うことを実現できるので、すごく楽しいです。みんなものすごくうまいので、本当に刺激がすごいんです。リハーサル中から、色々なアイデアが奏者から出まくりますし。
ーー今後の目標などはありますか。
行っていない地域があるので、細かく周りたいなど思っています。北海道と沖縄ではまだ公演していないので、その2カ所は最優先で足を運びたいです。後は先ほどお話ししましたが、本番はもちろんですがリハーサルから僕らは楽しいので、練習風景などのオフショットも入れたDVDをリリースしたいと考えています。
ーーぜひ見てみたいです。夢はふくらみますね。
まだあります。でっかいところでやりたいんですよね。日本武道館とか。そのためには47都道府県でしっかりツアーをして知名度をあげなくてはと思っています。
ーー日本武道館でステージが決まったら、やってみたいことなどはありますか?
洋楽はザ・ビートルズなどはまだ演奏していないので、やっていない洋楽を演奏したいですね。
石田泰尚
ーービートルズが唯一日本でライブを開いたのは武道館なので、ぜひ武道館でビートルズを演奏していただきたいです。その次は東京ドームでマイケルの曲を演奏してください! ドームだと5万人が入ります(笑)。
うーん(笑)。
ーー知名度アップですね。今回のツアーでの聴き所を教えていただけますか。
クラシック、映画音楽、ロックなど今回もいろいろなジャンルから演奏曲を決めています。なかなか面白いプログラムになっていると思います。演奏している僕らが楽しいので、聴いている方も楽しんでいただけると自信を持っています。
ーー13人の男性奏者が黒づくめで演奏する姿は圧巻です。見どころについてもお話しいただけますか。
メンバーが素晴らしいので、今回はそれに尽きます。石田組と言っていますが、舞台にいるみんなが主役です。自分(石田のこと)ばかり聴かないで他の奏者も聴いてねと思います。
ーー「ほかの人も聴いて」という石田さんの優しさ、控えめな部分が、ステージ上であまりお話なさらないということに繋がっているのでしょうか……。
バンドの演奏でいうなら、ギターが注目を浴びる場面、ドラムソロなど『いま、ココ聴いて!』というシーンがありますよね。石田組にもそれはあって、『いま、聴くのはオレじゃない!!』と感じるときがあるんです。自分が前に出て行くとお客さんが目で追うは仕方がない部分もあるのですが、ほかのメンバーにも目を向けて欲しいんです。だからMCについては演奏をしっかりやるから、それで許してという思いもあります。MCなどからもメンバーの個性を感じてもらえると思うので。
ーーなるほど。今回の石田組では、特に注目してほしいメンバーはいらっしゃいますか。
いっぱいいますよ。まずは辻本玲。とにかくすごい。日本人離れしたチェリストです。音圧が半端じゃなくて、一人で何人分も弾いてしまう迫力があります。あとセカンド首席のビルマン聡平も素晴らしいです。ピアニストの上原ひろみさんのツアーに参加されていたり多彩です。自称広報部長でヴィオラの生野正樹も大事なメンバーです。
ーー全員に注目してステージを楽しみたいです。
最初から最後まで楽しいステージになると思います。ぜひ会場に足を運んでください!
石田泰尚
取材・文=西村綾乃

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