un:c 「会うってこんなに尊いことな
んだね」 ステージに立ちファンの前
で歌う喜びにあふれた3年ぶりのワン
マンライブをレポート

カフェ・ド・ナナイロun:cアコースティックライブ2022~

2022.3.20 東京キネマ倶楽部<昼の部>
「会うってこんなに尊いことなんだね」
『カフェ・ド・ナナイロ ~un:cアコースティックライブ2022~』と題し、東京・東京キネマ倶楽部にて、実に3年ぶりとなるワンマンライブを昼夜2公演行ったun:c。どうしても想いがあふれてしまった昼公演の最後、彼の発した言葉がすべてを物語っていた。
古くはグランドキャバレーだったという東京キネマ倶楽部は、半円形劇場。クラシカルな内装も相まって、大正ロマンのオペラハウスをイメージさせるムーディーな場所だ。
un:cのナレーションでカフェ・ド・ナナイロの開店が告げられ、ステージ下手から曲線階段でつながるサブステージにスポットライトが当たると、そこには白シャツと黒いバリスタエプロンが似合いすぎるun:cの姿が。
un:c
「カフェ・ド・ナナイロへ、ようこそおいでくださいました。店長のun:cです、どうぞよろしくお願いします。いやぁ、お久しぶりです、本当に!」
un:cが有観客のステージに立つのは、2020年2月14日に行われた『XYZ TOUR 2020 -DJ STYLE-』東京公演以来、2年ぶり。観客を目の前にして実に感慨深げだ。
「それでは、ミュージックバリスタをお呼びします!」と言ってステージへと招いたのは、2019年開催のアコースティックイベント『カフェ・ド・ナナイロ』でもun:cを頼もしくサポートし、ミニアルバム『カフェ・ド・ナナイロ』のピアノ編曲も手がけた、PENGUIN RESEARCHのキーボーディスト・柴崎洋輔。同じくバリスタな出で立ちの柴崎に、「めっちゃ似合いますね!」とun:cが笑顔を見せる。
un:c
1曲目は「YONA YONA DANCE / 和田アキ子」。ソウルフルな歌声がファンキーでダンサブルなナンバーに映えて、華麗な鍵盤さばきを見せる柴崎との息もぴったり。長引くコロナ禍にあって声は出せないけれど、一体感あるクラップからはオーディエンスの高揚がしっかりと伝わってくる。
「いやぁ、楽しい!みなさんに会えてめっちゃ嬉しい!」
彼だけではない。オーディエンスもこの日をどれだけ待ち望んでいたことか。
ツイッターや生放送で事前に募集した質問に答えたのは、『un:c店長への質問コーナー』。コロナ前のようにその場でのやりとりはできなくとも、みんなを楽しませたい、どうにかコミュニケーションをとりたい。そんな想いも受け取ることができた。
un:c
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2021年に“歌ってみた”動画を投稿した「寄り酔い / 和ぬか」では、“あなたといたい”女心を艶っぽい歌声で表現。しなやかなスキャットも耳に心地いい。
『コロナのときどう過ごしてたの?写真で振り返るコーナー』では、未公開の写真とそれにまつわるエピソードも披露。歌とトークによるおもてなしには、un:cならではの温かさがある。
和やかモードから一転、歌声で揺れ動く感情をていねいに描いたのは、あまりにも切ない「君を好きなことがバレた / 傘村トータ」、哀しみ色に希望の光が射していく「&」。心が動く。
そして。久々のライブを前にしたためてきたという手紙を取り出したun:c。その手紙には、コロナ禍で過ごす日々の不安と、ファンに向けた感謝の言葉が綴られていた。
un:c
「いろいろ厳しい状況の中、今日は足を運んでくれて本当にありがとう。みんなのおかげで、僕という人間が存在しています。今日という日が、みんなにとっても特別な日になると嬉しいです。ここからまた、特別な日を一緒に紡いでいきましょう。これからもよろしくね」
涙混じりの声で最後の言葉を伝えたun:cに、会場のファンからは盛大な泊手が送られた。
その後は、 “君が好きだ”とオーディエンスひとりひとりに届くように歌った「地球最後の告白を / kemu」から、「また絶対に会おうね!」と呼びかけて、自らが作詞・作曲を手がけた「さよならはもう言わない」へ。涙をこらえられないun:cを支えるように、よりいっそう大きく響くオーディエンスのクラップ。ライブができない状況でしばらく会うことができなくても、un:cとファンは絆でしっかりと結ばれていた。
大きな一歩を踏み出したこの日。ステージに立ちみんなの前で歌う喜びを、何度も何度も噛みしめていたun:c。彼と、彼を求めるみんなで。ここからまた特別な日を紡いでいく。
un:c

文=杉江優花  撮影=小松陽祐(ODD JOB)

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